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番外編:お母さんと僕の初めての大冒険④ 〜僕にはできない、過酷すぎるスリーピングバスの旅〜

縁側で海を眺めながら、僕は冒険の続きをおじいちゃんとおばあちゃんに話した。

「それでね、次の日はお母さんとスーパーに買い物に行ったんだ。すごい大きなスーパーで、食料品売り場には、前の日の海鮮レストランと同じように見たこともないものが並んでてさ」

 僕は身振り手振りを交えて続けた。

「驚いたのが、ワニの上半身と下半身が分かれたぶつ切りが売ってたこと。お母さんが『これをどうやって料理するの!』って叫んでて、僕もびっくりしたよ。果物売り場にはドリアンが山積みで……あれ、すごくゴツゴツして大きいんだ。お母さんは『昔、藪で遊んでいて服についたひっつき草の、超巨大版ね』って笑ってたけど、僕はちょっと圧倒されちゃった」

 おじいちゃんが「へえ、ワニにドリアンか。ずいぶん活気があるんだな」と興味深そうに聞いている。僕はさらにお米売り場の話をした。

「お米売り場も凄かったんだよ。五右衛門風呂みたいな大きな容器にお米が山盛り入っていて、そこから好きなだけ袋に詰めるスタイルなんだけど、子供たちが砂場みたいにお米の中に手を入れて遊んでいてさ。衛生的にちょっと心配になっちゃったよ」

 買い物を終えて外に出た時のことも話した。

「変な形のバスが止まってて、中を覗いたらベッドが並んでたんだ。お父さんに聞いたら『スリーピングバス』って言って、移動しながら寝るためのバスなんだって」

 おじいちゃんが「寝て行けるなら、移動が楽でいいじゃないか」と言うけれど、僕は首を振った。

「それが全然違うんだって。お父さんが『なかなかハードルが高くて挑戦できない』って言ってた理由がわかったよ。長距離移動で道も悪いから身体が跳ねて熟睡なんてできないし、狭い空間にみんなが靴を脱いで泊まり込むから、独特の生活臭や食べ物の匂いが混じり合うんだって。僕には絶対無理だよ!」

 おばあちゃんが僕の顔を見て「ふふっ、あなただったら一晩で参っちゃうわね」と優しく笑った。

「本当にね。おじいちゃん、あれこそ『異国』って感じだよね。ずっと揺られながら、途中の休憩や車内でおやつを食べたりして、長い時間を過ごすみたいなんだ」

 話しているうちに、お昼時になっていた。おばあちゃんがお昼ご飯にするわよって僕たちの冒険の話は強制終了。

 

お父さんが連れて行ってくれる僕たちの冒険団は、まだまだ終わりそうにありません。


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