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番外編:【お父さんの反省と、届かない背中】

画面越しに、子供が弾んだ声で話している。夏休み、学校を一日早く切り上げて、お母さんと一緒にこちらの赴任先まで会いに来てくれるのだという。たった一日の違いで航空券代がこれほど変わるとは知らなかったが、家族の絆を守るための賢い選択だと感心する。

けれど、子供を見つめる視線の端で、ふと胸が痛んだ。また、妻に負担をかけてしまった、という罪悪感だ。

前回の帰国時のことを思い出す。仕事の都合で、家族の冬休みが終わってからようやく日本へ戻れた。だが、妻はパートの仕事を急には休めず、子供も学校がある。平日の昼間、一人で日本食を堪能していた姿を子供に見られ、少し不満げな顔をされた。あのとき、妻は「お父さんは異国の仕事が大変だから、日本に来た時くらいゆっくりさせてあげなきゃ」と、子供の前で気丈にフォローを入れてくれた。

本当は妻だって不満だったはずだ。それなのに、子供を気遣って優しく振る舞ってくれた。そんな妻の優しさに甘えてばかりの自分が情けない。そして、幼い頃はあれほど懐いてくれた子供も、もうすぐ6年生。クールな態度がどこか寂しくて、春休みには思わず「こっちに遊びに来ればいいのに」と、無茶な提案をしてしまった。

結局、妻を巻き込み、仕事を調整させ、この夏の旅行に繋げてしまった。こちらに来るための手続きも妻任せで、また「おんぶに抱っこ」。何もかもが空回りしている。

画面の中で無邪気にワクワクしている子供に、「こっちで待っているからな」と声をかける。準備に追われているはずの妻へ「手伝ってあげられなくてごめん」と伝えると、画面の向こうで妻が少しだけ困ったように苦笑いした。

その笑顔が、愛おしい。

こちらに来たら、普段の生活を二人にも見せてあげたい。せめて滞在中は、二人を思い切り楽しませたい。

さあ、あと少し。

妻と子供に会えるその日まで、この異国の空の下で、もう少しだけ踏ん張ろう。


母子の冒険の旅は、いよいよクライマックスへ。お父さんの想いも乗せて、物語はまだまだ続いていきます。

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