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番外編:【初詣と、時を超えて繋がる家系図】

元旦の朝は早い。

まだ暗いうちから、お母さんと一緒にひいおばあちゃんの神社へ初詣に出かけた。夏に訪れた時はシーンと静まり返っていた境内も、今日は地区の人々でとても賑やかだ。今年は僕たちが来ているからと、おじいちゃんとおばあちゃんは神社のお手伝いを免除してもらったそうで、久しぶりに家族水入らずでの参拝となった。

長い階段を登り、お参りを終えた後にいただく甘酒が冷えた体に染み渡る。

おじいちゃんの家に戻ってからは、豪華なおせち料理を囲んだ。おばあちゃんの手料理とお母さんの味、その両方を楽しめる食卓におじいちゃんも嬉しそうだ。

ふと目に留まったタブレットと楽々フォンの「魔法の箱」たちが、座布団の上から僕たちを見守っているように見えた。

午後からは、おじいちゃんに連れられて本家へと向かうことになった。

昨日、おばあちゃんが言っていた「本家はお公家さんだった」という言葉。この静かな田舎とそんな高貴なルーツが繋がるなんて、遥か昔の京都の話か、あるいはカラス追いのように不思議な話ではないか――僕は正直、半信半疑だった。

本家に着くと、そこには驚くほど大勢の親戚が集まっていた。

賑やかに机を囲む人々の合間に、少しお酒で顔を赤くしたおじさんがいた。僕は思い切って、ずっと気になっていたことを尋ねてみた。

「おばあちゃんが、本家はお公家さんだって言ってたんだけど……京都の話なの?」

おじさんは、「本当の話だよ」と真剣な顔で答えてくれた。

「昔、京都から落人として、追っ手から逃れるようにしてこの三陸のリアス式海岸まで逃げ延びてきたんだ。この周りには、そんな伝説がいくつもあるよ。集落の名前だって、京の都に関係があるものが多いんだ」

それを聞いて、僕は鳥肌が立った。

東京から来るのさえ新幹線と電車とバスを乗り継いで大変な道のりなのに、遥か昔の人々はどうやってここまで辿り着いたのだろう。命をかけて、生き延びるために歩き続けた道。そんなに多くの人が、人知れずここで新しい生活を築いていたなんて。

何百年も前の記憶が、今、僕のルーツという根っこと繋がった気がした。

去年の夏から始まった三陸での経験。このお正月は、僕にとって大切な「自分の一部」を見つける大事なお正月になった。


三陸の家族の物語は、まだまだここから。

僕たちが辿る歴史と絆の旅は、番外編としてこれからも続いていきます。

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