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うー、連続で投稿出来ませんでした〜(もしも待っててくれた人がいたらごめんなさい!)

…まぁ、こんな駄小説、待っててくれる人なんていないのでしょうけど…。


なんか今日、なんとなくネガティブなので、このくらいにしときます。

せっかく四十記念なのですが…。


ではでは、四十話ですよ!


(挿絵、追加しました!)

私がベランダから戻ると、もう、パーティーは半分、幕を閉じかけていた。


 私は、ベランダから少し歩いたところにある立食式の食事を手に取ると口に運ぶ。

 食事と言っても、簡単なパンやスイーツなどだが。

 アカリ様が食べていた、チョコチップのスコーンもある。


 アカリ様の立場は、今はまだ平民。

 まぁ、誰か攻略対象者と結ばれれば、何故か王族ということが判明するのだけれど。


 それにしても、心の闇、か。


挿絵(By みてみん)


 人は、それぞれ、どんな人でも闇…と言えるほどではないにしろ、暗を抱えているものだ。

 それを取り除けなんて…いつだったか、私はこの世界を《温ゲー》だと称したけれど…訂正する。

 この世界は《ムリゲー》だ。


 それとも、心の闇は、暗とは違うものなの?


 それに、リトの心の闇は取り除かれた?


 ますますわからない。

 私、リトに何か特別な事をした記憶なんか無いもの。

 強いて言えば…攻略キャラの中で贔屓していること、か?

 それくらいだと思う。


 私の心臓は、会話は終わったというのにバクバクと波打ち、体は小さく震えている。

 なんとなく、情けない気持ちになるけれど…あと、ユーニとの会話で、あまり驚かなかった分、未だに気持ちの整理が出来ない。

 いや…驚かなかったというよりは、それを通り越して放心してた、と言う方が正しいのかもしれない。


「…エスメラルダ? どうしたんだ?」


 ぽけー、っとしていると、いつのまにか、殿下が私の横まで来ていた。


「いえ…少し、お腹がいっぱいになったしまって…」


 私はそう言いながら、まだ半分ほど残っているカップケーキを見せる。

 …行儀悪い、かな?


「……もう要らないのか?」


「ええ、まぁ。でも…残すのは勿体無いですし…」


「じゃあ、それは僕が食べよう」


「へ?…ゃ、それは…」


 まずいんじゃ…。

 と言いたかったのだが、それを言う前に私の手にあった小ぶりのカップケーキは、殿下の口へと収まっていた。


「ん、まい」


 殿下は、カップケーキをパクリと食べてしまうと、少し、生クリームの着いてしまった指をペロリと舐める。


 か、間接キス…しちゃった…。


「ら、ラガルハーネル様! あの、その…私が食べた後のものは…その…!」


「ん? 毒味役がいつも僕の食事を先に食べている。それと何が違う?」


 …私は毒味役か!


「そ、そうではなくてですね……は、破廉恥です!」


「…? よく分からないが分かった。次からは気をつけよう」


 うん、全然分かっていらっしゃりませんね。

 殿下…間接キスのいう概念は存在するはずなのに……王子として、大事に育てられすぎて、そういう事に疎く育ってしまったのかしら。


 もー、いいや…考えてたら疲れる…。


「殿下は、他に誰かと踊りました?」


「あぁ、マリーロゼ嬢とアテナ嬢と…あと、アカリ嬢とも踊ったな。エスメラルダは?」


「私は、ベランダに出ていたので誰とも」


 すると、何故か殿下は微妙に顔をしかめ、私の肩に手を当てる。


「ラガルハーネル様…?」


 殿下の不思議な行動に、思わず名を呼ぶと、殿下は小さく溜息を吐く。


「こんなに冷えて…しょうがないな……これでも羽織っておけ」


 すると殿下は、自分の着ていたブレザーを脱ぎ、私の肩にかぶせた。

 殿下の熱が残ったブレザーは、ほんのり暖かく、安心させられる。


 て言うか…アカリ様…やっぱり殿下と踊ったのか…。

 アカリ様は、このパーティーでラガルハーネルとテーマス、三日目の野外授業でクロネカルと。

 リトとは来年の新入生挨拶の時に鉢合わせ…なはずなのだが、ここは…多分私のせいで内容が変わってしまったので、このイベはないだろう。


「あ、ありがとうございます」


「いや、いい。それよりも…少し、疲れたな」


 殿下は、少し、乱れない程度に体をほぐす。

 と言っても、手足をブラブラさせたり、首や肩を回したりする程度だが。


「…少し、別室でお休みになられますか?」


 私が問うと、殿下は少し思考したのちに、頷いた。


「ああ、そうしよう。別室を一部屋開けさせる。…エスメラルダ、一緒に来い」


「…? 承知いたしました」


 殿下はサッと手を挙げると、キャストを呼び、適当な理由を見繕ってゲストルームの使用許可と鍵を受けた。


 私たちは、誰にも気づかれないように会場を出ると、そのすぐそばにある、コテージのようなゲストルームへと足を進めた。


 ガチャリと、昔ながらの鍵が開く。

 ドアを開けると、木造建築ならではの薫りが広がる。


「結構広いな……おっ」


 殿下は何かを見つけた、と声を上げると、部屋の端の方にあった、もう廃れたと言っていい魔力式のヒーターを取り出す。


「あ、殿下…私が…」


 付けます。と言いたかったのだが、殿下は「それには及ばない」と、私を制した。

 私がコテンと首を傾げていると、殿下はそのヒーターに手を重ね…。

 その瞬間、殿下から魔力が溢れるのがわかった。


「え?」


 その次の瞬間には、魔力式ヒーターには、赤い火が灯っていた。


「…お前が魔力持ちであり、尚且つ婚約者だから言うが、魔眼持ちは、れっきとした魔力持ちだ。無属性のな」


 殿下は息継ぎもせず、その言葉を吐き出す。

 …魔眼持ちが魔力持ち…?

 でも、少し考えれば分かることだったのかもしれない。

 人の魔力や妖精、その他亜種を見るなんて、それは…れっきとした魔法だ。


「まぁ、あまり知られていないし、まず、無属性だから瞳の色が変わらない。それ以前に、僕が魔力持ちであると知っている人物の方が少ないがな」


 殿下はそっと、右目に宿る魔眼を発動させた。

 そして、指輪パチンと鳴らすと、暗かったコテージにどこからともなく灯がついた。


「魔法を使う条件は、魔眼を発動させること。ああ、無属性魔法と言うのは精霊魔法の精霊の力を借りないバージョンだとでも思ってくれればいい」


 殿下がもう一度指を鳴らすと、灯は消え、魔眼の発動も消えた。


「こんな風に、な」


 …これが、殿下の心の闇?

 闇から救えってこう言うことなの?


「あぁ、この事は内密にな」


 ……ねぇ、殿下…。


「国民にバレれば僕は王子ではいられなくなるし、君も困るだろう?」


 どうして…。


「なぁ、エスメラルダ」




 そんなに辛そう笑うの…っ?


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