024
遅れてごめんなさい。
…と言ってももうこのペースが通常更新になってますよね…。
エスメラルダとラルダの挿絵途中に入ってますが嫌な方は飛ばしてください。
エスメラルダの顔が悪役顔になってます。
ラルダはちょっと成長してます。
★をつけるのを忘れていたので、追加してあります
すいません、絵、削除しました。
改めて見て下手さを確信したので。
あとで、ちゃんと書いたものを追加しておきます。
私は今まで何をしていたのだろう。
この世界はゲームでは無い。
それは、わかっていたはずなのに。
知っているキャラクター、設定、何処かで感化してしまっていたのかもしれない。
甘えていた、のかもしれない。
確かに悪役令嬢として生まれた。
けれども世界は無理ゲーでは無く、むしろ優しかった。
私はその心地いい優しさに甘えていたのだろう。
ただ、ゲームをプレイする。
その感覚で、今まで人と接してきた。
これは、その報いだろうか。
心が通い合わない。
当たり前だ。
私は…私が、私自身が、人を人として扱っていなかったのだから。
ここは、ゲームでは無い。
私が知っている《プラネット》という乙女ゲームに似ているだけでゲームでは無い。
違う…でもどこかでこれはゲームなんじゃ無いかと疑っている。
それが、私。
エスメラルダという存在に気付いた時、私は怖かったけれど、それでも嬉しかった。
自分がお姫様になれた気がして。
御伽噺のプリンセス。
女の子が一度は夢見る事。
シンデレラ、白雪姫、眠りの森の美女、美女と野獣、人魚姫、おやゆび姫、小公女、それから…数えだしたらきりが無い。
そのあと、キールに合ってお父様とお母様に会って。
私はどこかで過信していたのかもしれない。
この世界は《温ゲーだ》と。
私は窓を開けた。
殿下と話していたせいで過ぎた時間は、もう空を暗くしていた。
灯が少ないため、空には満点の星空がみえる。
私は、精霊魔法の《飛行》を使い、窓から空へと飛び上がった。
《飛行》の魔法は魔力によってスピードや感覚を調整する。
私はどうせなら、と、スピードを最大に、感覚と羽根で空を飛ぶように調節した。
すると、すぐ後ろからラルダが一生懸命についてきているのが見えた。
私は苦笑して、ラルダのところまで下降した。
『エメー、待ってヨー』
「ふふ、ごめんねラルダ。ほら、肩に乗って捕まって?」
『うん』
ラルダがかしっと捕まったのを確認すると、私はまた先ほどと同じように上昇しはじめた。
風は冷たくて気持ちがいい。
ありったけ上へ上昇すると私はスピードを緩めた。
ーーー地上が小さく見える。
でも、やっぱり息苦しさを感じることはなかった。
ここが地球では無いからだろうか。
それとも地球が特別なのだろうか。
私はここにブランコを《創造》すると、木で出来たそのブランコに腰かけた。
こぐと、ブランコが前へ後ろへユラユラ揺れる。
月が見えた。
綺麗な…兎が見える月。
それに流れ星もたくさん流れていた。
流星群、に近いのかもしれない。
これは、地上からも見えただろうか。
ラルダが私の周りをくるくると飛び回っていた。
妖精は、契約相手の魔力を吸って成長する。
ラルダも少し、大きくなっていた。
かくゆう私も、顔から幼さは抜けたし、髪の毛も伸びた。
前までは、幼さで悪役顔が隠されていたが、今ではもう前の比では無い。
むしろ、別人ですか?と、聞かれそうだ。
変わっていないものといえば髪の色の瞳の色…あとはこの焼けない肌の色だろうか。
少しぐらい日に焼けていた方が健康的でいいのだろうけれど。
私の肌は太陽なんて紫外線なんて全然関係ありませんっと叫ばんばかりに真っ白だった。
裸になって雪の中に生まれたらわからなくなってしまいそうだ。
ま、そんなことしないけど。
月が落ちていく。
もう随分と長いこと空にいたらしい。
私はブランコを消すと、ラルダを服のポケットに入れて急降下し始めた。
三十秒もするとお屋敷が見え始める。
私は自分の部屋を確認すると開けっ放しの窓の隣で瞬間的に《飛行》を使い部屋へと戻った。
そして乱れた服を整えようとロッカーまで移動しようとした時…。
「エメ姉」
声は聞こえた。
勿論私を姉と呼ぶ人は一人しかいない。
最愛の弟…リトだ。
何故ここにいるのだろう。
ここは私の部屋のはずだ。
だって窓が開いていた部屋にちゃんと入って来たのだから。
…いや、まって。
もしかして……いやもしかしなくても…。
「ここ…俺の部屋なんだけど」
やっぱり!!!
窓が開いている部屋というパーツだけで部屋を探したんだから……。
私以外に窓が開いている部屋がある可能性について失念していた。
失態だ。
「いや、その…」
「エメ姉。こんな時間まで外で何してたの」
「…ちょっと空中散歩?」
「……バカ?」
「なっ」
姉に向かってバカはないでしょうバカは。
するとリトははぁ、とため息をつきベットから出てきた。
そして私が間違えて向かおうとしていたロッカーに行くと上着と毛布を取り出した。
そしてこちらまで歩いてくるとバサッと頭に上着を投げ毛布を手渡した。
「何してたかは知らないけどさ。こんな冬になりかけの季節にそんなカッコでしかも夜に外にながいこといたんだろ。…風邪を引くだろ」
……心配してくれていたのかしら。
リトは、私の頬に手の平を当てると怪訝な顔をして「冷たい」と言った。
それからクローゼットの中からなんであるのか女物のネグリジェを取り出すと私に渡した。
「着替えて」
「…どこで?」
「…シャワールーム」
「わかったわ」
と言うことでリトに渡されたモコモコ暖かいネグリジェを着るとドレスと畳む。
と言ってももう夜更け。
あと数刻もないうちに日が昇る。
「んー、どうしようかしら」
「…あの、さ」
「?」
「……久しぶりに一緒に寝る?…あ、嫌なら別に「嫌じゃないわよっ。一緒に寝よ?」あ!あぁ」
二人で並んで入ったそのベットは、少し狭かったけれど、暖かくて。
《生きている》それを改めて認識させられた。
普通に生きる。
それができたらどんなにいいことだろう。
死の恐怖は私に付きまとい呪いのように消えない。
どれだけ忘れようとしても、あの、体を引き裂かれる感覚、激痛は消えてはくれなかった。
それでも、でも、それが世界というものなら。
一つ委ねてみてもいいかもしれない。
私の運命は私のもので、私が決めるもので。
でも選べるのは決断は…一つしかない。
なら、一度ぐらい委ねるのはどうだろうか。
捨てるのは簡単。
壊すのも一瞬。
でも作るのは、関係は、積み重ねる時間の果てまで。
それは、何かわからないかもしれない。
でも、……な、……になれ……る…………。
私の意識は沈んだ。




