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 実際の話イギリスに取ってイスラエルを含むパレスチナの問題は第二次世界大戦が終了したものの、荒れ果てた国内と連邦を組む統治領の自治拡大要求と植民地領の独立運動などで手も首も回らなくなっている状態のイギリスに取っては、生産性も少なく根深い民族問題を持つイスラエル地域などのしつけて放置するほど厄介で、実入りのない問題であったのだ。

70%のユダヤ人と30%のパレスチナ人が混在する宗教による混ざり合う事の無い生活文化習慣が融合して一つの独立国家として無傷で誕生できる訳などおとぎ話の世界にしか存在しない。

結局、多国籍で力を付けて来たユダヤ人が金の力と人脈でその問題を買い取ったという考え方はいただけないことなのだろうか?

横道に入ったが、この問題は長い歴史のテーマとして残ることになったようだ。

リチャード君との話し合いで、リーマンにはこの労働組合との共同事業には参加させずにゴールドバーグ氏が先験的に事業協力し、建築業者・労働組合・ゴールドバーグ氏プラスAOCの3者間の立ち位置の加減を調整する方向で話を進めていくことになった。

 これは、リーマンが介入すると根こそぎ事業形態を将来的に転換して売りつけられかねない可能性があることが分かったからだ。

投資銀行とはそういうものらしい。

 リチャード君との話が一段落した時には、お昼の時間になっていたが、仕事があるという事でまたの再会を約束してオートマットを出ることになった。

「メイベルはこの後何処に行きたいンだ?」

何気なく俺が聞いてみると、

「じゃあ、チャイナタウンに行ってみたいな!」と。

おいおい!そんなに食ってばっかりだとブクブク太るぞ!という言葉を寸前で止めて、

「案内頼む!だけどお腹大丈夫?」

「デザートは別腹で~す。」

とメイベルは軽いステップで鋭い尖塔を突き立てたトリニティ教会を横切り東へと坂道を下りていく。

 ウォール街の喧騒から離れると、潮の匂いや船のディーゼル音が響いて来る。少し開けた場所に出ると目の前に貨物船が何隻も停泊している港が姿を見せて来る。

「ここウォーター・ストリート駅から路面電車に乗って市内観光しながらチャイナタウンを目指すの。」とメイベル。

「了解。モグラは速いがつまらんからね。しかし、この電車はかなり来てるねぇ。」と路面電車を見て感想を言うと、

「あたしの生まれる前から走っているよ。ガタガタ文句を言いながら長い事この街を見ていた老体だもの仕方ないよ。でも、どんどんバスに変わってきているから、今度大将が来た時には無くなっているかもしれないから。」

そう言って見上げるように俺を覗き込んで来る。やめろ!可愛いじゃねぇか!惚れたらどうする。などと思っている間に、鉄道の高架下を効果を通る電車の凄まじい騒音と共に通り過ぎて、開け放たれた窓の景色が、ビルの谷間から赤茶けたレンガ造りのアパート群へと一変していた。近くにあるリトル・イタリーからのオリーブオイルの匂いを感じながら、チャイナ・タウンの入り口であるチャタム・スクエアの停留所に到着したのであった。


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