第11話「海底王国」
リュネを連れて、
俺たちは魚群と一緒に、海底へ向かった。
しばらく泳ぐと、巨大な城壁が見えてきた。
「……すげえ」
海底都市。
珊瑚珊瑚で作られた家。
光る植物。
巨大な門。
無数の人魚たち。
これが…海底王国。
リュネが門をくぐった瞬間。
「王女様!」
「ご無事だったのですか!」
人魚たちが集まってくる。
しかし、俺を見ると
「……その変な魚は?」
「なんだとこのクソ人魚!デカいだけで、小回りの利かない大物が!」
つい口が滑ってしまった。
「はぁ!?魚臭いやつが何言ってんの!?」
「ちょっと!落ち着いて!私を助けてくれたのよ!」
ざわめきが起こる。
「この魚が?」
「そんなことが……」
俺は居心地が悪かった。
ただの小魚だった俺が、人魚の王国にいる。
場違いにもほどがある。
そこへ、一人の大柄な人魚が現れた。
「王女様」
巨大な槍を持っている。
「この魚を信用していいのですか?」
俺は睨まれた。
「この子は――」
リュネが口を開く。
「黙れぇぇぇぇ!!」
「……………」
どこかでみたなこんな奴。
すると、俺の視界に文字が浮かんだ。
【危険人物】
【種族:海人族】
【Lv.52】
「…………」
強い。
今の俺では勝てない。
男は俺を睨む。
「人間の匂いがする」
「……!」
リュネが驚く。
「そんなはず――」
「私は分かります」
男が槍を構えた。
「この魚は、人間の魂を持っている」
心臓が止まりそうになった。
バレた!?俺が人間だったことが?なぜだ…
「……どういう意味?」
リュネが俺を見る。
俺は答えられない。
男は槍を向ける。
「王女様。この魚は危険です」
その瞬間。
城の奥から。
巨大な鐘の音が鳴り響いた。
ゴォォォン――。
人魚たちの顔色が変わる。
「……敵襲だ!」
「人間軍が来た!」
「海上から艦隊が接近しています!」
リュネが振り返る。
「そんな……」
俺も海上を見る。
遠くにはうっすら船が見える。
その船には、
巨大な魔道砲が搭載されていた。
本日最後の投稿です!次回も楽しみにしていてください!




