表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/29

vsナラザス③

「ノクタァ!よく来た、よく来たァ!」



気が付くと前に見た景色だ。確か……狭間(はざま)と言ってたな。


目の前のしゃべる鳥の頭を指の腹で()でる。


しゃべる鳥は満足そうだ。


あ、右腕。どうやらあるみたいだ。



「ようこそ、ここに来るのは何回目だい?」



空間の奥から声がして、声の主が近づいてくる。



「ええと、2回目だと思います。」



「よろしい。」



なんか黒いからという理由でこの人はブラックさんと呼んでる。



「手ごわい敵と戦ったようだね。」



「そ、そうなんです。負けてしまいました。ごめんなさい。」



「いやアレに勝てたらバケモノだからね?バケモノは帰って欲しい。」



「ブラックさんは観てたんですか?」



「うん。」



ブラックさんはお菓子を持っていて、はむはむと食べている。


しゃべる鳥にもそのお菓子を渡し、鳥はそれをついばむ。



「ああ、そうそう。このアップルパイ。大好物なんだ。」



そう言えば前回アレを持って来いって言われていたけど……


アップルパイを持って来いってことだったのか。



「今後もアップルパイを生贄(いけにえ)(ささ)げてくれると助かる。」



「はあ……よくわかりませんが……」



「そうそう。アップルパイのお礼をしなきゃいけないんだよ。」



「お礼?」



「なにか、望みはあるかい?」



望み……望みか……



「特にないです。」



「いやそれはダメだ。これはルールだからね。」



「はあ……じゃあ俺たちが無事に帰れるように祈ってください。」



神様的な存在といってもあんまり無茶な要求するのも悪いしな。


これくらいの願いでいいだろう。



「了解。君たちが無事に帰れるように祝福を授ける。」



そして……空間が天井の方から崩れ始める。



「……じゃあまたいつか。」



「……はい。」



「あ、そうそう。」



「?」



「……まだ戦いは終わってない。」



その言葉と同時に空間は完全に崩壊。何かの流れの中に……






「"肉体(にくたい)修復(しゅうふく)"」



肉体修復を受けた体がみるみると再生していく……


失った腕すら生えてくるレベルの肉体修復だ。



「ありがとう。」


「どういたしま。」



何か夢?を見ていたような気がするけど、忘れた。


ナラザスの体が転がっている。



「そういえば、一体何が起こったん?」


「ノクタの食べられちゃった腕に、死体爆破を使ったわ。」


「死体……爆破。」


「どっかーんの魔法よ。」


「はは、そりゃ危険な魔法だな。」



まさか俺の体を触媒(しょくばい)にする魔法があるとは……


どうりでシンシアが覚えたくないって言ってたわけだな!?



「覚えてなかったら危なかったな……」


「ホントよ!」


「じゃあ、帰ろうか。たったの4人だけどしっかり保護したし。」


「そうね、帰りましょう。」



 ゆらり……



異形(いぎょう)の気配がする。


恐る恐るナラザスがいた方を見ると……



なんとナラザスが起き上がっていた!



「るああああ……」



「シンシア。」



「るああああ……」



「ノクタ。」



「るああああ……」



「逃げるぞ!」


「逃げるわよ!」



「うるああああああああああああああああああああ!!!!!!」



「バケモノ!バケモノよ!」


「一体どうなって!?」


「いくつかの臓器(ぞうき)を破壊したはずよ!」


「まだ動いてるんだが!?」


「気合とか根性で動いてるのよ!」


「ウソだろお!?」



T字路に差し掛かる。右か!?左か!?


なんとなく右がいいような気がする!



「うるああああああああああああああああああああ!!!!!!」



ナラザスはT字路の壁に激突した!


そしてきょろきょろと見回して……


あ、やばい。目が合った。



「うるああああああああああああああああああああ!!!!!!」



「ですよねー!!!」


「壁にぶつかるってことは、見えてないか、わかってないわね!」


「思いっきり目が合ったんだが!?」


「気配はわかるみたいだけど、壁とか地形は見えてないってこと!」


「じゃあまっすぐ逃げなければ振り切れるか!」


「そうね!まっすぐ逃げるのはダメね!」



俺たちはダンジョン内をジグザグに走り回った。



「階段!階段よ!」


「よしきた!」



 ドガン!


 バラバラバラバラ!



ナラザスは体当たりでダンジョンの壁を破壊した。



「そういうショートカットはずるいって!」


「とにかく上るわよ!」



俺たちは慌てながら地下4階への階段を上る。



「シンシア!まだ走れるか!?」


「ぜんぜんへーき!自分の体力の心配なさい!」


「アンデッドは疲れを感じないんだよ!」


「あ!そうだったわね!」


「いざとなったらお姫様抱っこで運ぶからな!?」


「あ~もう疲れちゃった~走れない~歩きもできない~」


「ただしお姫様抱っこをすると、速度は半分以下になるものとする!」


「元気満タンよ!かかってらっしゃい!」



「うるああああああああああああああああああああ!!!!!!」



まだ追ってくるか!しつこい野郎は嫌われるぞ!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ