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勇者ナオヤの条件  作者: シググ
東の国 エグディス
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7/15

馬に乗って進もう

戦闘描写が雑でごめんなさい

今のところ完璧。

このまま行けば・・・・・・世界は○○○。


後はあの少年が本当の意味で覚醒すればいいだけだ。


その時を私は待とう。



✽✽✽


パカラパカラパカラ


馬の走る音が響きわたる。

固定されたリズム音は心地よいと感じる。

「馬を貰えたのはよかったな、これなら東の国エグディスにだってすぐに着くんじゃないの?」

勇者の旅というのは基本的に徒歩というイメージがドラ○エやFFで僕の頭に染み付いていたので、すごく得したような気分だ。

後この世界に普通の動物がいるのには素直に感動した。

周りを見れば、今は森の中にリスや鳥がいるのは少し安心感を覚える。

ただ馬を乗りこなすのには大変だった。

そのせいで3時間遅くなってしまったのだが、その話はまた今度で。

しかしながらリンナは「馬鹿ね」と安定の侮蔑した目で僕を見た。

「いくら馬で移動となってもエグディスは凄く遠いのよ。今のペースで行くとしたら軽く2週間はかかるわ」

「いっ!? そんなに遠いの!?」

思わず素っ頓狂な声が出てしまった。

そこで幼いためリンナと一緒に乗っているララちゃんに提案する。

「そ、そうだ、ララちゃんはAランクウィザードなんだよね? じゃあ、ルー○やテ○ポみたいな転移魔法使えないの?」

「? てんいまほう? そんなの聞いたことがないですう」

「えっと、つまり唱えたらすぐ目的の場所に行ける魔法とかだよ」

「ああそれですか! すいません、アステルドは異世界移動魔法学を中心としているのであまりよく知りません。さらにその魔法は確か禁断魔法に指定されています」

「そ、そう。ちなみに異世界移動魔法学って何?」

ちょっと興味を抱いたので尋ねると、ララはリンナの方を見た。

「私があんたの世界に行って連れてきたでしょ? あれは異世界移動魔法学の研究の成果ね、あれのおかげで私はあんたの世界に行けたってわけよ」

「な、なるほどね」

そっか、リンナが僕の世界に来れた理由が分かった気がする。

なんでも魔法でうまくいく世界なんだなここは。

「でもあの広い世界でよく僕が見つけられたね? 探すのは骨が折れなかった?」

「別に? お母様の『予言』ではあんたの位置を特定するのは簡単だったわ」

あっさりと言ってのけるリンナに僕は「予言?」と聞き返す。

「ええ、お母様は凄く希に予言できる力を持っているの。次復活するのはいつかわからないけどね」

実質リンナのお母さんつまりお妃様に僕は助けられたと言ってもいいわけか。

あのギリギリのタイミングで現れたのも納得がいってしまう。

「で、どうでもいいけど俺にも会話参加させろよそこの3人」

空気を読まない誰かが割り込んできた。

黒髪のツンツン頭のエルドだ。

・・・・・・。


「「「いたんだ」」」


「いたんだじゃねえよ! 何それ俺の扱い酷過ぎないかあ!? お前ら俺のことなんだと思ってやがる」

「強いて言うなら雑魚モンスターのくせに私に突っかかってくるウルフみたいなものかしら」とリンナ。

「ララはまずあなたの名前がわかりません☆」とララ。

「ポケ○ンで言うところのコイキ○グかなあ?」と僕。

「ふざけんなーーーーーーーーー! ウルフと同レベルって何!? ララに関しては、俺の名前はエルド・ナッシュだ! 覚えとけ! 尚也のに関しては全く意味がわからんけど表情で凄く侮辱されてんのが見え見えだ!!」

「ツッコミが冗長過ぎるわよエルなんとか」

リンナが横からパカンとエルドの頭を叩いた。

「それ突っ込まれたらツッコミとしてはおしまいだ!」

エルドががっくりとうなだれていた。

精神ダメージと物理的ダメージが一気に来たらしい。

「ララ、あの人の情緒不安定が心配ですう」

ララが少し不安そうな表情を浮かべていたので僕が話しかける。

「そんなこと気にしなくていいよララちゃん。エルドはなんだかんだで大丈夫、馬鹿だから!」

「それフォローになってないぞ尚也よ! 俺は馬鹿じゃないし!」

エルドはしつこいなあ。

絡むのが疲れるキャラクターでダントツ1位で決定だね。

面倒くさくなってきたので話題を変えることにする。

「リンナさん、途中で当然村に寄るんでしょ? 馬も疲れちゃうだろうし」

「そうね、でもとりあえずこの森は抜ける必要があるわ。まだ邪神の復活の影響を受けていないとは言え、普通にモンスターとエンカウントするかもだし」

「モンスター・・・・・・」

そうだ、この世界にはモンスターと呼ばれる存在がいることをすっかり忘れていた。

一瞬前の時のビッグウルフとの戦闘がフラッシュバックしたが、すぐに頭を振って意識を戻す。

リンナはふっと優しい笑みを僕に向けた。

「安心しなさい、あんたには私とララがついてるでしょ」

「・・・・・・そうだね」

「おいこらまた俺をハブりやがった!?」

後ろでエルドがヒステリックな声を上げていたが、僕たちにはスルースキルというのが既に身についている。よって当然スルーされる。

え、さっきからエルドの扱いがひどい?

ソ、ソンナコトナイヨー、多分・・・・・・。

仕方ないじゃん! なんかエルドがそういう属性を纏ってるんだから!

だから多分これからもこんな感じなんじゃない? うん。

・・・・・・。

「ちょっ、尚也!? なんでそんな哀れむような目で俺を見るの!?」

「・・・・・・ララちゃん今日はいい天気だねー」

「なにその下手な話題の逸らし方!」

「そうですねえ、今日は天の神アトモスフィアのご機嫌がいいみたいですねえ、気持ちのいい天気です」

「・・・・・・もういいやー俺空気でいいやー」

エルドは諦めて灰色になってしまった。

屈強な彼のメンタルもついに限界が来てしまったようだ。

廃人になった彼に心からご冥福を祈った。

穏やかに時間が進む。

馬が走る走る走る。

ラッキーなことにモンスターとエンカウントもしな---


「あっ、モンスター」


しないはずもなく、目の前に現れたのは巨大なネズミのような容姿をしたモンスター。

どっしりと構えて進路の邪魔になる。

目がぎらりと輝いて僕たちを見据えている。

その威圧感に僕は体を震わせる。

少し怖い。思わずリンナ達の方へ目を向けると、3人とも馬から降りていて武器を構えていた。


「切り落とすか魔法で焼き尽くすかそれとも・・・・・・ブツブツ」

「わあ可愛いですう☆ かわいそうだから一瞬で楽にしてあげますね☆」

「俺の出番キターーーーーーーー! 名誉挽回のチャンス!!」


ほんと色んな意味でたくましい仲間だこと。

ネズミ君、かわいそうだけど僕には君がフルボッコにされる未来しか見えないよ・・・・・・。


その3秒後、ネズミ君はミンチになりました。


「・・・・・・うわあ」

やっぱりグロテスク! 僕には無理だこの光景!

なんでファンタジーな世界なのにこういうところだけリアルなの!?

普通にRPGやってて倒す度に敵がこんな姿になったらトラウマものだよ!?

「どうだ俺は強いだろう? 尚也!」

すっかり立ち直ったらしいエルドがドヤ顔でこちらを見てくる。

「違いますよお、お兄さん! ララのフレイムマジックの方が先でした!」

「何言ってるのよあんたたち。私の剣のみで殺したと言っても過言じゃないわ!」

どうでもいいことで喧嘩を始める3人。

正直ドン引きです。

仕方ないかもしれないけどドン引き。

ハイスペックな3人が集まるとこうなるんですねー。

もうぶっちゃけ伝説の勇者揃えるまでもなくこの3人で邪神倒せるんじゃね?

と思っていた時再び前に現れる巨大なネズミ君達。

どうやら彼らは怒っているご様子。

「チューーーーーーーーーーー!!!」

うわ仇を討ちに来たよこのネズミ達! 健気だ! 泣ける!

僕はすっかりネズミ君のファンになっていた。

そしてネズミ君に気づかず喧嘩を続ける3人にネズミ君達は攻撃を仕掛ける!!


「「「うるさいっ!」」」


僕が瞬きした後には既にズタズタにされたネズミ君達が地に伏せていた。

「ネズミくうううううううううううんんん!!!」

あまりに不憫過ぎて涙が出てきた。

そんな瞬殺なんて。軽く50ぐらいいたネズミ君が瞬殺なんて惨すぎるよおおおおお!!

「何泣いてるのよ尚也」

「こんなのひどすぎるよ! どうしてこんなに残虐になれるんだよお!」

リンナに訴えかけるも「はあ」と一息ため息をつくと僕の頭にぽんと手を乗せた。

「あいつらも私達を殺しにきてるの。殺さないと私達が死ぬでしょ? だからこうするのは仕方ないのよ。わかった?」

「・・・・・・うん」

正直納得いかないけれど僕は頷いた。

そっか、これは仕方のないことなのか。

生き残るためには戦うしかない。

これは絶対のルールなんだね、この世界の。

受け入れるしかないんだこの世界にいる限りは。

「さあ、早く行くわよ」

リンナ達は素早く馬の上に乗った。

僕も自分の馬の上に乗る。

「一気に森を抜けるわよ」



しばらく走った後森を抜け出した。

その間にモンスターに何回かエンカウントしたけれど思い出したくないので描写は割愛。

空を見ればすっかり夕暮れになっていた。

不意にリンナが口を開いた。

「じゃあ、今日はあの町に泊まるとしましょうか」

リンナが指差した先には至って普通の小さな町があった。

地図では小さくだが『エルドラタウン』とあった、きっとここに違いない。

皆お互いを見て頷き合うとそこに向かうのであった。





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