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記憶の向こうにある幸せ  作者: みやび68


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第2話

巨大な水槽の前で、足を止める。

ゆったりと泳ぐ魚たちを見て、思わず微笑みがこぼれる。


「⋯気持ち良さそう⋯」


ポツリと呟く。

その声は誰に届くこともなく、自分の耳へと返ってくる。


「ね、凄く気持ち良さそう!」

「あっ!イルカショー始まるよ!」


誰も居ない空間に微笑み、小走りでイルカショーの会場へ向かう。


「凄い!今のジャンプ見た!?」

「バイバイしてる!可愛い〜!」


視線はイルカの方を向いたまま、笑顔がこぼれる。


「そろそろお腹空かない?」

「カフェ行こうか!」


メニューを見ながら、小さく呟く。


「パンケーキ⋯チョコバナナとストロベリー、どっちにしようかな⋯」

「両方頼んでシェアしない?」


テーブルに並ぶパンケーキ2つに、ドリンク1つ。


「美味しい〜!」

「こっちも美味しいね!」


誰も座っていない椅子に微笑みかける。


「帰る前にお土産見ていい?」

「そんなにたくさん買わないよ!」


笑いながら、ショップへと足を踏み入れる。


「このイルカのぬいぐるみ可愛い〜!」

「こっちのストラップ、友達に買って帰ろうかな⋯」

「クッキー美味しそうだよ!」


店内を見て回りながら、カゴに商品を入れていく。


両手いっぱいに袋を抱えて、家に帰る。


「ただいま〜!」

「今日のお出かけも楽しかったね!」


満たされた気持ちで微笑む。


『今日も彼氏のとこに泊まるから』


テーブルの上に置かれたメモを、レシートと一緒に捨てながら⋯

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