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 数分後。





 御父さんは何やら元ワニ怪人と話し込んでいた。



 何を話してるか分からない。


 分からないが理解してる部分が有る。


 話し込む前に新聞を大量に読んでいる事。


 其れにこの地域の地図を念入りに見ていた。


 こんな不可解な行動をとるときは決まってとあることをする。


「御父さん今から仕事に行くんですか?」

「ああ~~三日ほどで帰るから御飯の方は頼む」

「ではその間は御飯は僕が作っておきます」

「頼む」


 うん。

 やはり仕事か~~。


「お~~いワニ怪人~~御飯食べてく?」

「良いんですか? というか名前を呼んでください怪人とはいえ人間なんだし」



 不貞腐れる元ワニ怪人。



「聞いてないけど?」

「そういえば教えて無いですね」


 うっかり。

 等と言う感じですね。



「まあ~~聞く気もないけど」

「聞いてくださいよっ!」

「聞いたら情が湧くし」

「犬猫ですかっ!?」




 はっはっはっ~~。

 何をおっしゃる。




「いや~~墓標の名前を書くとき筆跡で身元がバレたら怖いんで」

「怖い発言しないでっ! まだ私を埋める気ですかっ!」



 ズザザ~~と後ずさるワニ怪人。


「冗談だよ」

「本当に?」



 此方を疑う目で見る。



「そうだよ~~襲撃してきたけど一応許したし」

「はっ! まさかっ! 毒殺する気ですねっ!?」

「食材が勿体ないからやるわけないよ」

「食材が勿体無いてことは其れ以外ならヤル気ですかっ!」

「そうだけど?」



 当たり前だろう?



「もう嫌あああああああああっ! 此奴怖いっ!」



 泣き叫ぶワニ怪人。

 いや元か。




「あ~~いい加減に此の子を虐めるな」

「いや~~虐める気は無いんですけど……良い反応するんで……」




 僕は御父さんの言葉に苦笑いする。

 弄りがいがあるね。



「此奴……何時か絶対泣かせる……」


 

 ボソッと呟いてるみたいだけど聞こえてるからね。



「其れで名前は?」

「は?」

「名前だよ」

「あ~~鳳明日香です」



 此れは此れは。




「正義の味方の様な名前なのに悪の怪人か~~」

「元ですっ! 元っ!」


 ガルルと吠える明日香。

 うん。

 可愛いけど残念な感じだな。


 


 一時間後。





 御父さんは何やら色々準備をして出かける。



 そんでもって僕はというと御飯の準備をしていた。


 とはいえ最早時刻は遅い。


 自分の夕飯は済ませてる。


 御飯は明日香の分だ。



 とは言え一人で食べさせると寂しいだろう。

 なので軽く自分の分も用意する。


「ねえ? ママチャリライダーの息子」

「暁真央だ」


 僕はご飯をお茶碗に盛り渡す。


「なら真央……」

「マー君と呼べ」


 味噌汁と漬物の用意をする。


「……まあ良いけどマー君」

「どうした鳳?」


 二人で頂きますをと言う。


「……貴方の御父さん普段何してるの? 仕事は?」

「知らない」

「何で知らないの?」

「聞いてもはぐらかすし」


 いや本当に。

 身内でもあの人の事を良く知らないんだわ。


「不定期だけど収入は有るよ」

「手取りで幾ら?」

「月によって違うな~~」



 胡散臭い目で見るな。


「確か無収入の時も有れば札束を持ってきた事有ったけ……」

「……」


 何で黙る?


「其れ本当に仕事してるの?」

「多分」



 視線を逸した。


 何やってるのかね~~。

 お父さん。



 まあ~~何十年も同じ仕事してるし。

 多分犯罪はしてないと思う。

 





 ……悪の組織はノーカンで。




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