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9話 影の正体、そして共闘

⚪︎前回のあらすじ

ゴブリンたちと協力しながら修行を重ねる主人公。

スキルの正体と可能性に気づき、少しずつ自信を取り戻していく。

だが、その平穏は長くは続かなかった――


俺は果物を手に、無心になって食べていた。


あの後、部屋に戻った後も修行を続けたことでオーラやスキルにある程度慣れていた。


種族やスキルの進化。

目の前で起きた、あの変化。

ゴブリンたちは数が少ない。


だからこそ、俺はーーー


“少数”それを補えるのならと思いハイゴブリンにやったことをしようと思った。

だが、今の俺では1日に1度が限界だった。


2度目を行うと、システムの声に「拒否。魔力が足りません。」と言われる。さらに激しい頭痛に襲われる。


「魔力、、、かぁ」


シャクッ、、、

果物をかじりながら呟く。


「よし!朝ごはん食べ終えたし外に出るか!」


重い腰をあげて外へと向かった。


途中クロと女のハイゴブリンと合流し、俺たちはゴブリンの長のところへ向かう。


「でさ、さっそくなんだけど、ここにいる子、ハイゴブリンっていうのに進化したんだけど、なんでか分かるか?」


ハイゴブリンになったことで、髪や肌色はそのままで、見た目はより人間っぽくなった。

身長は少し伸び、かなり可愛らしい見た目になっていた。


ハイゴブリンの翻訳を頼りに長へ問いかける。


「それは分からない。ただ、スキルが進化したことによる影響なのは間違いないと思う。」


「、、、、だが、」


長が何か難しい表情をして話し続ける。


「本来、生物やスキルの進化とは何か代償が発生するもの。だから進化は容易くできる訳ではない。」


「可能性の1つとして、種族の中でごく稀に進化した状態で生まれてくることがあるくらいだ。


俺の目をまっすぐ見直す。


「こんな掟破りな進化は初めてのこと。だからこそ代償の代わりが何かあるはず。気をつけた方がいい」


すごい真剣に話してくれた。

種族の進化とはそれだけ大変なことなんだろう。


「そうだったのか、大事なこと教えてくれてありがとうございます。」


そんな話をしている時、


ハイゴブリンが口を開く。

長と何か話し合っている。


そうしてすぐに俺へと向きを変え、ハイゴブリンの顔色が変わった。


「ーーー敵襲です。数は20匹ほど。ここから出てそんなに遠く無いところで、仲間のゴブリンたちと睨み合ってるみたいです。」


「さっそくですが、一緒に来てください。」


俺は手を引っ張られ現場へと連れて行かれた。


ーーー


騒がしくなっているところに着く。


「まだ戦闘までに至ってはいないけどさ、いったい敵襲って誰が、、、」


と、話していると、目に映ったのは、


青い輝きが特徴的で照り輝いている。

身動きをとるたびにプルプルと揺れる体。

なにより前世ではみんな知ってると言っても過言ではない。


「、、、ん?あれって、、、スライムじゃね?」


「はい。あれはスライムですね。」

と、臨戦態勢に入ろうとする。


「いやいや、ちょっと待ってね?スライムってそんなに害のある存在か?」

俺の知ってるスライムの印象は、よくゲームとかで最初の街にいて弱い印象。


「なにを言ってるんですか?スライムは厄介ですよ。」

(え?この世界だと強い部類なのか?)


「完結に言うと、スライムの固有スキル(変幻自在)が強く、中には物理攻撃に耐性を持ってるのもいます。」


「わお、そんな強いんやね。」


ーーーよし、

俺はゴブリンたちにも聞こえるように話出す。


「俺が協力する時は、別方面でって言ったの覚えてるか?」


「はい、覚えてますけど、それがどうかしましたか?」


「スライムたちとの戦闘はやめて、俺に任せてくれないか?」


ゴブリンたちが俺に目線を送り、何を言ってるんだ?と言いたげな表情を浮かべる。

ハイゴブリンも同様だ。

クロに関しては分かっていたかのように見守っている。


「まぁまぁ、いいからさ、、、で、悪いんだけど、翻訳、お願いしてもいい?」


何をするのか俺の話に疑問を抱いていた。

「いいけど、何を伝えるの?」


「それを今から伝えるからその通りに伝えて欲しい。で、話し合いで解決してみせるからさ。」


ある程度距離を保つようにスライムと俺の間に向かう。

反応するかのように一匹のスライムが近づいてくる。

他のスライムよりも少し大きいそれは、


ぶよぶよと震えたかと思うと、

その体は一度崩れ――


次の瞬間、俺の容姿そっくりの人の形を取っていた。

(これが変幻自在の固有スキルか)


俺の姿とそっくりに擬態していた。

色までは難しいみたいで、全身が青いままだった。


すると、スライムの言葉を翻訳し、やり取りを終えたハイゴブリンが俺に話しかける。


「なんで話し合いをしようと思った?って聞いてるよ」


予想してた質問だった。

(なにより、、、翻訳スキル、便利すぎない?)

心の中で叫んでいた。


「理由だけど、お互い戦わないといけないって訳じゃないのなら、余計な犠牲は避けて手を取り合うのがいいんじゃない?」


今の内容をハイゴブリンから伝えてもらい

俺はスライムの反応をじっと見る。


人型になったスライムは「なるほどね!」と言わんばかりに両手をぽんっと叩いていた。


「確かに、争う理由は正直こちらには無い。だから、ここは何もなかったってことにしよう。」


そう返事が帰ってきた。

だが、俺は話し合っている間、別のスライムにも注目していた。


争う理由はない。確かにそうだ。だけど、、、

複数いるスライムの中には怪我?っぽい状態の者もいた。


「1つ聞きたいのだけど、何かあったからここまで来たとかない?そこのスライムだけど、明らかに怪我?をしているような動きだったからさ気になったんだけど。」


しばらく考えた後、ハイゴブリンに何かを伝えて俺へと回ってきた。


「怪我は同族のスライムによって負わされたんです。その時に隙をついて仲間たちと共に逃げた矢先ここに着いた。そうです。」


(同族でも戦うことあるんだな。前世で言うところの戦争。みたいなものだろうな。)


「よければなんだけど、俺たちゴブリン族と手を組まないか?」


その発言をした途端、ハイゴブリンは驚き、

伝わったスライムも驚いている様子だった。


続け様に俺は伝える。


「今のゴブリンたちは数が少ないから襲われやすい。君たちスライムも数が少ないため狙われる。なら、手を取り合ってお互いを守れば少数を補えると思うんだよね。」


スライムにそう伝えると、すぐに納得する。

しかし、ゴブリンたちは納得できないでいた。


「仲間を助けてくれるなら、正直ありがたい話です。こちらからもお願いしたい。」

スライムの答えだ。


「かつて同盟を組んだ種族に裏切られたことがある。だから裏切られる可能性があるなら避けたい。」

ゴブリンたちの答えだ。


どっちも分かる話ではある。

俺はここ数日で学んだこと。前世での記憶を合わせて。改めて伝える。


「確かにお互いの意見は最もだと思う。けど、、、」

俺はハイゴブリンを横目に続ける。


「まずはお互い歩み寄るところからだと思う。なにかを成し遂げるには待つだけじゃダメだ。」

真剣な表情となって伝える。


「もし、なにかあっても俺が絶対に守るから。」

無我夢中だった。

(言っちゃったなぁ、、、いいや、男として二言は無い!)


そうして、両種族とも半信半疑になり、渋々納得する形となった。


後日、改めて代表同士が話し合う場を作って会議をする流れとなった。


家に戻り大きくため息をつく。

「はぁ、なぁクロ、このままでなんとかなるのかなぁ、」

不安な気持ちが勝っていた。

そのため、心に溜まっていた部分を吐き出す。


そんな様子を見てクロは近くに寄って体を擦り付けてくる。

心配、してくれてるみたいだった。


「ありがとうなクロ、、、あ、そうだ、いつものやつしないと!」


朝と夜の2回。オーラとスキルの修行を行っている。

ハイゴブリン相手ではスキル回収や保存等分からないままだったが、クロ相手にしていなかったことを思い出す。


「なぁ、クロ、スキルの実験、お前で試したことなかったし、クロさえよければさせてくれないか?」


大丈夫と言うように尻尾を振りながら、じっと見つめ返してくる。

「よし、じゃあ行くぞ。」


手をクロに当てて意識を集中させる。

システムの声が聞こえる。


「確認しました。」


「個体名、クロからスキルの回収ができませんでした。」


(なんとなく、察してはいたけどやっぱりできないか。)


「問。個体名、クロにコピーしたスキルの付与を行いますか?」


「え!?」

あまりにも急な出来事に声が出てしまった。

(コピーしたスキルの付与?なんでコピーしてるし、付与までできちゃうんだ?しかもクロにだけ、、、)


「回答。スキルは回収したと同時にコピーしています。」


「付与に関しては回答不可です。」

(なるほど、回収した時にコピーか、でもコピーしたやつ多ければ把握できないんだよなぁ。)


「問。個体名、クロにスキルを付与しますか?」

再び同じ質問をしてくる。

それと同時にスキルの一覧っぽいものが頭の中に言葉として出てくる。

(マジか、覚えてなくても付与の時にパッと出てくるのか。)


「じゃ、じゃあ試しに、これを付与するか。」


「承認。個体名、クロにNスキル(聞き分け)を付与します。」


「、、、完了しました。」


付与ができたと同時にシステムの声は聞こえなくなった。

目を開ける。

クロは座って待っていた。


「保存の効果が分かったよ。」


「あと付与もできてね?翻訳してくれたゴブリンの聞き分けのスキル、クロに付与したんだけど話せる?」


聞いてる俺はかなりドキドキしていた。

初めてできた仲間との会話。


そうして、クロはーーー

最後まで見ていただきありがとうございます!

前作から続けて見ていただいてる方、今回初の方、いろんな方に見ていただき嬉しい限りです!


よろしければ評価・お気に入り登録等していただけると励みになります。

次回10話もよろしくお願いします!

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