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【外伝21話】禁忌のタイムリープ

何度この世界は繰り返しただろうか

大量に人が死ぬ1週間を何度も繰り返している

未来を知っていることで防げることもあるみたいだが

戦力差だけはどうにもならない

いきなりこちらの戦力が上がることはないのだから

何度も何度もやり直す世界を僕は傍観している

アーマーお父様とルナお母様がこの世界に嫌気がさしたことも納得だ

死んでもいいから一緒に連れて行ってくれたらよかったのにと

前よりも強く強く願うことしか出来なかった

おそらく20回程1週間のタイムリープを繰り返した

今回もこの国は崩壊しているので、もうすぐタイムリープが始まるのだろう

目の前が真っ暗になりタイムリープが始まった

またポール様と朝の挨拶をするところに戻る…

そう思って目を瞑りじっと待っていると


…は?

いつもの王城ではない

ここは…

俺が幼少期に過ごした屋敷

バクフート家

数多の虐待を受けて耐えるだけの地獄を味わった最悪の居場所

「ラシード。今日のご飯よ。」

僕を呼ぶかつての母親

僕の生みの親

ルナお母様から貰ったグレイという名ではなく

本当の名前を呼ばれている

若かりし頃僕とお母様の2人でバクフート家から耐えて過ごしていたあの日々

「お母様…」

「どうしたの?元気ないのね。」

「すみません。僕は行かなくちゃいけない。」

「え?」

「僕は貴方を恨んでません。貴方も早くこんな屋敷から逃げた方がいい。」

「ラシード?何を言っているの…?」

「さようなら。お母様。」

「ラシード!!どこに行くの!?」

僕は屋敷から逃げ出して王城へと向かう

王城方面に向かう馬車に隠れて乗り継ぎ

僕は王城に辿り着いた

10年時が戻った

それなら…きっと…

僕は希望を抱いて王城へ潜入する

「こちから迎えに行く予定だったのに。まさかすぐに家を飛び出しているなんてね。」

僕を見つけてポール様が声をかけた

「グレイ。よく来てくれましたね。」

「ポール様。アーマーお父様とルナお母様は?どこにいるの?」

「それが…2人ともいないのです。」

「そんな…」

「異世界に送られた人は時を戻しても返ってくることはないようです。」

「そんな…」

「残念ですが、仕方がありません。」

「じゃあまた10年後に起こる戦争は勝てないんじゃ…」

「あと10年あるのです。こちらも準備をすれば対策出来るはずです。」

「そうですか…」

一気に落胆する

10年時が戻れば、2人とも帰ってくると思ったのに

結局この世界に取り残されて

僕は1人で生きていかなければならないんだ

幸せに生きて欲しいと願われてしまったから

僕はポール様の元で執事の仕事を手伝いながら王城で過ごしていた

王様と王妃様の間にいた子供がいなくなった為

この世界ではもう一度子作りをして跡取りを産むことになったようだ

そして待望の子供が生まれた

綺麗な金髪色の髪の毛

ブルーの瞳を宿した女の子

グリード・ソフィア

「グレイ。君にお世話係と遊び相手を頼みたい。」

「僕がですか?」

「ソフィア様が幸せに暮らせるように頼みましたよ。」

僕はソフィアのお世話係になり、ミルクをあげたり、おむつを変えたりして育てた

子育てというのは本当に大変だ

僕の頭は14歳だけど

僕の身体は10年時が戻ったから4歳なのに

寝る間も惜しんで世話をすることは大変だったが

赤子という生き物は本当に可愛い

お世話をする時間は時間を忘れるほど楽しくて

ルナお母様とアーマーお父様を恋しく思う気持ちもほとんどなくなっていった

目の前のソフィア様の日々の成長が楽しくて僕の生き甲斐になっていった


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