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【外伝12話】自責

虚構の愛が幸せで

真実の愛が不幸だなんて

笑えない


愛し合う2人がずっと一緒にいれば幸せになれると

本気でそう思ってた

アーマーを殺してしまった罪と

アーマーに大量殺戮をさせた罪と

私の我儘でこの世界に連れてきてしまった罪は

今でも悪夢にうなされるほど消えてなくならない

目の前で冷たくなって死んでいくアーマーを

私を守る為に敵軍を全滅させて殺していくアーマーを

私は一生忘れることは出来ないだろう

それでもこんな私を愛して私の手を取って知らない世界へと一緒に逃げてくれたアーマーと

今度こそ辛い思いなんてさせないと

一緒に幸せになろうと

そう思っていたのに

どこで間違えたのか

何がダメだったんだろうか

私はアーマーに辛い思いばかりさせている

初めて私を抱いたアーマーは

怒りと悲しみで溢れていた

辛くて苦しくてたまらない顔をしていて

泣きながら私を乱暴に抱くアーマーを見て

私はアーマーを幸せにすることは出来ないんだなと実感する

我儘ばかりでごめん

私の為にいつも頑張ってくれてたこと知ってたよ

ありがとう

愛していたよ

本当に

アーマーが私を噛んでも掴んでも何度もいかされて体が辛くなっても

仕方ないことなんだ

私がアーマーを怒らせてしまったから

悲しませてしまったから

幸せに出来なかったから

仕方ない

私は彼女として、嫁として不合格だったのだろう

私は性奴隷としてアーマーに使われることぐらいしか使い道がないのだろう

金も権力も女も手に入れることが出来たアーマーにとって

私の価値なんてこんなものだろう



「ルナちゃん!ルナちゃん!!」

目を覚ますと花音ちゃんが私を揺さぶり声をかけて起こしてくれた

体がだるい

喉が痛くて声が掠れる

花音ちゃんは水を持ってきてくれたので私はそれを飲む

花音ちゃんに支えられながらお風呂に入って体を洗ってもらう

「全身傷だらけ…。傷が染みるだろうけど少し辛抱してね。お風呂から出たら手当てしてあげるから。」

花音ちゃんはその後も色々と話しかけてくれているけど

元気に話をする余裕はなかった

少なからずとも愛する人に大事に抱かれなかったというのはショックだったみたい

そんなこという資格なんてないくせに

「今日はchariotの練習日なのよ。」

花音ちゃんにそう言われて少し意識が戻ってくる

そういえばそうだ…

chariotの練習をしなくちゃ…

私は体がふらふらになりながら防音室へと向かう

防音室に着いてから意識が混濁して何をすればいいのか見失う

何しにきたんだっけ

何がやりたかったんだっけ

ギター…

ギターがある

会いたい

会いたいな

グレイ、ジャッカル、リリー、カイ、ナイル、サテライト様、クラウドお兄ちゃん、ガリバー、お父様、お母様

みんなに会いたい

会いたい…

私、アーマーを怒らせちゃったみたい

悲しませてしまったみたい

どうしたらいいのかな

教えて欲しい

全然上手くいかなくて

疲れちゃった

私はギターを持ってセンターマイクの前に立つ

前の世界が恋しくなったら歌うと決めていた

私が前の世界で作った最後の曲の

愛の歌を

私は歌った


歌うことに夢中になっていて気づかなかったけれど

防音室にはchariotのメンバーとアーマーとおそらくblue roseのメンバーもいた

アーマーと翔が何やら揉めて喧嘩をしている


「ふざけんな!お前なんかにルナを預けられるか!!俺の大事なバンドメンバーを暴行しやがって…絶対に許さねぇからな!!」

と言って翔がアーマを掴んで殴っていた

涙が溢れて止まらなくなる

この世界に私の味方になる人なんていないと思っていたのに

こんなにどうしようもない私を

何の価値のない私を救ってもないもないのに

全てを手にしているアーマーに逆らってもいいことなんて1つもないのに

本当は私だって辛かった

幸せな誕生会にしたかっただけなのに

性奴隷のように扱われて

辛かったよ

しんどかったよ

そう言ってもいいの?

辛いって言ってもいい?

しんどかったって言ってもいい?

「翔…助けて…」

私は翔にそう言うと

「当たり前だ!バカ!もっと俺らを頼れよ!!」

と返してくれた

フフ…考えてみればchariotの活動はもう3年もしているんだ

アース音楽団よりいつの間にか長く一緒に活動している

なんでこんな時に気づくのかな

私にはこの世界に大事な人が出来ていて

信頼関係を築くことがちゃんと出来ていたんだ

「ありがとう…翔…頼んだ…」

私はそう言い残して意識を失う


次に目覚めた時は祐也と花音ちゃんが同棲している家だった

私が体を起こしてリビングへ移動すると

「お。目が覚めたのか。体はどうだ?病院に行くか?」

と祐也が言う

「もう大丈夫だよ。寝かせてくれてありがとう。」

「気にするな。」

「今何時?アーマーに連絡して帰らないと。」

「しばらくは俺達の家でルナを保護することになった。」

「え?」

「アーマー君も了承している。ルナは今はゆっくり休め。」

「そんな悪いよ。私はもう大丈夫だから…」

「本当か?また2人きりであの部屋に住めるのか?」

「…。」

「今はゆっくり休め。これからどうするかゆっくり考えな。」

「いいの?」

「生涯共にするバンドメンバーは大事にしなくちゃいけないからな。」

とにっこり祐也は笑った

私の男運は最悪だけど

バンドメンバー運は最高でよかった








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