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極光のアリスト ~やられたらやり返すが信条~  作者:


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20/32

20 ラッキースケべかもしれない

 長年虐げられ搾取されていたセシルの仇は討った。

 義母とアウレーリアは蜂に刺されて死んだ。

 セシルは優しい子だからとりあえず奴らの死は黙っておくが、いずれどこからか噂は届くだろう。


 貴族の女達が蜂に襲われて往来で死んだのだから。


 父親の方は、病を患って田舎で静養中らしいのでこっちはいったん保留中だ。


「お帰りなさいませ」


 メイドのぞうきん(無礼を働いたので罰として呼び名をぞうきんにしてる)が頭を下げて声をかけてきた。


「風呂に入る、支度しろ」

「かしこまりました」



 辺境伯のタウンハウスの豪華な風呂に入った。

 今度は女性体に戻った姿で。


 長方形の広めの風呂で湯には花も浮いてる。

 優雅だ。


 風呂に入りながら今度は娼館に飛ばされたフレデリカの為に動く。


 元婚約者の男、クラメル・レ・ヴェロスラフの屋敷に式神を飛ばしたので、それと視覚共有の為に目を閉じた。


 やつは新しく婚約を結んだノーラ・レ・ヤニク・デニース侯爵令嬢とサロン内の長椅子の上でイチャついてやがった。ちなみに式神はやつの屋敷の花瓶の花影から様子を見てる。


 クラメルは赤ワインを飲んだりノーラの肩を抱き寄せ、頬にキスなどしてるし、呑気なものだなと思った。


「ねぇ、クラメル様、私、小耳に挟んだのですが、娼館送りになったフレデリカ嬢がどなたかに身請けされたと聞きましたの、大丈夫なのかしら?」

「館に入ったばかりで高いだろうに、一体誰が買い上げたのやら」


「もし、あの子がとんでもないお金持ちの男性に買われたのなら、冤罪を訴えて私達に復讐しに来たりしないかしら?」


「どうせ何処かの好色な富豪のジジイのおもちゃになったんだろ」

「でも」

「侯爵令嬢たる君を襲わせたってやつの味方なんかするやつはいないよ」

「でもほんとは違うでしよ、あれは演技だから、あっ!」


 クラメルがノーラの乳を揉んだ。

 しかしやはりこいつらの嘘でフレデリカを陥れたんだな。



「雇ったならず者たちは口封じに始末させたから、大丈夫だ」



 始末させた。ほんとに1人も生き残りは居ないのかな?

 あ、あいつ今度はドレスの下に手を!


「や、雇ったならず者全員の死体確認を……さ、されたんですか? あんっ」


 息を乱しながら尻を揉まれてるノーラ。



「それは見てないが金を払ったんだから、死んでるはずだろ」


 確認してないんだな。


「ああん、ダメです、そんなとこ」

「キミが魅力的過ぎるのがいけない」



 今度はノーラの豊かな胸の谷間に赤いワインを垂らして器代わりにして飲んだ。



「ああっ、ドレスが汚れてしまいますわ」

「新しいのを買ってあげるよ」


 男がノーラの胸の谷間のワインをすすると、ノーラはふるふると身体を震わせた。


 ……情事を出歯亀してるだけみたいになってるが、さて、どうしようか。

 生き残ってるかもしれないならず者を探すか、ふつーにこやつらを処するか。


 しれっと暗殺する方が楽ではあるが、フレデリカの名誉回復の為には奴らの罪を詳らかにせねばならない。


 湯けむりの中で思案を巡らせてると、夫のオズヴァルトが風呂に入って来た。

 巨漢だ。逞しい胸筋に、引き締まった腰、割れた腹筋……。


 そして、浴槽にいる俺を見つけて固まった。



 すごく驚いてる感じだから、俺が先に入ってる事を知らなかったらしい。



「どーも、お先に湯を頂いてまーす! 一緒に入れば?」



 あっけらかんと誘う俺に向かってオズヴァルトは、



「つ、慎みはないのか!」


 と、焦った。


「つつしみ、なにそれ食べられるのか?」


 と、冗談めかして言うと、やつは肩をいからせ、耳を赤くして風呂から出てった。

 ……逃げたな。美少女との混浴チャンスをみすみす捨てるとは、愚かなやつよのう。


 俺は湯から上がってフレデリカの為に侯爵令嬢ノーラを襲う演技をしたならず者の生き残りがいないか探す事にした。



 風呂から出るとオズヴァルトにメイドが怒られてた。



「なぜアリストが入ってると伝えなかった!」

「ふ、夫婦だから良いかと」

「よくはないだろう! ばかもの!」

「申し訳ありません!」


「可哀想ではないですか? 旦那様が奥手だから気を利かせたのでしょうに」


 俺はくすくすと笑った。



「な! 服を着ろ!!」



 こっちは女なのにバスローブだけ纏った姿だったので、また怒られた。俺はすみませーんと謝って自室へと向かった。






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― 新着の感想 ―
オズヴァルトさん、どっかの冷血公爵と相談できる間柄だったら愚痴りに行くだろうな……… まぁあちらはあちらで大変だったがw
これがラッキーなんでしょうか? オズワルドさん、、さてさて、どうなりますやら、
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