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最後の聖女候補は語る



まずは感謝を。

ありがとうございます。

では隠す事なく全てをお話いたします。

私はカルリアラ・サン・ターゲットヤードと申します。

とは言うものの家名は意味は無いのでカルラとお呼びください。

そこにいるリッシュと同じく聖女候補でした。

私はターゲットヤード侯爵の家の3女として生を受けました。

ですが後妻のしかも2人目の娘でした。

6つの時に決められていた婚約者と顔合わせの時。

今でも憶えております。

40くらいの男で私を寝室に引き込んだのです。

相手は大きな商会の頭取で私はお金のために売られたらしいです。

当時は何をされるのか分かりませんでしたけどこのままではいけないと感じたので2階でしたけど窓に飛び込みました。

窓の突き破って落ちましたので傷だらけになりましたし多分骨も折れたと思います。

そのまま転がって川に落ちまして、偶然ベール様に拾われましてその日から教会にお世話に。

どうやら私は死んだ事になったようです。

ああ、カーナ様。

あの日の出会いに感謝いたします。

それから1年程した頃、汚い様相の探索者がお金の事で人を斬ろうとした場面に出会いました。

泥だらけで装備もボロボロの最底辺ですね。

言い方がきついとよく言われますが私は努力しない人が嫌いです。

彼らも本気でやればそんな風にくすぶる事もなかったはず。

その暮らしが楽だから逃げた結果が最底辺の探索者。

けど目の前で人殺しは放っておけないので止めようとした時です。

ひげが似合ってないちょっとかっこいいか微妙なおじ様が2人に割り込んで男の剣を斬ったのです。

あの時の事は今でも忘れられません。

決して速くて見えなかったわけではありません。

軽く振ったようにしか見えなかったのに剣を腹ではなく刃の部分から斬ったのです。

綺麗だったな。

その日から私は剣に夢中になりました。

おじ様の剣を目指して毎日毎日頑張りました。

もちろん魔法の訓練も忘れませんよ。

しかしやはり剣です。

ええ、最初は変な目で見られましたけどその内皆普通になりましたね。

2年たった頃ですか。

孤児院の帰りにひげのおじ様にお会いしました。

感激でした。

お話して剣を振って見せたら7日に1度教えていただける事になりました。

それから7年。

まだおじ様には及びませんがかなりの腕前になったと思います。

おじ様に言われて剣術を教えている場所に赴き戦いましたが苦戦もせずに勝ててしまいましたし。

ええ、間違いなく相手の方は全力でした。

全員いつも使っている刃のつぶれた剣で叩きました。

もちろんその後はしっかり治療しましたよ。

そんな事が何度もありました。

どうされましたか痛いですベール様。

私怪我人です。

分かりました後で場所をお話します。

ええ、神聖魔法も忘れませんよ。

剣を振ると傷が出来ますし自分の力を上げたり下げたりするのは訓練として神聖魔法はとても有効でした。

どうしましたかベール様ため息などつかれて。

リッシュやアイメルには及びませんが神聖魔法も自信がありますよ。

おじ様はレイゼンだと名乗られましたが別に名前に興味ありませんでした。

3ヵ月前ですがおじ様から剣を1本頂きました。

剣の事はあまり知りませんけど良い剣だと思います。

聖女様がアレなので聖女候補は勇者様にお供せねばらならなくなるかもしれないと言われたのもその頃です。

ある日変な女に会いました。

変な女がどんな女かですか。

年は私より少し上ですね。

黒い髪でかなり綺麗な服を着てましたし剣を持っていましたから、剣好きの変な貴族のお嬢様かなと。

あれはリッシュが毒でやらかした日です。

朝リッシュが起きてこないから様子を見にメベルが悲鳴を上げて何事かと行ってみたらベッドの上でリッシュが血を吐いて死にそうになっていたから大騒ぎになった日です。

貴女が解毒魔法の訓練で間違えて強い毒を飲んでしまったのあの日よ。

あんな事するの貴女だけだしその日だったから憶えているの。

変な女がいきなりあの方の弟子なんて認めないとかその剣はお前にふさわしくないとか言ってきたの。

ですから『弱い犬程よく吠える。わんわん』とか。

『もしかしてこの剣がうらやましいのですか。面と向かって人の物欲しがるとか恥とかないのですか。そんなに欲しいなら地面に頭こすりつけてお願いしたら考えてさし上げます』って言ったの。

そしたら顔真っ赤にして怒って斬りかかって来たからとりあえず両手の骨を折って警備の人に突き出しました。

痛いですベール様。

私怪我人ですからもう少し優しくしてください。

はい、あの日ですね。

昼頃に大司教様と共に王城へ参りまして勇者様とお話しましたが求めらているのリッシュだと思いました。

貴女もそう思ったでしょう。

勇者様の中では聖女は後ろで回復や補助魔法で仲間を守る存在で仲間を守るけど自分の身を守る術をほとんど持っていないけどその分神聖魔法が凄い。

リッシュも勇者様に聞かれたでしょう。

仲間になったらどんな戦い方をするのかと。

私は先頭に立って敵を斬りますと答えました。

でもリッシュとアイメルは空気読んで戦いは得意ではないので後ろから回復や補助をするって言ったんじゃないかな。

大嘘だよね。

けど実際勇者様に選ばれたのはリッシュだったと思うけど。

えっアイメルなの。

リッシュ何かやらかしたんでしょ。

えっとなんだっけ。

お城で話し終わった私はいつものように東の孤児院に行きました。

子供達に勉強を教えて夕食を作って一緒に頂いて帰る途中、ショップエチゴの裏の通りを歩いていたら魔法が飛んできました。

あれは対人金縛リ(ホールドパーソン)。

とっさに避けたんですが次々飛んできまして2発避けきれず。

そこに10人が斬りかかって来ましてさらに閃光フラッシュで目少しをやられました。

直ぐに魔法解除ディスペルマジックで消して逆に斬り込みましたよ。

1人だけそこそこの腕でしかも透明インビジブルで姿を消しておりましたけどその程度では相手になりません。

6人程斬り捨てたところに誘眠スリープ恐慌フィアー、あと麻痺パラライズ痛覚ペインがいくつもまとめて来ました。

抵抗しようとした所隙が出来てしまいましてそれは剣を振るには致命的で利き腕を斬られました。

他にどうしようも無かったのでとっさに川に飛び込みんでさっき気が付いたというわけです。

私を襲った相手は姿を消していましたがあの動きや斬り方は私に絡んで来たあの女です間違いありません。

絶対にぶっ殺してやる。





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