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ニコラス邸

 馬車を走らせて1時間、大きな屋敷が見えた。大きさはうちの家と変わらないが、豪華さは全然違う。見た目から言うにお城であった。


「立派なお城ですね。」


 ジークさんはそのお城にすごく興味を示していた。そのころ、ニコラスの街に入った。なんとも活気のある町である。ハップンベル領の街は戦争の前線であることからここまで活気もなく、さらに一派でもない。

 この町は、商業都市というところから物価も高く、一般庶民もある程度贅沢のできるくらい裕福なのだ。もちろんその領主も莫大な財を持っている。だからこそ子供たちが狙われてしまったのであろう。



~~~~~~~~~~


 しばらく走り、侯爵家の入り口に来た。入口にはたくさんのメイドが待っていた。


「おかえりなさいませ。」


 メイドは馬車が止まるとすぐにそういった。教育がしっかしできている。


「ああ。子供たちと護衛が襲撃にあった。まだ寝ているからベッドを急いで用意してくれ。」

「大丈夫ですか。医者に診てもらいますか。」


 馬車からニコラス侯爵が出るとメイドに指示をしていた。それを聞いたメイド長らしきものが心配そうにニコラス侯爵にとう。


「そうだな。一応診察してもらおう。それと、子供たちを助けた者が後ろの馬車に乗っている。客人だからしっかりもてなしてくれ。」

「かしこまりました。」


 メイド長らしき女性の人はそういうとメイドに指示をして、僕の載っている馬車に向かった。


「失礼いたします。私はラジル様のメイドです。どうぞ邸宅におあがりください。」


 彼女はそういって僕らを招いた。その言葉に従い、馬車を下りる。


「バニル君、君たちにはあとでお礼と話が聞きたい。それまでくつろぎたまえ。」


 侯爵はそういって、先に邸宅へと入った。


「バニル様と…」

「私はジークといいます。バニル様のメイドです。」


 ジークさんはメイドに自己紹介をする。


「失礼しました。バニル様とジーク様。わたくしはオリアと申します。今から客室にご案内いたしますのでついてきてください。」


 彼女はそういってすたすたと歩きだした。ニコラス邸に入るとまず豪華なシャンデリアが見えた。これだけで10ウルはくだらない。というか、地面も楼石という高価な石だ。まあ、まずこの領の財政は今のハップンベル領の100倍以上ある。辺境伯時代であった頃でも10倍以上であっただろう。

 オリアさんは僕たちをすたすたと案内していた。僕らが案内されたのは2回にある部屋であった。もちろん我が家のどの部屋よりも豪華である。さらには便利な魔道具もたくさんあった。明かりは明るさを調節できる最新式の照明があった。


「では、こちらでお待ちください。」


 オリアさんはそういうと部屋を出た。ジークさんと二人きりで気まずい。まあ、こういう時こそ何か話をすべきであるのだろう。


「この領は活気があって素晴らしいですね。」

「そうですね。ここはこの国で一番裕福な年ですから。基本住民税や消費税はなく、貿易の関税で賄っていますから。税がないことから移住者も多いですが、物価と土地代が高いので故郷に帰るものも多いのですよ。」


 そうなのか。税金がないということは消費も活発なのであろう。お金が回る裕福な都市がここに形成されているのであった。


「しかし、問題もあるのですよ。周りの貴族はこの領をよく思っていないのです。」

「ほお、それはどうしてです。」

「この国に富豪が集まるために他の領では税収が減り、さらに人がここのうわさを聞きつけて人が流れてしまい、場所によっては過疎化しているのです。」


 確かに、ここには王都には及ばないもののたくさんの高い建物が並び、人は王都以上に行きかっていた。


「さらに、この侯爵家は権力があり、次期頭首となるダグラス様は剣に秀でて、双子の妹のユリア様は頭がよく、バニル様と同じく全部の言語ができ、戦術を考えるのがうまいらしいです。」

「ほお、そうなると、」

「はい。ほかの名家や貴族は黙っていません。しかし、王族は彼らと深い仲であります。」


 なるほど、あまりこの国の政治については知らなかったが、この国は2つに分かれているのか。


「ということは、王族派と貴族派で対立しているということか。」

「はい。もしかしたら今回の盗賊案件も…」

「仕組まれているかもしれないと。ただ気になるのは、どうしてダグラス君がいるのにこのような結果になったのか。」


 正直強いのは頭領くらいだった。ほかはざことは言わないが、僕の剣で余裕で倒せるくらいだ。初めは、護衛を倒したから強いのかと思ったが、実際そこまで強くなかった。もちろんジークさんは手こずっていたが、彼女はもともと戦闘ができるメイドではなく、何でもできるメイドだ。

 あの盗賊たちは強さで言ったら成人男性より強いくらいだ。なぜ、彼は倒せなかったのかが気になるものである。


「失礼します。ニコラス侯爵がおよびです。どうぞこちらへ。」


 考えているとメイドのオリアさんがお呼びになった。

【次回】8月19日22時

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