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盗賊

 馬車に乗り、王都を出て1時間すると外が騒がしいことが分かった。


「ジークさん、どうしましたか。」

「まずいです。盗賊に囲まれました。」


 盗賊かー。少々面倒である。ここは穏便にすましてくれるといいのだがな。


「おい、そこの馬車止まれ。」


 盗賊の人らしき人がそういうと、馬車は止まった。


「バニル様、いかがいたしましょう。」

「僕に任せて。」


 僕はそういうと馬車のドアを開けて外に出た。


「おう、ガキが出てきたか。見たところ貴族のお坊ちゃんだな。」


 外に出てすぐ僕に質問したのは20代くらいの悪そうな男であった。盗賊らの人数は20人といったところだ。まあ、そんなことより問題は僕たちより高価そうな馬車が奥で無残に壊されていた。その近くで僕と年の近そうな女の子と男の子、そして剣を持ったおじさん3人が倒れていた。だが皆、息はまだあるように見える。


「そうです、といっても子爵家ですがね。それよりその人たちはどうしたんですか。」

「そうか。答えてやった代わりに教えてやろう。こいつらの馬車が通ったから襲ったのだ。侯爵家だからか高価なものがあること。さらにこの子供は人質にもできそうだしな。」


 そう笑ってしゃべるのはちょっと偉そうな盗賊だ。2人の子供がるけていたであろう装飾を手にしていた。ほかにも奥では、他の盗賊が馬車にある高価な荷を下ろしている。


「バニル様、ここは引き返して逃げたほうがよろしいかと。」


 ジークは逃げたほうがいいといった。確かに相手は20人の大人。それも侯爵家の護衛であろうおじさんを3人も倒した強者だ。


「まあ、やるだけやっておきます。何かいい剣はありませんか。」


 逃げるのがいい手ではあるが、侯爵家を見殺しに帰ってきたことが知られれば、どんな処遇になるかわからない。さらにまだ僕と同じ10年も生きていないような子供である。まだ、5人とも少し体が動いていることから生きているのだ。

 こうなったら選択肢は一つだ。戦うしかない。といっても、僕は木刀しかなく不利である。


「わかりました。では、この剣をどうぞ。私は」


 ジークさんは僕に彼自身が持っている2本の剣の一本をくれた。手になじむ素晴らしい金属の剣だ。


「おお、作戦会議は済んだか。おい、お前ら、こいつらを叩きのめせ。子爵だし殺しても構わん。」


 先の頭領らしき偉そうな男は号令をかける。すると5人の盗賊どもが襲い掛かってきた。まあ、子供と女のメイド。五人なら余裕だと思うであろう。だが僕もダラダラと7年間を生きてきたわけではない。一生懸命トレーニングして勉強もしたりしたのだ。


「リーインフォース」


 身体強化をして挑む。まずは襲い掛かった2人の脚を切り落とした。


「こいつ!!何者だ。」


 頭領らしき人は驚く。ジークさんも一人で2人相手していた。ただ、ギリギリ戦えてる感じである。その時、僕がジークさんを見ていると横から襲い掛かろうとしてきた。


「ファイアー」


 ここは初級魔法で対処する。中級の魔法でもいいが、足止めするにはこれで十分だ。


「アヒー。」


 盗賊は火を消そうと地面に体を押し付けていた。まあ、これである程度は動けなくなるであろう。


「おい、お前ら。お前らもやっちまえ。こいつ少し強いぞ。」


 僕が3人戦闘不能にすると前戦力投入してきた。ジークさんはまだ、2人と戦闘中だ。そうなる僕が全員相手しなければならない。

 仕方がない。ちょっと本気を出して無力化するしかないであろう。


「マルチプルファイアー」


 この魔法は炎系の中級魔法である。威力はファイアーと同じであり、さらに複数のファイアーを出せる。その一つ一つを盗賊に狙うのだ。

 敵に当たると熱いので這いずり回る。致命傷にならないが、やけどや火を消そうとして無力化するのだ。これであとはジークさんと戦っている2人だけなはずだ。


「おうおう。やってくれるじゃんか。」


 そういうのは頭領であった。なるほどしっかり防壁系の魔法で防御しているのか。こうなったら仕方ない剣で戦うしかないであろう。


「えりゃー。」


 先に頭領が持っている剣が僕に向かってきた。よけるのは体勢を崩しそうなので受けるしかない。


「うう。」


 剣を剣で受けるが、身体強化している僕でもぎりぎりで、彼の振りかざす剣を後ろに歩み、力を吸収するしかなかった。多分彼も身体強化をしているのであろう。


「こうなったら、ヘビー」


 僕は頭領に中級の重力魔法をかけた。重力魔法は指定した位置にしかかからない。もちろん彼が動き続けているので一瞬しかかからなかった。しかし、彼の動きが鈍った瞬間、彼の両手を切り落とした。


「アーーー。」


 切られた痛みからか地面でもがいていた。これで何とか盗賊を倒すことができた。

 本当であればエクスプロージョンで一気に倒すことができた。しかし、近くにはけがをした侯爵家の子がいるので使えなかったのだ。さらに、この魔法を使ったら盗賊の命はない。もちろん、盗賊と悪党ではあるが、司法機関者でない僕が殺すのもどうかと思うので使わなかったのもある。

 しかし、結構て手こずってしまった。今日のような事態のためにもっといろいろなことを学ばないといけない。

【次回】未定(近々)

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