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魔王軍の軍師と将軍物語(仮)  作者: 神那 悠樹
―Incontrare:邂逅―
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ちょっと、ふざけてるの?

「バカですか、アホですか、死ぬんですか。っていうよりもいっそ死んできてくださいよもう、あんた何なんですかふざけないでくださいよ冗談は嫌いじゃないですけどここまで過ぎるとうざったいって言うかむしろうざいんですよね。そこらへん理解してもらえると嬉しいんですけど。え? 冗談じゃなかったなんていいませんよねぇ、移動に命かけさせるとか意味わかんないんですけど。で? なんか言うことでもあるんですか? ないならこのまま続けさせていただきますけど」

「えっと…なんていうか、その…すいませんでした、初瀬さん!!」




……何故僕がこんなマシンガントークを繰り広げているのか。

失敗しくさりやがったんだよ、エルドが。


何を、だって?

転移魔術をだよ!! なんかおかしいって途中で気づいて予防策とっといてほんとに良かった!

おかげで僕だけ・・・意識失ったんだけどね!




「いや…実は苦手で…」

「だったら何で無茶振りするかなぁ…? もっかい僕とセイザーグさんのお説教くらいたいの?」

「すみませんでしたぁああ!!」




あ、セイザーグさんってのはエルドの護衛兼側近の魔族のお兄さん。

ちょっと話したら気が合っちゃってさ。因みに僕たちとエルドの監視なんかもやってたみたいで魔術の腕褒められたんだよね…セイザーグさんも魔族の中でも有数の魔術師だからすごいのに。




「初瀬とセイザーグさんのタッグかぁ……地獄だな…」

「なに雪杜、なんか文句あるの」

「なんでもございませんっ! 余計なこと言って申し訳ありませんでした!」

「あはは、だよね!」




あれれ? 何で僕笑ってるのに何で雪杜とエルドの顔色が悪くなってるんだろうなぁ?

全く身に覚えがないんだけどね☆




「ふふふ、初瀬殿。そこまでにしておいて差し上げましょう。陛下も雪杜殿も十分反省なされたでしょうし、ね」

「……ま、そうですね。話も進まないですし…ふざけるのはここまでってことにしましょうか」




―――――…セイザーグさんに免じてやめてあげるけど、その眼に見えてほっとするのやめてくれないかなぁ…

なんかついやっちゃいたくなるから。




「……ご、ごほん。じゃあ続けるぞ。

――――ようこそ、我が国へ。客人としてこの国はお前らのことを歓迎しよう」

「………ありがとうございます。でも、僕たちが望むのは『保護』ではないんです」

「…ほう? 聞こうか」

「単刀直入に言います。僕たちを軍に入れてはくれませんか?」

「面白い。面白いが…何がしたい?」




僕たちは一応分類学上は人間であるはずだ(雪杜はともかく僕はなんだか微妙な気もしないでもないけど)。でも、召喚された時に与えられた能力スキルの影響で、僕たちのスペックは人間をだいぶ超えている。

それでも僕らは二人の子供でしかない。




「――――そうですね。最終目的としては……人間の王国を…そう、ラーシア王国なんてどうです? この国に言われない侵略を繰り返す国を進行できないようにして差し上げましょう」

「お前達のために、か?」

「あなたのためでもあるでしょう? 僕はちょっとした・・・・・・仕返しができればそれでいいんです」

「なるほど…で? 忠誠と引き換えにお前らは何を求めるんだ?」

「……元の世界に帰る方法をお探し願えますか?」




僕の言葉にセイザーグさんがピクリと反応する。

―――――――思ったとおり、だ。




「初瀬殿、それは…――――」

「ええ、わかってます。ないんでしょう?」

「それならば、なz「わかった」陛下!?」




慌てるセイザーグさんをわき目にエルドが頷く。

へぇ…そう来るか




「ないものを探せ、ってことは…お前達を帰すためにできる限りのことをしろ、って言うことだろ? いいのか? そんな不安定なモノを引き換えなんかにして」

「構いません。僕たちだけじゃ、見つからない」

「わかった。入隊を許可しよう。…ただし、だ」




エルドは言葉を切るとにやりと笑う。

………なんか、嫌な予感しかしないんだけど。




「どこのどいつかわからないヤツを突っ込めるほど俺の権力はまだ強くない。

成り立てだから舐められてるんだよなー…だから、最初の任務だ。




―――――――お前ら、軍部を掌握してこい」




……………ちょっと待て、どんな無理ゲーだ。

二章はこれで終わりです。

エルドはさっくり無理難題を突きつける御仁です。

普段は結構いい兄貴分&ちょっとヘタレなのに、王様モード入るとこうなります。


次からはちょっと閑話入ります。


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