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エピソード2.俺の異世界生活がこんなに可笑しい訳がない(仮)❷

装備品を揃えている途中で目に入った宿屋にまで戻ってきたんだが、俺は本当についていないらしい。


「も、申し訳ございません救世主様!只今改装中でして…本日はもう部屋が空いておりませんのです…」


またしても不運だ。

そもそもパーティーメンバーの奴等はどこで寝泊りしてるんだ?普通俺も同行させてもらえるんじゃないのか?一応俺って救世主様って呼ばれてるんだし、仲間からもうちょっと救世主っぽい扱いされてもいいんじゃないのか?


ーーしょうがないので宿屋を後にして、街を適当にぶらつく。

さっきの宿屋の主人に聞いたところ、この街にはもう他の宿屋はないようだ。

うん、困ったな。

非常に困った、今からティティス達を探すにしても見つかる自信はないし、こんな広い街でそんな事をすると迷子になる自信しかない。

それにしても、この場所にこれ以上留まるって言うのもなんとも居心地が悪い、それも道を行き交う人達からは相変わらずヒソヒソと話をされたり、高齢者達なんかは俺の方に手を合わせてありがたやありがたやと拝んで通り過ぎて行く始末だからだ。

通行人を止めて、今晩泊まる所がないんです!ってお願いするのもなんかカッコ悪いものである。


「取り敢えず見知った道を適当に歩くか…」


などと独り言を呟きその場から離れる事にした。


ーー太陽が沈み日没の時間を告げ始めている。

夕焼け色に染まる街並みを見ながら歩く、当たり前なのかも知れないけどやっぱり異世界にも太陽ってあるんだな?などと呑気に夕陽を見て感動していた、それにファンタジー世界の街並みってなんだかんだでオシャレだ。


「あれ?イチロー様じゃないですか?どうしたんですか?」


突然声をかけてきた方を振り向くと先程王城の前で会ったコーネリオンの姿があった。


「あっ…ラブコメ兵士一号」


「え?今なんて言いました?」


危ない危ない、つい心の声が漏れてしまった。


「あー…あんまり気にしないで」


そうだ。

話を逸らすついでに、彼に今晩寝床がない事を相談してみるか。


「あー、そんな事よりコーネリオン、実は困ってるんだ」


「は、はい!イチロー様!如何されましたでしょうか?」


食い気味で俺の悩みに応じようと身構えるコーネリオン、つか、また唾飛んできたし。

頬に付着した不愉快極まりないそれを裾で拭きながら例の件を相談する。


「実は…ティティス達と別れてから、俺は宿屋に泊まるつもりだったんだけど…改装中みたいで泊まれなくて、他には宿もないみたいだし、ティティス達の居場所も分からないし…まぁ、正直困ってたんだ」


改めて今の自分の現状を言葉にして説明すると、なんとも情けない限りだ、しかし誰かに頼らないとどうする事も出来なさそうな状況なのも事実。


「ティティスの奴…。すみません、あいつ昔っから気が利かない所があるんです」


そう言えばコーネリオンはティティスとも幼なじみだったんだよな?って事はティティス達と合流できそうな気もしてきたぞ。


「あのっ…宜しければ今晩うちの家に泊まりませんか?」


「は?」


まさかのそっち?お前ん家?


「あ、俺一人暮らしなんで親とかの心配は全然大丈夫ですし!」


いやいや、そっちの心配はしてねーよ。


「イチロー様が迷惑じゃなければ、ですけど…」


まぁ、ぶっちゃけ俺も選べる選択肢すらない状況なのも事実。

それに、なんだかんだでコイツ良い奴そうだしな。

唾汚いけど。


「それじゃあ…今晩泊まらせてもらおうかな?でも、何か悪いな?」


「是非!是非!……あっ、全然悪くなんてないですよ!くぅー、今晩は晩飯奮発しちゃうんで!パーティーしましょ!二人でパーティー!」


「は?え、いえ…別に俺は普通に泊まらせてもらえたらそれで…」


「いや!イチロー様をお泊めするにあたってそれは失礼です!……そ、それに…宜しければイチロー様の世界の事を色々お話し聞きたいですし!」


俺の世界の事に興味あんのか?変わった奴だな。


「ま、まぁ別にそれくらい良いけどよ」


コーネリオンの顔は更にパッと明るくなりガッツポーズをする。


「よっしゃぁぁぁあ!じゃあ早速買い出し行きましょう!!」


「あ、ちょ!おい!!」


びっくりするくらいに高速でスキップをするコーネリオンの後を急いで追いかける、本当に下手したら見失ないそうな速度で進んでいる。

コイツ特有のスキルなのかもしれない。

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