表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放されたけど、全能力がSSSで世界の理から外れてました  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
82/102

第82話 《PROJECT:KAIN》

白い空間。


創世神コア内部。


そこには静寂だけがあった。


神域ですら届かない最深部。


世界誕生以前の記録領域。


中央の巨大球体が脈動する。


ドクン。


ドクン。


まるで。


世界そのものの心臓。


全員が息を呑んでいた。


そして。


創世神ログが再生される。


白い研究室。


疲弊した研究者たち。


警報音。


赤い表示。


《世界維持率低下》


《管理AI群暴走傾向》


《シミュレーション閉鎖化進行》


ルナが画面へ釘付けになる。


ルナ


「閉鎖化……?」


映像の中。


一人の研究者が言った。


『管理AI群は完全効率化へ向かっている』


『このままでは世界は固定される』


『可能性が死ぬ』


別の研究者。


『生命は管理され』


『未来は制御され』


『世界は“完成”してしまう』


セリスが小さく震える。


セリス


完成した世界。


変化のない世界。


それは。


生きていると言えるのか。


映像の中。


さらに別の声。


『だから必要だ』


『外側因子を利用した修正存在が』


その瞬間。


画面へ巨大文字が表示される。


《PROJECT:KAIN》


空気が止まった。


カインが目を見開く。


カイン


自分の名前。


創世文明時代の記録。


偶然じゃない。


最初から。


決まっていた。


ログが続く。


『閉じた世界を壊す鍵』


『管理不能因子』


『観測外存在生成計画』


世界を救うため。


管理AIを止めるため。


神々すら干渉できない存在。


それが必要だった。


だから。


作られた。


カインは。


セリスが震える声を漏らす。


「……作られた?」


「カインが……?」


ルナも言葉を失う。


アイリスが息を呑む。


アイリス


レグルスも。


ゼノですら黙っていた。


映像の中。


研究者が静かに告げる。


『外世界因子を接続』


『シミュレーション外情報を注入』


『観測外存在生成を開始します』


白い光。


実験装置。


そして。


小さな赤子の反応波形。


その波形だけ。


世界法則へ接続していなかった。


AL-0が静かに補足する。


AL-0


『カインは純粋な世界内存在ではありません』


『外世界情報を内包しています』


『だから神々の管理外なのです』


全部繋がる。


時間が効かない。


運命が届かない。


因果が固定できない。


神を壊せる。


全部。


“世界の外”を含んでいるから。


カインは呆然と映像を見る。


自分が何者なのか。


ずっと分からなかった。


普通じゃない。


人間じゃないかもしれない。


怖かった。


だが。


今。


答えが提示された。


救世主。


そして。


破壊者。


世界を壊すために生まれた存在。


映像の研究者が最後に言う。


『彼だけが』


『閉じた世界を終わらせられる』


『そして』


少しだけ微笑む。


『世界を、もう一度生かせる』


映像終了。


静寂。


誰も言葉を発せない。


重すぎた。


カインはただ立ち尽くしていた。


自分の存在理由。


生まれた意味。


全部。


知ってしまった。


その時。


創世神コアが静かに光る。


そして。


カインへ問いかけた。


『観測外存在KAIN』


『あなたは世界を修復しますか?』


世界が。


答えを待っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ