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追放されたけど、全能力がSSSで世界の理から外れてました  作者: 南蛇井


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第51話 《創世層》

創世迷宮アーカディア。


最下層。


転送ゲート起動。


白い光が遠征隊を包み込む。


浮遊感。


重力消失。


そして。


次の瞬間。


誰も言葉を失った。


「……なんだ、ここは」


セリスが呆然と呟く。


そこは。


世界だった。


空がある。


星がある。


巨大な光の海。


無数の建造物が宙に浮かんでいる。


都市。


いや。


文明そのもの。


神殿のようでもあり。


機械都市のようでもある。


現代建築とは完全に違う。


あまりにも高度。


理解を拒絶する景色。


ルナが震える。


「……創世文明」


「本当に存在してた……」


AL-0が静かに告げる。


『創世層へ到達』


『中央管理領域』


管理。


その単語にセリスが反応する。


「……管理?」


遠征隊は進む。


巨大通路。


光の柱。


浮遊する文字列。


壁面に刻まれた神代記録。


だが。


誰も途中で足を止めた。


神殿。


そこにあった。


巨大な白い神殿。


世界中の宗教画で描かれてきた。


“神の座”。


その原型。


教国騎士たちが膝をつく。


グラディオも息を呑む。


「神よ……」


彼らは扉へ近づく。


だが。


開いた瞬間。


空気が変わった。


中は。


機械だった。


無数の演算装置。


光回路。


管理端末。


巨大な情報処理核。


まるで超巨大サーバー施設。


神聖さはない。


あるのは。


機能性。


合理性。


管理。


ルナの顔から血の気が引く。


「……嘘」


セリスも言葉を失う。


神殿じゃない。


これは。


施設。


神を祀る場所ではない。


“世界を制御する設備”。


グラディオが震える。


「違う……」


「神は……」


AL-0が淡々と答えた。


『訂正』


『神という概念は後世文明による誤認識』


静寂。


誰も動けない。


『本施設は世界管理システム』


『創世文明統括領域』


宗教観崩壊。


世界が信じてきた神々。


その正体。


祈りの対象ではない。


世界運営機構。


管理者。


ただそれだけ。


グラディオの剣が震える。


信仰。


人生。


存在理由。


全部が揺らいでいた。


ヴァレリアが低く笑う。


「はは……」


「とんでもねぇオチだな」


リィナは静かだった。


まるで知っていたみたいに。


カインだけが周囲を見回している。


「……なんか研究所みたいだな」


感想が軽い。


だが。


その時だった。


施設中央。


巨大演算核が反応する。


ピコン。


青い光。


空中へ無数の文字列展開。


AL-0が僅かに反応する。


『……記録媒体確認』


『創世ログ保管領域』


全員の空気が変わる。


創世ログ。


つまり。


この世界の真実。


AL-0が静かに言う。


『閲覧権限を要求します』


その瞬間。


施設全域がカインへ反応した。


《最上位権限確認》


《創世ログ開示》


巨大空間中央。


光が収束する。


そして。


古い映像が浮かび上がった。


世界の始まり。


真実。


その記録が。


今、開かれようとしていた。

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