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追放されたけど、全能力がSSSで世界の理から外れてました  作者: 南蛇井


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第110話 《最終門》

世界中心部。


そこに。


最後の門が存在していた。


空の裂け目よりさらに巨大。


世界そのものへ突き刺さる、白黒混在の超巨大構造体。


外界。


神域。


現世界。


全部が重なった場所。


世界中心核。


最終決戦地点。


そこへ向かうため。


全軍が進撃していた。


赤黒い空の下。


地平線を埋め尽くす連合軍。


王国軍。


帝国軍。


魔導連盟。


獣王国。


教国残党。


そして。


魔王軍。


かつて敵同士だった軍勢が、今は同じ方向を向いている。


人類最後の進軍。


先頭。


二つの影が並んで歩いていた。


カイン


そして。


レオン


救世主と勇者。


並び立つ。


兵士たちが自然と道を開ける。


もう誰も疑わない。


この二人が。


世界最後の希望だと。


レオンが苦笑する。


「まさかお前と肩並べる日が来るとはな」


カインも笑う。


「俺も思ってねぇよ」


その時。


空が裂けた。


大量の外界存在。


形状不定。


数学的に歪む怪物群。


世界中心部を守るように、無数に湧き出す。


兵士たちが息を呑む。


だが。


次の瞬間。


黒炎が空を焼いた。


轟音。


外界存在群がまとめて吹き飛ぶ。


最前線へ降り立ったのは。


ゼノ


ゼノだった。


魔王は笑う。


「道開けろ」


「主役どもを通すぞ」


その隣。


聖剣の光。


レオンが剣を構える。


勇者と魔王。


本来なら絶対に並ばない二人。


だが今。


同じ敵を見ていた。


レオンが笑う。


「行くぞ、魔王」


ゼノが鼻で笑う。


「命令すんな勇者」


次の瞬間。


二人同時に突撃。


黒炎と聖光が外界存在群を切り裂く。


圧巻だった。


勇者と魔王の共闘。


伝説級。


いや。


神話そのもの。


後方司令部。


セリスが全世界通信を指揮していた。


セリス


「第三避難区画閉鎖!」


「北部戦線、王国軍再配置!」


「侵食波接近! 魔導障壁維持を!」


誰よりも冷静だった。


もう泣かない。


迷わない。


世界全体を動かす司令塔。


王女として。


人類代表として。


最後まで立っている。


その隣。


ルナが狂った速度で演算を続ける。


ルナ


「外界位相ズレ補正!」


「境界同期率上昇!」


「AL-0、神代演算接続!」


白い光が広がる。


AL-0が即座に応答。


AL-0


『演算支援開始』


『世界法則補強』


『最終門固定処理実行』


神代文明。


現代魔導。


外界理論。


全部が融合していた。


世界を救うためだけに。


さらに。


アイリス率いる防衛軍が進軍路を死守する。


アイリス


彼女は叫ぶ。


「前だけ見ろ!!」


「後ろは私たちが守る!!」


兵士たちが吼える。


全軍突撃。


その瞬間。


世界中心部が開いた。


巨大な白黒扉。


最終門。


外界ノイズが渦巻く。


神々残存勢力が最後の抵抗を開始する。


だが。


もう止められない。


カインが一歩前へ出る。


境界覚醒第二段階。


彼の周囲だけ。


世界崩壊が停止していた。


観測者の声が響く。


観測者


『最終門、開放』


轟音。


世界が割れる。


白。


黒。


無限空間。


その奥。


存在していた。


巨大。


圧倒的。


神々すら比較にならない演算存在。


世界を管理してきた“本体”。


観測者本体が。


静かに彼らを待っていた。

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