第十二話 vs聖マリア学院
西多摩地区大会。
第一試合。
織冠高校 vs 聖マリア学院。
河川敷。
3000人。
もう地区大会ではない。
実況まで盛り上がっている。
「さあ注目カード!!」
「織冠高校と聖マリア学院の対決です!!」
黒龍高校モルック部は観客席から試合を見ていた。
劉備。
孔明。
呂布。
馬謖。
その後ろに、
関羽。
周律。
渡辺美由。
中山ミツル。
聖マリア側。
女子多い。
異常に多い。
しかも。
レベル高い。
馬謖。
完全に浮つく。
馬謖
「すご……」
「聖マリアって天国ですか……?」
劉備。
無言。
馬謖。
「あっ、あの子かわいい」
劉備。
「集中しろ」
低い。
怖い。
馬謖。
「はい」
さらに。
聖マリア側。
応援席。
男子。
少ない。
しかし。
妙に強そうなイケメン。
周律が気づく。
周律
「あれ……」
その時。
劉備が突然目を細める。
「……いた」
全員。
「え?」
劉備。
「周瑜先輩」
遠い。
めちゃくちゃ遠い。
普通見えない。
しかし。
劉備。
視力3.0。
見つけた。
聖マリアのテント裏。
帽子。
サングラス。
変装気味。
だが。
周瑜だった。
周律が驚く。
「兄ちゃん来てる!?」
さらに。
周瑜の隣。
彼女。
応援してる。
仲良さそう。
笑ってる。
その瞬間。
劉備の顔が変わった。
無表情。
怖い。
馬謖。
「うわっ」
劉備。
「……どいつもこいつも」
低い。
馬謖。
「えっ」
劉備。
「浮かれやがって」
馬謖。
「なんで俺に当たるんですか!?」
周律。
小声。
「八つ当たりだ」
試合開始。
しかし。
織冠。
強かった。
異常に強かった。
正確。
冷静。
投擲が綺麗。
実況。
「織冠高校、圧倒的!!」
聖マリア側。
徐々に崩れる。
観客。
ざわつく。
関羽。
応援席。
関羽
「マリア軍!!踏ん張れぇぇぇ!!」
周律。
「どっち応援してるんですか」
結局。
試合は。
織冠の圧勝。
実況。
「試合終了ーーー!!」
歓声。
織冠高校。
静かなガッツポーズ。
聖マリア側。
沈んだ空気。
その時。
石嶺先輩が駆け寄ってきた。
石嶺先輩
「みんなお疲れ〜!」
クーラーボックス。
中には。
手作りライチゼリー。
周囲。
ざわつく。
「美味そう……」
石嶺先輩。
笑顔。
「暑いから作ってきたんだ〜」
孔明。
少し疲れた顔で笑う。
「ありがとうございます」
その瞬間。
石嶺先輩。
スプーンですくう。
そして。
「はい、あーん」
静止。
時間停止。
孔明。
「えっ」
観客。
「えっ」
周律。
「えっ」
中山。
鼻血。
呂布。
「死ぬぞあいつ」
孔明。
顔真っ赤。
石嶺先輩。
天然。
「ほら早く〜」
その時だった。
ゴッ!!
クーラーボックスの蓋が閉まる。
劉備だった。
無表情。
怖い。
周囲。
凍る。
劉備。
低い声。
「……試合中ですけど」
沈黙。
石嶺先輩。
「えっ」
孔明。
「いやもう終わって……」
劉備。
「まだ終わってない」
空気。
悪い。
3000人からも怒りのオーラ。
めちゃくちゃ悪い。
馬謖が小声。
「なんか地雷踏みました?」
周律。
「今たぶん全国レベルで踏みました」
その時。
実況席。
ざわつく。
「次の対戦相手ですが……」
会場モニター。
表示。
⸻
昨年全国ベスト4
黒龍高校
⸻
沈黙。
全員。
「ついに来たか......」




