第十一話 熱狂の西多摩地区高校生モルック地区大会
西多摩地区モルック大会当日。
快晴。
炎天下。
会場となる河川敷には、異様な熱気が漂っていた。
黒龍高校モルック部。
到着。
劉備
孔明
呂布(武田猛)
馬謖
そして応援組。
関羽。
周律。
渡辺美由。
中山ミツル。
河川敷を歩いていた周律が止まる。
周律
「……なんか人多くないですか?」
本当に多い。
地区大会とは思えない。
屋台。
旗。
うちわ。
横断幕。
謎の熱気。
その時。
聖マリア学院の応援席が見えた。
ざわつく織冠高校。
理由。
異常。
人が多い。
しかも。
「関羽様ーーー!!!」
悲鳴。
全員停止。
関羽。
関羽
「……俺?」
聖マリア側。
女子集団。
うちわ。
横断幕。
“関羽命”
“青龍偃月刀しか勝たん”
“LOVE関帝”
さらに。
首から下げた会員証。
周律。
「会員証あるんですけど」
渡辺美由。
「ガチだ……」
しかも。
正式名称。
⸻
聖マリア関帝会
⸻
孔明。
「宗教じゃん……」
聖マリア学院の敷地内には、織冠高校より大きな
“関帝廟”
が存在するらしい。
劉備。
「あれを見ろ」
孔明。
「い、移動式関帝廟!」
関羽。
少し調子に乗り始める。
「……民が集っておるな」
孔明。
「急に武将人格出すのやめてください」
それにしても人が多い。
しかもどんどん人が増えていく。
どんどん増える。
ついに。
放送席。
「本日の観客数、およそ3000人です!」
引率のタモリ。
「は???」
地区大会である。
全国ではない。
しかもマイナースポーツ。
なぜ3000人。
理由はすぐわかった。
大型モニター。
映し出される映像。
放送席の石嶺先輩。
「みんな〜!」
「織冠高校モルック部を応援しよう〜!」
「関羽先輩も出るよ〜!」(出ない)
「来てね〜!」
ABEMAの撮影チームと石嶺先輩のYOUTUBEの撮影チームが入っている。
ライブ配信。
画面下。
【再生回数 48万】
タモリ。
「終わってる……」
周律。
「完全に炎上系地区大会ですね」
その時。
関羽が歩き出す。
観客。
悲鳴。
「関羽様ぁぁぁ!!」
「こっち向いてー!」
「青龍偃月刀持ってー!」
関羽。
完全に勘違いし始める。
「……人気とは罪よ」
孔明。
「誰か止めて」
関羽。
突然観客へ向かい、
「皆の者!!」
「本日は大義であった!!」
周律。
「戦国武将営業始まった」
さらに。
関羽。
ファンサ開始。
謎ポーズ。
謎の流し目。
なぜか黄色い声援。
孔明。
「なんでモテてるんだ……」
一方。
呂布。
完全無視。
一人でストレッチ。
黙々とフォーム確認。
タオル回し。
投擲確認。
本木が見る。
「……こいつだけガチだ」
中山ミツル。
どこにいるかわからない。
中山ミツル
周律。
「中山くんどこですか?」
渡辺。
「さっきまでいた」
五秒後。
普通に後ろにいる。
「います」
「怖っ」
そして。
劉備。
今日は異常だった。
劉備
サウナで少し痩せた。
髪型も整っている。
日焼け。
スポーツウェア。
笑顔。
可愛さが限界突破していた。
観客。
「誰あの子!?」
「かわいっ」
「え、男子!?」
スマホ。
大量。
盗撮。
孔明。
即反応。
孔明
「やめてください!」
センスを振る。
ビシッ!!
ビシッ!!
スマホを叩き落とす勢い。
しかし。
動きがおかしい。
アウフグースで鍛えすぎた。
妙に滑らか。
カッポレみたいになる。
周律。
「何その踊り」
渡辺。
「江戸時代みたい」
孔明。
「違います!」
しかし。
センス。
回る。
翻る。
観客。
なぜか拍手。
「すごーい!」
「伝統芸能!?」
孔明。
「違いますって!!」
呆れるタモリ。
全部見ていた。
石嶺先輩ファン3000人。(一部関羽ファン)
移動式関帝廟。
関羽ファンクラブ。
「なんだこれ...」
石嶺先輩による、ゆるい始球式?のあと、大会は始まった。




