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諸葛亮と呼ばないで〜陰キャ高校生ダイエット部の軍師になり無双  作者: 座山食空
第二章 勝ち得たもの、失われていくもの
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第十九話 趙雲子龍大学デビュー

四月。


春。


桜。


新歓。


青春。


そして。


趙雲子龍――田中浩介は。


大学デビューに失敗していた。



「……」


広いキャンパス。


眩しい新入生たち。


キラキラしていた。


怖い。


だが。


趙雲は決意していた。


「今度こそ……!」


高校時代。


何度も部室へ行けなかった。


誰もいなかった。


タイミングが悪かった。


でも。


大学なら。


今度こそ。


「俺が……」


静かに拳を握る。


「ダイエット部を作る!」



数日後。


新歓ブース。


机。


紙。


ペン。


そして。


手書き看板。


『ダイエット部

(モルック可)』


弱い。


勧誘文が弱い。



だが。


趙雲は頑張った。


「ど、どうですか……」


声小さい。


しかも。


五虎将軍Tシャツ。


怖い。



通行人。


「え?」


「ダイエット部?」


「なんか宗教っぽくね?」


傷つく。



女子。


「モルックって何?」


「木を投げる競技です……」


「地味〜」


致命傷だった。



その時。


趙雲は思った。


高校時代。


なんであんなに人集まってたんだ?


「……」


答え。


石嶺先輩だった。



数日後。


部員。


ゼロ。


「……」


春風。


チラシだけが飛ぶ。



しかし。


そこへ。


「失礼します」


声。


振り向く。


一年男子。


ぽっちゃり。


メガネ。


「……!」


来た。


ついに。


仲間。


「入部希望ですか!?」


趙雲、

人生最大級の笑顔。


だが。


男子は言った。


「いや、看板飛ばされていたんで。」


手書きの看板が春風に飛ばされていた。


看板をわたすと、ぽっちゃり青年は春霞の彼方へ去って行ってしまった。


終わった。





さらに数日後。


学生課。


「部員五人未満のため」


職員が淡々と言う。


「廃部です」


「……」


「……」


「……はい」


静かだった。



帰り道。


夕暮れ。


桜。


散る花びら。


趙雲は一人歩く。


そして。


小さく呟いた。


「……俺」


風。


春。


白い雲。


「やっぱ石嶺先輩いないとダメなのかな……」


その時。


スマホ通知。


『石嶺先輩、新生活Vlog更新!』


趙雲は静かにイヤホンを付けた。


「みなさんこんにちは〜♪」


春の夕暮れ。


大学一年生。


友達少ない。


部活消滅。


そして。


再生される、

低糖質オートミール動画。


なんか少しだけ、

かなり少しだけ、

泣きそうだった。


読んでいただきありがとうございました。

第二章はこれで終わりです。少し話を練ってから、うまくまとまったら第三章をに進むかもしれません。

重ねて、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
一人きりで部活を立ち上げただけですごい 大学生活を楽しんでほしいと切に願う
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