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第十七話 ダイエット甲子園始まる 「罰ゲームは怖くないかー!」

「博多へ行きたいかぁぁぁー!!!」


うおおおおおおおお!!!


会場が揺れた。


「罰ゲームは怖くないかぁぁぁ!!!」


うおおおおおお!!!


「リバウンドは怖くないかぁぁぁ!!!」


「それは怖い」


僕は真顔で呟いた。



全国高校ダイエット甲子園・関東予選会場。


場所はなぜか巨大イベントホールだった。


照明。


大型モニター。


変な熱気。


そして。


異常にテンションの高い観客。


なんなんだこの大会。


ステージ上。


司会者が叫ぶ。


「さあ始まりました!全国高校ダイエット甲子園!!」


拍手。


歓声。


スポットライト。


「司会の高島政伸です!!」


似てる人なのか本人なのか微妙にわからない。


「今日は全国予選会場八ヶ所と繋がっています!」


モニターへ各地の映像が映る。


「まず北海道会場盛り上がってるかぁぁ!!」


うおおお!!


「仙台会場ぉぉぉ!!」


うおおお!!


「新潟会場ぉぉぉ!!」


うおおお!!


「埼玉会場ぉぉぉ!!」


うおおお!!


「横浜会場ぉぉぉ!!」


うおおお!!


「石川会場ぉぉぉ!!」


うおおお!!


「長野会場ぉぉぉ!!」


うおおお!!


「博多会場ぉぉぉ!!」


うおおお!!


「……北に集中してない?」


僕は小声で言った。


「博多の人、勝ち上がっても博多ってかわいそう」


「確かに」


周瑜先輩が真顔で頷く。


その時。


高島政伸がさらに叫ぶ。


「さあ今回も団体競技はくじ引きで決まります!!」


ざわっ。


会場が緊張する。


「去年は野球でした!!」


モニターに映像。


デブ高校生たちが必死に走っている。


地獄絵図だった。


「六人一組!!どこに守備を置くかが勝負の分かれ目でしたぁぁ!!」


「ダイエット甲子園って何なんだ……」


僕は頭を抱えた。


高島政伸が封筒を持ち上げる。


「今年は何になるのかぁぁ!!」


会場静止。


緊張。


照明。


ドラムロール。


そして。


「発表します!!!」


ビリッ。


封筒が開かれる。


高島政伸が絶叫した。


「モルックです!!!」


…………。


「えええええええええええ!!!!」


僕たちは立ち上がった。


会場もざわつく。


「モルック!?」


「今年モルックなの!?」


「ガチ勢有利じゃん!!」


劉備部長がこちらを振り向く。


目が完全に輝いていた。


「まさか孔明……」


「いや知らないです」


「ここまで読んで!!」


「読んでません!!」


だが。


正直。


鳥肌が立っていた。


モルック。


あの時、

退屈しのぎで始めた競技。


女子とLINE交換した競技。


黒龍工業と戦った競技。


それが。


全国大会の団体競技。


「……来たな」


曹操会長が静かに笑う。


今日も普通に応援席にいる。


もう顧問だろこの人。


周瑜先輩はニヤニヤしていた。


「おもしれぇ」


関羽先輩は拳を握る。


「リベンジだ……!」


その時。


モニターへ、

参加校一覧が映し出された。


『聖マリア学園』


「!!」


関羽先輩の姿勢が良くなる。


『黒龍工業高校』


「うわぁ……」


『白凰体育大学附属高校』


「強そう」


『鹿児島実践学院』


「ガチ勢っぽい」


『織冠高校ダイエット・モルック戦略研究部』


「長ぇぇぇぇ!!」


全国放送で長さが際立った。


会場の笑いを取ってしまった。


劉備部長がドヤ顔している。


「全国に名が轟いたな!」


「長さでね」


その時だった。


司会が再び叫ぶ。


「さらに!!」


ざわっ。


「敗北チームには恒例の罰ゲームがあります!!」


「え?」


僕たちは固まった。


「敗北チームは――」


嫌な予感。


「一週間・糖質制限強化メニューです!!!」


会場悲鳴。


「怖ぇぇぇぇ!!」


関羽先輩が叫ぶ。


「白米なし!ラーメンなし!唐揚げなし!」


「拷問だろ!」


劉備部長が震える。


「これは……負けられん……!」


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