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歪しい人の愛し方  作者: お麩の府


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15/24

15話

「膝枕で耳かきしてやる」


 …………………………………………………………は?え?今なんて言ったこの人。


「………………は?」

「だから、膝枕で耳かきをしてやると言ったんだ。2度も言わせるな、恥ずかしい」


 何言ってんだこの人。やっぱり過労で脳の回路壊れてる可能性がある。今すぐに何とかしないと。


「い、いや、いやいや!ダメですって。もうちょっと身体を大切にしてくださいよ」


 先生は綺麗なんだからもう少しやる相手を見極めた方が良い。少なくともそんな機会をここで消費していいものではない。

 すると、途端に先生の顔が暗くなる。


「大切にするって何のために。アラサーになって毎年毎年30歳が近くなるのにビクビクしてる独身社畜女に何の価値があるんだよ。使えるものは使うもんだろ!どうせお前もこんな年増社畜女からの耳かきなんて嫌なんだろ!もういい!意地悪!お前なんか留年だ!」


 先生の泣きそうな表情を見るに、結構本気で言ってる事は容易く理解出来る。

 どうやら意図せずして地雷を踏み抜いてしまったらしい。

こんな状況になってしまっては俺としても断りづらい……。あとサラッと入学2日目で留年を確定させないで欲しい。

 はぁ、仕方ない。ちょっと気になるというのはあるが安芸坂先生が不憫に思えてきたので少しなら協力しよう。ナツには……謝り倒して許してもらうしかない。2ヶ月だけなら許してくれるだろう。


「使ってはいけないものもあるんですよ。でも嫌じゃないです。寧ろ嬉しいくらいですよ」

「………何かそれはそれでキモいな。私と君は教師と生徒だぞ?」


 モジモジしている安芸坂先生を横目に立ち上がって帰ろうとしたが、肩を掴まれ椅子に引き戻された。


「よし、これで交渉成立だ。いいな?石倉。君は選挙が始まるまでに2人の仲を取り持って死ぬ気で生徒会に2人を引き込め。それまで石倉には生徒会の仕事を回す。覚悟しとけ。もしそれが出来たらさっき言った褒賞をやろう。これで満足か?」


 結局先生の計画通りになってしまったが、ご褒美がご褒美なのでやらざるを得ない。


「はあ。まぁ無理そうだったら早々に退散しますし生徒会に協力するのも選挙が始まるまでですがそこは許してください」

「あぁ。よろしくな、むっつり君」


 ………やっぱり断ろうかな。

 この提案を受け入れてしまった事を後悔しつつ俺は応接室を後にした。


ここまで読んでいただきありがとうございます。


感想、ブクマ等々してくださるとモチベーションの維持になるのでありがたいです!

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