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白き死神の挽歌(エレジー) ——極寒のコッラ、五〇五の墓標  作者: beens
第4章 砕かれた顎、不滅の魂

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第18話 失われた半分

「シモ! おい、しっかりしろ!」

 戦友のアンッティが、雪の中に倒れているシモを見つけ、駆け寄った。

 そして、息を呑んだ。

「なんてことだ……」

 シモの顔は、見るも無惨な状態だった。

 左の顎の骨が完全に砕かれ、顔の左半分が吹き飛んでいた。肉が垂れ下がり、大量の鮮血が胸元を赤く染めている。

 どう見ても助かる傷ではない。

 

「衛生兵! 早く来い!」

 仲間たちが彼をソリに乗せる。

 だが、混乱する戦場の中で、彼は一度「戦死者」として扱われた。

 死体の山の上に、仮死状態のシモが乗せられる。

 

 その時、一人の兵士が叫んだ。

「待て! 足が動いたぞ!」

 

 死体の山の中で、シモの足がわずかに痙攣していた。

 まだ心臓は動いている。あの華奢な体のどこに、これほどの生命力が残っているのか。

「こいつは死なない! 死神もこいつを連れて行くのを怖がってるんだ!」

 

 彼らはシモを野戦病院へと急送した。

 その道中も、彼は意識不明のまま、うわ言のように何かを呟こうとしていた。

 それは恐怖の言葉か、それとも母を呼ぶ声か。誰も聞き取ることはできなかった。

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