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白き死神の挽歌(エレジー) ——極寒のコッラ、五〇五の墓標  作者: beens
第4章 砕かれた顎、不滅の魂

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第17話 運命の朝

 3月6日、早朝。ウルリスマー地区。

 この日、ソ連軍による大規模な攻勢が開始された。

 森の中は、銃声と爆音で阿鼻叫喚の地獄と化していた。

 シモは仲間と共に、湿地帯を進んでくる敵の側面を突く作戦に出ていた。

 

 敵影発見。距離40メートル。

 近い。あまりにも近すぎる。

 シモは即座にライフルを構え、先頭の兵士を撃ち倒す。だが、次から次へと灰色の軍服が湧いてくる。

「撃て! 撃ち続けろ!」

 叫びながらボルトを操作する。

 その時だった。

 対面の茂みから、一人のソ連兵が立ち上がった。その手にはライフルが握られている。

 目が合った。

 

 シモが引き金を引くのと、敵のマズルが火を噴くのは、ほぼ同時だった。

 ――ドォン!

 通常の銃声とは違う、鈍く重い衝撃音。

 敵が放ったのは、着弾と同時に炸裂する「炸裂弾」だった。

 

 世界が白く弾けた。

 熱い。痛いという感覚すら通り越した、灼熱の塊が顔面を直撃した。

 シモの身体は木の葉のように吹き飛ばされ、雪の中に叩きつけられた。

 

 視界が赤い霧に覆われる。

 音が遠のいていく。

 自分の血が、雪の上に大量に噴き出しているのが見えた。

(ああ、これは……だめかもしれないな)

 シモの意識は、急速に闇へと沈んでいった。


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