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仁以千絵君へ                         一九九九年五月三日

仁以千絵君、中学校入学おめでとう。それから、君はサイコパスじゃないよ。でも、「大丈夫」でもないと思う。ずっと返事を出さないでいてごめん。でも、君の手紙の「大丈夫。大丈夫。」は君が自分自身に無理に言い聞かせているように感じたよ。自分の心の感情を処理するのに、自分の外の人、自分以外の人に甘えられるときは甘えた方がいいよ。それが怒りでも、不平でも、攻撃でも、ひんしゅくを買わない常識の範囲内の大きさのうっぷんであるうちに外へ吐き出した方がいいよ。言動を枠で囲ったら、枠の中に溜まったものがいつかあふれだして、それこそ犯罪者になってしまうよ。どうか僕の言葉を聞いて。僕たちの言葉はいつもすれ違うね。言葉はいつもつるつるとした真実の表面をなでるだけで、なかなか真実という丸い玉の内側には行き着かないけれど、君は僕の言っていることを理解できるはずだ。だって君はとても頭のいい人だもの。頭でっかちになりすぎないで。時には素直な感覚が正しいことだってあるんだ。

                                    圭太より



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