表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
兄弟×鬼  作者: テンマル
14/21

日常と変化

チュンチュン…遠くで鳥が鳴いているのが聞こえてくる。

重たい体を起こし時計を見ると午前5時半を指していた。

昨日久しぶりにはしゃぎすぎたせいで、いつの間にか眠ってしまっていたようだ。

隣にはお腹を出して、掛け布団を蹴飛ばし眠っている弟。

部屋の入口付近に壁に寄りかかって眠っている武尊。

シュオンの姿は無かったのできっと俺の中に居るのだろうと思う。

2人を起こさないようにそっと部屋を出て顔を洗いに洗面所へ向かう。

顔を洗い歯を磨き終わると台所の方からトントントンと何かを切る音、ジューと何かを焼いている音が聞こえてきた。

「おはよう、父さん。」

起きて朝食の準備をしていた父に声をかけた。

「おう、おはよう朝陽。今日は一段と早いじゃないか。」

少し驚きながらも笑顔で父はそう言った。

「うん、何だか目が覚めちゃって。」

「そうか、なら少し早いが先に飯食うか?」

「んー、そうしようかな。」

「すぐ出来るから座って待っててくれ。」

母さんが居なくなって代わりに父が家事をするようになった。

最初は失敗ばかりで手こずっていた父は今じゃ手際良く出来るようになっていた。

3人分の朝食が食卓に並び、時雨用にはラップが掛けられた。

「たまには2人で食べようか。」

父はそう言うと俺の向かい側の席に座った。

俺と父は軽く話しながら一緒に朝食を食べた。


朝食を食べ終わると

「朝陽、手が空いてるなら回覧板を川岸さんに回して来てくれないか?」

父は朝陽に向かってそう言った。

「うん、分かった行ってくるよ!」

元気よく返事をして川岸さんの所へ向かう事にした。


川岸さんは神社をおりた川辺の近くに住んでいるお爺さんの事(朝陽と時雨は"かわじぃ"と呼んでいる)だ。

小さい頃から野菜をくれたり色んな話を聞かせてくれたりとお世話になっていた。

「かわじぃ!おはよー!回覧板持ってきたぜ!」

川岸さんは家の前の畑で野菜に水あげをしていた。

「おぉ朝陽じゃないかぁ!おはよう。朝から元気じゃのう。」

朝陽に気付いた川岸さんは笑顔で回覧板を受け取った。

「ちょいとそのまま待っといておくれ。」

そう言うと回覧板を部屋に置いて代わりに何かが入ったタッパーを持ってきた。

「お父さんに漬物と煮浸し持って帰っとくれ。それから昨日採れたじゃがいもじゃ。」

「良いのか!?毎回ありがとう!父さんに渡すよ!」

軽く世間話を交わし川岸さんから受けとった物を持って神社へ戻った。


「父さん〜!かわじぃが何か色々くれたぜ!」

川岸さんから持ったら物を父に渡した。

「こんなに沢山!?またお礼しなきゃな。」

朝陽から受け取ると後ろから

「おはよ〜。なんかあったの??」

と時雨が起きてきた。

朝陽は時雨に川岸さんから持ったのを軽く説明し、道場の方へ向かった。



道場へ向かうとシュオンが何やら険しい表情を浮かべて外を見ていた。

いつもとは何か違う、そう直感的に朝陽は感じた。

「…おはよ……えっとどうかしたの?」

声を掛けるのを少し躊躇う程の雰囲気だった。

_ッ!…ああ朝陽か…おはよう。いや何…森の方がいつもより静かでな…。

朝陽に気遣うように軽く笑みを浮かべたが、すぐに表情は暗くなった。

「そうか…?でもそれが何かあんのか?」

森がいつもより静かの意味がよく分からずそう返した。

_何だか嫌な気配がどんどん強くなっている気がするのじゃ…。ゆっくり稽古をする訳にもいかんやもしれぬ。

いつも冷静なシュオンが警戒しているのを初めて見た朝陽は胸がざわめくのを覚えた。

「じゃあ早速稽古しようぜ!俺は今すぐでも大丈夫だ!」

少しでもシュオンの不安を消したいと思い、ニッ!と笑って言った。

_そうじゃな。

フッと笑うと静かに日本の日本刀を取り出し朝陽に差し出してきた。

コクリ、と頷きシュオンから日本刀を受け取ると深呼吸をした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ