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天翔る翼新たな旅立ちですね!


「ええぇえええ!!!」


「どうかしましたか、リリー。」


「でっか!! でっか、かわいい!!」


──ぴょいん!


「わはーー、モフモフだ!! これぞモフモフ!!! 幻獣ドラゴン美し可愛すぎる〜!!」


収まらぬ、自称モフリストなリリーは衝動からその巨体を持つイリスに抱きつき、頬ずりをかます。


「……。あはは。」


嫌なような、そうでも無いような困惑した表情を浮かべ、照れる幻神竜のイリス。


「えーっと、喜んで頂けて嬉しですよリリー。」


「そっかそっかーー。ここにイリスが来たかったのって、ここに来てその本当の姿になる為なんだね!!」


「はい。おっしゃる通りです。あの場所で封印され、力を抑えられて居ましたので私が産まれたこの場所でこの姿に戻る必要があったのです。」


「うんうん!! 絶対この姿の方が良いよ! だってだって、可愛いもん!! それに!」


「それに? ……。なんでしょうか。リリー」


「強そう!!」


「あはは。期待以上の働きを心がけますね。」


「あのね、あのね!! えっ、もしかして。イリスとこのまま空飛べちゃったりする??」


「はい、勿論です。」


「えぇ!!! なんてサービスの良さ……。やっぱり超神ゲーなのかもしれない……。」


「なにか?」


「あぁいや!! こっちの話!!! たはは!」


前作を上回るとのパッケージの情報が誇張でなかった事をその身で実感するリリー。


「よぉし!! じゃあ、このまま扉から出て空を散歩しようよ!!」


「……承知です。リリー、それでは振り落とされない様に掴まっていて下さい……! 加速します!!」


──ヒュオオオッ!!


……──ビュン!!!


「わあああっ!!! すっごい風!!!!」


その大きな翼をはためかせ、粉塵を舞い周りのオブジェクトを蹴散らし、いまさっき来た扉の外へと飛んでいく。


天空の太陽が照りつけ、煌めき雄大な翼で空を我が物とする。


「ん〜自分で飛ぶのも良いけどこれは〜!!! 気持ちいー!!!」


心地の良い風が肌を撫で、空を突き進んでいく。イリスのモフモフな背が現実のどんなソファーや寝具よりも心地がよく。眠たくなってくる。


「イリスー!! どこまでも進んでー! わー。街があんなに小さく。」


もう、自分でもどこまで垂直に飛んでここへ来たのか分からないくらい遠い居場所から、竜の背にのって空中遊泳を全身で楽しむ。


「おいしょ。ご飯食べよっ。」

このゲームでスタミナをほんの少し回復するだけの食事を開始する、リリー。食べても食べなくてもいい位のアイテムなのだが、この使い方が最も適切な使い方であろう。


「もぐもぐ……。おいしー〜 ……あっ!!」


そうやって、1人微睡んでいると大事な事を思い出す。


「モモ! やっばーい!! えーと。あっ、オンラインになってる。よっし」


「ねぇ、イリス。ここからファイエンドまで飛べたりする?」


「もちろんです、リリー。どこまでも」


「あはっ。やった!! じゃあお願い!! なるべく急いで!!」


「了解です。しっかり掴まってて下さい」


「うひゃああぁ!! 早いっ!!」


──ギュオオン!!!



イリスが、その雄大な翼をはためかせ炎の国へと一気に加速した。


「……。まったく、リリーちゃん……。メッセいくら送っても全然気づかない……。はぁ……。まぁ、待つけど……。」

先日、オフラインの時正体が判明した際にプレイヤーIDを交換していたペティル。


オンした時に連絡し合おうという約束だったので連絡に次ぐ連絡を行っていたが、イリスのクエストの最中だったため、連絡すらも返すことが出来なかった。


……──が、そのリリーがこの炎のファイエンドへとどこから持ってきたか分からないドラゴンを引き連れペティの前へと降臨する。


「お待たせー!!! ペティー!!!」


「って、うぁああ!!!! リリー!! んなっ!! な、何それ!?」


「へへーん!! ドラゴンです!! 私の……!!」


「──それは知ってるけどさ……。」


太陽を遮るくらいの巨体を持ったそれは確実に伝説上の生き物ドラゴンであり、その雄大な翼は気高き者としての象徴な美しさを有し、敵では無いと分かってはいるものの、圧倒的な威圧感を感じる。


唯一の親友であり相棒のペティルをサービス開始の初日から驚かせ、困惑させるリリー。


彼女達のドラゴンゲートオンラインのクエストはまだまだ、始まったばかりである──……。

ご一読ありがとうございます。


続きます。


久しぶりに起動したゲームをやりすぎて1時間ちょい更新、遅れました。

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