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「命を喰うレベルアップ ―僕は誰かの余命で強くなる―」  作者: 黒豚
第4章 境界線の向こう側

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第六十二話 最果てへの準備

第六十二話です。

どうぞよろしくお願いします。


ライアスの言葉を受け、俺たちは、最果てへの旅の準備を、進めることにした。


「詳しい場所は、まだ、分からないんですよね」


俺の問いに、ライアスは、頷いた。


「ああ。だが、手がかりは、ある。帝都の記録には、この大陸から、さらに、外洋を渡った先に、"どの地図にも、載っていない場所"があると、示唆する記述が、あった」


「地図にない、場所……」


「セリア殿が、既に、調査を進めている。準備が整い次第、連絡が、来るはずだ」


その言葉に、俺は、頷いた。


「それまで、少し、時間が、ありそうですね」


俺の呟きに、ユイが、頷いた。


「はい。この機会に、一度、それぞれ、身の回りのことを、整理するのも、いいかもしれません」


その言葉に、俺は、少し、考えた。


「俺、一度、ログアウトしてきます。母さんに、色々、話しておきたいことが、あるので」


俺の言葉に、皆が、頷いた。


宿の一室で、俺は、静かに、目を閉じた。


――目を開けると、そこは、見慣れた、病室だった。


「稜」


母が、俺の目覚めに、気づき、優しく、微笑んだ。


「母さん」


俺は、身体を起こしながら、周囲を、見渡した。以前より、部屋の雰囲気が、どこか、明るく、感じられた。


「先生から、また、いい報告が、あったのよ」


母の言葉に、俺は、身を乗り出した。


ちょうどその時、佐伯先生が、病室に、姿を、見せた。


「稜くん、いいタイミングだ」


先生は、タブレットに、俺の、最新の検査データを、表示させた。


「腫瘍マーカーの数値、さらに、大きく、改善している。それに――」


先生は、少し、興奮した様子で、続けた。


「これまでの、進行の傾向から見て、正式に、余命宣告の、見直しを、検討する段階に、入った」


その言葉に、俺は、しばらく、言葉を、失った。


「それって……」


「断言は、まだ、できない。だが――医学的に見て、これは、決して、奇跡や、偶然の域を、超えているとしか、言いようがない」


先生の言葉に、母が、静かに、涙を、拭った。


「本当に、良かった……」


俺は、母の手を、しっかりと、握った。


「まだ、油断は、できないけど……確実に、何かが、変わってきてる」


俺の言葉に、母は、深く、頷いた。


「そういえば、先生、一つ、聞きたいことが、あるんです」


俺の問いに、先生は、頷いた。


「Elysiumのシステムが、これから、大きく、変わろうとしています。もし、それが、上手くいかなかったら――俺の身体には、何か、影響が、あるんでしょうか」


その問いに、先生は、少し、慎重な表情を、見せた。


「正直、我々にも、完全には、予測がつかない部分だ。だが――君の、これまでの経過を見る限り、Elysium内での、"生き方"そのものが、現実の身体に、良い影響を、与え続けている。それは、確かなことだ」


先生の言葉に、俺は、深く、頷いた。


「だから、今、あちらで、大きな課題に、向き合ってます。この世界を、より、良い形で、続けていくために」


俺の決意に、先生は、静かに、微笑んだ。


「無理はしないでほしいが……君の、その姿勢が、結果として、君自身を、救っているのかもしれないな」


しばらく、母と、これまでの旅の話を、していると、俺は、ふと、大切なことを、思い出した。


「そういえば、母さん。ユイさんと、タクトさんのこと、話したよね」


「ええ、覚えてるわ。あちらで、出会った、大切な、仲間たちよね」


「実は、二人とも、現実で、色々、事情を、抱えてて。もし、可能なら――いつか、母さんにも、紹介したいなって、思ってるんだ」


俺の言葉に、母は、優しく、微笑んだ。


「もちろん、いいわよ。あなたの、大切な、お友達だもの」


その言葉に、俺は、確かな、温かさを、感じた。


しばらく、現実での時間を、過ごしたあと、俺は、再び、ログインの、準備を、整えた。


「行ってくるね」


「気をつけてね。あなたなら、きっと、大丈夫」


母の言葉に、俺は、頷いた。


「うん。必ず、また、報告するよ」


視界が、再び、光に、包まれていく。


――目を開けると、そこは、始まりの村の、宿の一室だった。


「おかえりなさい」


ミラの声が、静かに、俺を、出迎えた。


「ただいま、です」


俺は、深く、息を吐いた。


「現実の方は、いかがでしたか」


ミラの問いに、俺は、静かに、答えた。


「良い報告、ありました。余命宣告、見直しの、可能性が、出てきたみたいです」


「それは、素晴らしいことですね」


ミラの声には、確かな、喜びの色が、滲んでいた。


一階に降りると、ユイとタクト、クロトが、俺の様子を見て、それぞれ、心配そうな、そして、期待するような表情を、見せた。


「どうでしたか」


ユイの問いに、俺は、静かに、微笑んだ。


「良い報告、ありました。詳しくは、また、話します」


俺の言葉に、皆が、それぞれ、安堵の表情を、見せた。


その日の夕方、セリアから、通信が、届いた。


「最果てへの、航路について、情報が、まとまりました」


セリアの声には、確かな、緊張が、滲んでいた。


「準備が整い次第、出発を、お願いします。これが――この物語の、本当の、最後の局面に、なるかもしれません」


その言葉に、俺は、深く、頷いた。


「分かりました。準備、整えます」


通信を終えると、俺は、改めて、ユイ、タクト、クロトを、見渡した。


「いよいよ、ですね」


俺の言葉に、皆が、それぞれ、力強く、頷いた。


「行きましょう。この世界の、本当の、終わりを、見届けに」


俺の言葉に、皆が、深く、頷いた。始まりの村での、静かな日々に、確かな、区切りをつけながら、俺たちは、この物語の、最後の旅へと、踏み出す準備を、整えていった。

────────────────────

【ステータス】

名前:リョウ

LV:48

HP:310/310 MP:215/215

STR:195 VIT:162

AGI:188 INT:120


延命ポイント(LP):31.2日分

所持金:銀貨182枚

名声:1,090

満腹度:58/100


次のレベルまで:3,400/48,000


【冒険者ランク】

B


【装備】

胴:砂塵避けの軽装ローブ

武器:嵐風の双牙

足:革のブーツ

装飾:魔力の指輪

腕:風霊の腕輪

携帯品:長期保存食・船上用軽量ブーツ(ユイ)・耐水加工の籠手(タクト)


【所持スキル】

・痛覚遮断

・看破の真眼

・植物知識・中級

・木工の心得・初級

・調合の心得・初級

・回復魔法・上級

・回避の心得・上級

・風纏・中級

・身体強化・中級

・文献解読・初級

・並列詠唱・上級

・対人戦の心得・初級

・灼熱耐性・初級

・風刃・初級

・調停の心得・初級


【称号】

・一線を越えた者

・世界の歪みを正した者

・簒奪者

────────────────────


最後まで読んでいただきありがとうございました。

現実世界での、確かな希望。

そして、いよいよ、最後の旅の始まり。

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