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「命を喰うレベルアップ ―僕は誰かの余命で強くなる―」  作者: 黒豚
第4章 境界線の向こう側

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第六十一話 二つの中枢

第六十一話です。

どうぞよろしくお願いします。


村に戻った俺たちは、すぐに、セリアへ、通信を、繋いだ。


「地下に、もう一つの中枢施設……!」


セリアの声には、隠しきれない、驚きが、滲んでいた。


「すぐに、専門の技術者を、派遣します。ですが――到着まで、恐らく、数日、かかります」


「それまで、あの装置は、大丈夫なんでしょうか」


俺の問いに、セリアは、少し、間を置いてから、答えた。


「正直、分かりません。ですが――皆さんが、既に、その場所を、確保してくれています。これは、大きな、前進です」


通信を終えると、俺たちは、改めて、今後の方針を、話し合った。


「専門家が、来るまで、俺たちに、できることは、あるでしょうか」


俺の問いに、クロトが、腕を、組んだ。


「あの、装置の周辺、また、モンスターが、湧いてくる可能性、あるんじゃないか」


「それは、十分に、考えられますね」


俺は、頷いた。


「じゃあ、俺たちは、あそこを、定期的に、見回りましょう。専門家が、来るまでの間」


俺の提案に、皆が、頷いた。


その日から、俺たちは、日中は、あの地下施設への、見回りを、続けながら、夜は、村で、休息を取るという、生活を、繰り返した。


「観察眼……看破の真眼」


俺は、毎回、慎重に、周囲の反応を、確認した。


【解析中……】

【周辺環境】

生体反応:やや増加傾向


「やっぱり、少しずつ、増えてますね」


俺の呟きに、ユイが、頷いた。


数日の間、俺たちは、幾度となく、湧き出る、暴走個体たちと、戦闘を、繰り広げた。


「風纏、身体強化、並列で!」


俺は、支援魔法を、丁寧に、展開しながら、着実に、敵を、無力化していった。


「弱点、確認します」


【解析中……】

【暴走個体・偵察型】

弱点:眼部、光学センサー


「目の部分です!」


俺の報告に、ユイが、鋭く、踏み込んだ。


【暴走個体・偵察型を撃破しました】(複数)

【討伐経験値を獲得しました】経験値:+1,200(累計)


「これで、また、少し、レベル、上がりそうですね」


タクトの言葉に、俺は、頷いた。


三日目の夜、俺たちが、宿で、夕食を、取っていると、村の門番から、緊急の知らせが、届いた。


「帝都から、使者が、到着しました!」


俺たちは、急いで、村の入口へと、向かった。そこには、疲れた様子の、数名の技術者と、意外にも、見覚えのある人物の姿が、あった。


「ライアスさん……!」


俺は、思わず、声を上げた。


「久しぶりだな」


ライアスは、穏やかな、しかし、確かな、決意を、湛えた表情で、頷いた。


「セリア殿から、話を聞いて、居ても立っても、いられなくてな。私の知識が、少しでも、役に立つならと、志願させてもらった」


「フィリアさんは……」


俺の問いに、ライアスは、微笑んだ。


「順調に、回復している。今は、帝都で、療養中だ。心配は、いらない」


その言葉に、俺は、安堵した。


翌朝、俺たちは、ライアスと技術者たちを案内し、地下の中枢施設へと、向かった。


「これは……」


ライアスは、装置を見るなり、深刻な表情を、浮かべた。


「思っていたより、深刻な、状態だ。この装置、帝都の管理区画と、システム的に、繋がっている。片方が、不安定になれば、もう片方にも、影響が、及ぶ構造だ」


「対処、できそうですか」


俺の問いに、ライアスは、しばらく、装置を、調べたあと、頷いた。


「不可能では、ない。だが――かなりの、時間と、労力が、必要になる。それに――」


ライアスは、少し、言葉を、選んだ。


「作業中、この場所を、外部の脅威から、守り続ける必要がある。暴走個体は、恐らく、これからも、湧き続けるだろう」


「俺たちが、守ります」


俺の即答に、ライアスは、頷いた。


「頼む。この場所さえ、無事に、守り切れれば、必ず、システムを、安定させてみせる」


その日から、俺たちは、ライアスたちの、修復作業を、守るための、防衛戦を、繰り返すことになった。


「風纏、身体強化、並列で!」


俺は、毎回、丁寧に、支援魔法を、展開した。


「暴走個体、来ました!」


タクトの警告に、俺たちは、即座に、迎撃態勢を、取った。


【解析中……】

【暴走個体・重装型】

LV:72


「これまでより、強い個体ですね」


俺の言葉に、クロトが、不敵に、笑った。


「望むところだ」


俺たちは、連携を、駆使しながら、着実に、暴走個体たちを、退けていった。


「弱点、確認します」


【解析中……】

【暴走個体・重装型】

弱点:背部、駆動制御機構


「背中です!」


俺の報告に、ユイが、素早く、回り込んだ。


「ここです!」


ユイの一撃が、正確に、弱点を、捉えた。


【暴走個体・重装型を撃破しました】

【討伐経験値を獲得しました】経験値:+1,800


戦闘を、幾度となく、繰り返しながら、俺たちは、着実に、力をつけていった。


【システム通知】

プレイヤー「リョウ」がLV48に到達しました


五日目、ライアスが、疲れた、しかし、確かな、達成感の滲んだ、表情で、俺たちのもとへと、やってきた。


「終わったぞ。両方の、中枢施設の、安定化に、成功した」


その言葉に、俺たちは、深く、安堵の息を、吐いた。


「これで、もう、暴走個体は……」


俺の問いに、ライアスは、頷いた。


「はい。少なくとも、この、地下施設由来の、異変は、収まるはずだ」


俺は、改めて、自分のステータスを、確認した。


────────────────────

延命ポイント(LP):31.2日分

────────────────────


数字は、緩やかに、増加していた。この、五日間の、地道な戦いの積み重ねが、確かに、俺たちを、強くしていた。


「これで、一段落、ですね」


ユイの言葉に、俺は、頷いた。だが、俺の中には、まだ、確かな、予感が、あった。


「セリアさんから、聞いた話だと、Elysium全体の、再定義プロセスは、まだ、続いてるみたいです。この村の、異変は、収まっても……」


俺の言葉に、皆が、それぞれ、頷いた。


「まだ、この物語の、本当の決着には、辿り着いてないってことですね」


クロトの言葉に、俺は、頷いた。


「はい。でも――一歩ずつ、進んでいきましょう」


ライアスが、静かに、口を開いた。


「実は、もう一つ、伝えなければならないことが、ある」


「なんですか」


「今回の、修復作業中に、発見した、記録だ。Elysium全体の、再定義プロセスが、完了する、"本当の中枢"――それは、どうやら、この世界の、最果てにあると、示唆する情報が、見つかった」


その言葉に、俺たちは、しばらく、言葉を、失った。


「最果て……」


「詳しい場所は、まだ、分からない。だが――もし、そこに、辿り着くことができれば、この、一連の異変の、根本的な、解決に、繋がるはずだ」


ライアスの言葉に、俺は、深く、頷いた。


「行きましょう。俺たちの、旅は、まだ、続きます」


俺の言葉に、皆が、それぞれ、力強く、頷いた。始まりの村での日々に、確かな、区切りをつけながら、俺たちは、この世界の、最後の謎へと、向けて、新しい一歩を、踏み出そうとしていた。

────────────────────

【ステータス】

名前:リョウ

LV:48(LV46 → LV48)

HP:310/310(+25) MP:215/215(+17)

STR:195(+13) VIT:162(+12)

AGI:188(+14) INT:120(+8)


延命ポイント(LP):31.2日分

所持金:銀貨182枚

名声:1,090(+50)

満腹度:58/100


次のレベルまで:3,400/48,000


【冒険者ランク】

B


【装備】

胴:砂塵避けの軽装ローブ

武器:嵐風の双牙

足:革のブーツ

装飾:魔力の指輪

腕:風霊の腕輪

携帯品:長期保存食・船上用軽量ブーツ(ユイ)・耐水加工の籠手(タクト)


【所持スキル】

・痛覚遮断

・看破の真眼

・植物知識・中級

・木工の心得・初級

・調合の心得・初級

・回復魔法・上級

・回避の心得・上級

・風纏・中級

・身体強化・中級

・文献解読・初級

・並列詠唱・上級

・対人戦の心得・初級

・灼熱耐性・初級

・風刃・初級

・調停の心得・初級


【称号】

・一線を越えた者

・世界の歪みを正した者

・簒奪者

────────────────────


最後まで読んでいただきありがとうございました。

五日間の防衛戦、そして、修復作業の完了。

そして、示唆される「世界の最果て」。

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