↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「命を喰うレベルアップ ―僕は誰かの余命で強くなる―」  作者: 黒豚
第4章 境界線の向こう側

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/72

第六十話 揺らぐ世界

第六十話です。

どうぞよろしくお願いします。


数日後、村に、帝都のセリアから、緊急の連絡が、届いた。


「至急、確認したいことが、あります」


通信の魔道具越しに、セリアの声には、隠しきれない、緊張が、滲んでいた。


「実は、Elysium全域で、モンスターの、変異現象が、報告され始めています。始まりの村だけでなく、カレナ、帝都周辺、そして――異国ヴァルシアでも」


「全域で……」


俺の呟きに、セリアは、頷いた。


「管理維持部の、機能停止に伴う、システムの再編成。その過程で、何らかの、不具合が、生じている可能性が、高いです」


その説明に、俺は、深く、考え込んだ。あの、塔での決戦。その結果が、こんな形で、世界全体に、影響を、及ぼしていた。


「原因は、特定できてるんですか」


俺の問いに、セリアは、少し、言葉を、選んだ。


「まだ、断定はできません。ですが――帝都の技術者たちが、一つの、仮説を、立てています」


「聞かせてください」


「創設理念の記録が、公開されたことで、システム全体の、根幹に関わる、"再定義"が、進行しているようです。その過程で、これまで、抑えられていた、様々な要素が、一時的に、暴走している可能性がある」


その説明に、俺は、思わず、息を呑んだ。


「暴走、というのは……このまま、放置すれば、どうなるんですか」


「最悪の場合――Elysiumというシステム全体が、制御不能に、陥る可能性があります」


その言葉の重みに、俺たちは、しばらく、沈黙した。


「それは……巡礼者たちの、命に、直結する話ですよね」


ユイの、震える声に、セリアは、静かに、頷いた。


「はい。だからこそ、皆さんに、改めて、協力を、お願いしたいんです」


「俺たちに、何を、すればいいですか」


俺の問いに、セリアは、資料を、こちらに、共有した。


「システムの、再定義プロセスには、"核"となる、中枢拠点が、存在するはずです。帝都の管理区画は、既に、確認済みですが――もう一つ、この大陸のどこかに、対となる、拠点があるという、情報があります」


「もう一つの、拠点……」


「詳しい場所は、まだ、特定できていません。ですが――皆さんが、この始まりの村で、遭遇した、あの"時間凍結領域"。あれも、恐らく、その、システムの綻びの、一部です」


その言葉に、俺は、はっとした。


「じゃあ、あの森の奥に、まだ、何かが……」


「可能性は、あります。もう一度、詳しく、調査してもらえないでしょうか」


俺は、ユイ、タクト、クロトと、顔を、見合わせた。


「行きましょう。このまま、放置は、できません」


俺の言葉に、皆が、頷いた。


翌朝、俺たちは、再び、北の森――あの、時間凍結領域があった場所へと、向かった。


「観察眼……看破の真眼」


俺は、以前より、遥かに、精度の増した、スキルで、周囲を、探った。


【解析中……】

【異常空間の残滓】

反応:微弱、ただし、地下に、より強い反応


「地下……?」


俺の呟きに、皆が、緊張した。


周囲を、注意深く、調べていくと、以前は、気づかなかった、小さな、割れ目を、見つけた。


「ここ、下に、続いてます」


俺の報告に、クロトが、頷いた。


「行ってみよう」


割れ目を、慎重に、下っていくと、俺たちは、これまで、見たことのない、地下空間に、辿り着いた。壁面には、複雑な、機械的な模様が、刻まれている。


「観察眼……看破の真眼」


【解析中……】

【地下中枢施設(推定)】

反応:稼働中、不安定


「これが、もう一つの、拠点……?」


俺の呟きに、サーラがいれば、興奮しそうな光景だと、俺は、思った。


奥へと進むと、複数の、機械獣が、俺たちの前に、立ちはだかった。


【解析中……】

【暴走個体・防衛機構】

LV:70(複数)


「かなり、強いですね」


俺の言葉に、皆が、それぞれ、武器を、構えた。


「風纏、身体強化、並列、最大出力!」


俺は、支援魔法を、丁寧に、重ねがけした。


「弱点、確認します」


【解析中……】

【暴走個体・防衛機構】

弱点:中枢核、光の点滅する部位


「中枢核です! でも、動きが、不規則で、狙いづらいです!」


俺の報告に、クロトが、不敵に、笑った。


「なら、俺たちで、動きを、封じてやる」


クロトが、大胆に、前へと、出た。機械獣の攻撃を、正確に、受け流しながら、注意を、引きつける。


「今のうちに!」


タクトの盾撃が、別の一体の動きを、確実に、封じた。ユイが、その隙に、鋭く、踏み込む。


「ここです!」


ユイの一撃が、中枢核を、正確に、捉えた。


「もう一押し!」


俺は、風刃を、続けざまに、放ちながら、隙を、窺った。


「今!」


俺は、風纏の全力で、踏み込み、渾身の一撃を、叩き込んだ。


【暴走個体・防衛機構を撃破しました】(複数)

【討伐経験値を獲得しました】経験値:+8,500(累計)


【レベルアップ!】

LV:44 → LV:46


機械獣たちが、次々と、崩れ落ちていった。


「終わった、みたいですね」


タクトの言葉に、俺は、頷いた。奥へと進むと、中央に、大きな、球体状の装置が、静かに、明滅していた。


「これが、システムの、もう一つの、核……」


俺は、慎重に、装置に、近づいた。


【解析中……】

【地下中枢・制御装置】

状態:不安定、緊急対応が必要


「これ、どうにか、しないといけないみたいです」


俺の言葉に、皆が、頷いた。


「セリアさんに、連絡しましょう。専門家の、判断が、必要だと思います」


俺の提案に、皆が、頷いた。俺は、改めて、自分のステータスを、確認した。


────────────────────

延命ポイント(LP):30.9日分

────────────────────


数字は、緩やかに、増加していた。だが、目の前の、不安定な装置――それは、この世界全体の、行く末を、左右する、重要な鍵になるのかもしれなかった。


「これから、この村を、離れることに、なりそうですね」


俺の呟きに、ユイが、頷いた。


「はい。でも――今度は、始まりの村から、また、新しい場所へ。俺たちの、旅の、次の目的地へ」


俺の言葉に、皆が、それぞれ、確かな決意を、胸に、抱いていた。


地下空間を出ると、俺たちは、急いで、セリアへの連絡手段を、探すため、村へと、戻ることにした。物語は、いよいよ、大きな、クライマックスへと、動き始めていた。

────────────────────

【ステータス】

名前:リョウ

LV:46(LV44 → LV46)

HP:285/285(+23) MP:198/198(+16)

STR:182(+12) VIT:150(+10)

AGI:174(+12) INT:112(+8)


延命ポイント(LP):30.9日分

所持金:銀貨182枚

名声:1,040

満腹度:50/100


次のレベルまで:2,100/43,000


【冒険者ランク】

B


【装備】

胴:砂塵避けの軽装ローブ

武器:嵐風の双牙

足:革のブーツ

装飾:魔力の指輪

腕:風霊の腕輪

携帯品:長期保存食・船上用軽量ブーツ(ユイ)・耐水加工の籠手(タクト)


【所持スキル】

・痛覚遮断

・看破の真眼

・植物知識・中級

・木工の心得・初級

・調合の心得・初級

・回復魔法・上級

・回避の心得・上級

・風纏・中級

・身体強化・中級

・文献解読・初級

・並列詠唱・上級

・対人戦の心得・初級

・灼熱耐性・初級

・風刃・初級

・調停の心得・初級


【称号】

・一線を越えた者

・世界の歪みを正した者

・簒奪者

────────────────────


最後まで読んでいただきありがとうございました。

Elysium全域を蝕む異変、そして、地下に眠る、もう一つの中枢。

いよいよ、村を離れる時が来ました。

ブックマーク・評価、応援よろしくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。