突撃
「陽動班より突撃要請が入った!これより最後の作戦に移る!」
リーフが先導して指示を出すと、特攻部隊は一斉に雄叫びを上げた。長らく姿を消していた王女と王子。国民にとっての最後の希望が見つかったこともあり、彼らの士気は最高潮に達していた。
「いいか!何があっても気を抜くな!走り続けろ!邪魔をする敵は全力で迎え撃て!相手は選りすぐりの精鋭だ!少しでも気を抜けば命を落とすという事を忘れるな!」
結果がどうあれ、これが最後の戦いだ。もっと緊張するものだと思っていたが、いざその時になると緊張よりも興奮や高揚感の方が大きかった。弟がこうして指揮をとっているのを目の当たりにして、リースは少し安心できた。彼にならこの国も、自分の命も任せられる。
「突撃!この国の悪しき歴史に今こそ終止符を!!!」
地を揺るがすような声と共に革命軍は進んでいく。生きるために闘う人間の声には、生死の掛かった想いが乗っている。
森を、町を走り抜ける。レンク達が上手くやったのか、道中遭遇した騎士団は住民達の避難で手一杯のようで、簡単に突破することができた。それもレンクの采配が良かったのだろう。革命軍としては、こちらから正規軍を攻撃する理由は無い。避難している住民の中には革命軍の工作員達も含まれているのだから。
「目標地点到達!戦闘班は戦闘開始!それ以外は俺達に続け!」
その一声で部隊が分岐していく。合流したアマロやレンクと共に騎士団を足止めする戦闘班、城に突入し王を打ち倒す侵入班。リーフの部隊は大きく分けてこの二部隊に分かれていた。
リースはリーフとともに、侵入班を率いて城内に突入する。当然ながら、城には外ほどでは無いが警備兵がいた。当然、彼らとも闘わなければならない。
リーフが剣を抜く。それに倣ってリースも自らの剣を抜いた。弟との初共闘が国を変える戦いになるとは。不思議な巡り合わせもあるものだ。
「進め!!!」
リーフの声が城中に響き渡る。その一声だけで、どこまでも進んでいける気がした。
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