↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界帰りの中年冒険者、日本に戻ってもやる事が変わらない  作者: くまき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
36/61

幕間 インタビューのボイスデータより①

 冒険者免許センター 講習教官


 今日はよろしくお願いします。

 山浪……サイさんの事ですよね。


 そうですね。最初の印象は……失礼ですが、犯罪者だと思いました。

 冒険者法にひっかかって、免許はく奪された人だと。

 ええ。

 あのガタイと雰囲気で、まさかの免許取得の初心者講習ですからね。

 あえて正直に言いますが、即座に犯罪歴を確認しましたよ。(笑)

 ……ああ、もちろん、免許はく奪された人に冒険者免許が再交付される事はありません。ええ。そういう人を見つけたら、すぐに名前や顔で調べる決まりです。

 最近は顔認証もかなりの精度ですからね。

 チェックしたら確実にひっかかります。

 整形していても指紋とかでわかりますしね。

 が、彼の場合はひっかからなくて驚きました。

 

 講習中の印象ですか?

 そっちもですよ。確実に過去に何かやっていた人です。


 教官をしていると本当に感じますが、質問内容って思っている以上に、質問者の人となりがでるもんです。

 講習であった話だと、採取系の話をしたんです。

 塔の中に自生している植物は、いずれも珍しいものですから。

 若い方だと、素材をどうやったら高く売れるかとか、そういう質問の仕方をするのですけど、山浪さんは採った後の事とか生態系への影響なんかを聞いてきました。

 もちろん新宿タワー以外でも、例えばほら自生している山菜って生えてても全部採らないようにするでしょ? だから、そういう質問は別段おかしな話じゃないんですけど、でもそういうのを丁寧に聞いてくるんです。


 他の気づいた点ですと……ほら教科書に通路の絵があるでしょ。

 扉の向こうにモンスターがいる事もあるから注意しましょうというやつ。

 あのシーンにおける最善って「準備してモンスターにかかれ」じゃないですか。

 サイさんは「モンスターの気配がある場合、無力化は狙うとして、同時に罠にも注意」って回答してきまして。

 なんだったかな、たしか「理想としてはモンスターでも罠を使う場合があるし、部屋自体が罠である可能性もあるため、できれば、その罠の無力化あるいは活用してモンスターを退治する」と回答してきまして。

 これ完全に経験者の発言ですよね。

 でも確認しても何も出てこない。入塔記録もないんです。

 正直、本当に驚きましたよ。

 

 それと戦闘訓練の話ですね。

 あちらは別の教官の担当でしたが、話を聞く限りすごかったみたいです。

 ひとりで複数と戦う模擬戦があるじゃないですか。

 あれって言ってしまったら、どうしても敵わない状況の時、如何に防御するか撤退するかの訓練じゃないですか。

 だっていうのに、平然と勝っちゃったんですよ。

 敵が五人いる状況だったんですけど、突撃してきた子に足払いしてこけさせて、それで動きが止まった順に首に短刀を沿わせていって。

 動画を見せてもらいましたけど、すごい手際で戦闘教官も驚いてました。

 あれで冒険者免許とりたてのFランクですからね。

 詐欺もいいところですよ。


 だからこそ。

 そうですね。彼が今活躍する姿を見て、納得しています。




******




 とある新人冒険者


 はい、よろしくお願いします。

 サイのおっさんの件のインタビューっすよね。


 初心者講習が一緒だったんです。最初の出会いはそこっすね。

 俺たち大学生で冒険者サークルに入ってて。ハタチになったから、即免許取りに行った感じですね。冒険者って危ないけど稼げるじゃないですか。憧れもあるし、夢もあって。だから、サークルの仲間が全員ハタチになったらすぐ取りにいこうって話になって。


 塔に入って最初のうちは今話したみたいな感じでしたけど、今はそんな考えじゃないっす。ほんとあの頃のジブンをぶっ叩きたいっすね。サークルの先輩らが言ってたこと、ホントよくわかりました。

 免許とりたてのうちは二階層までで身体を慣らせ。魔力を馴染ませろって言われてたのにガン無視してましたから。


 え、講習の時のサイさんの印象っすか?

 あの年齢で初心者講習だから、最初の最初は同情しましたね。

 ほら、仕事無くなったおっさんが冒険者で再起~みたいな。んで、大ケガして……みたいな。ガキの頃、よくニュースとかで見ましたから。

 あのパターンかなって思って……あ、今のサイさんに内緒っすよ。

 だけど、よくよく見るとガタイが良いし、冴えない感じもしなかったから、ダチと一緒に昔何をやってたのかって予想してましたね。元軍人じゃないか、とか。


 それで一緒に講習受けてたダチのテッタが、サイさんに声かけたんすよ。

 あいつ、ハジメマシテの奴にもフレンドリーに声かけられるから。

 話聞いたら、案の定海外にいたって言ってましたね。

 それで、やっぱり元外国人部隊の傭兵だ~なんて笑ってましたね。


 ああ、そんな呆れた顔しないでくださいよ!

 あの時はどう感じたかって話だから、正直に話したんです!


 俺たちからしたら大恩人っすから。

 今はリスペクトです!


 だからサイさんに教えを乞おうとしたわけだし、強さの秘訣はしっかり学ぼうって思ったんす!

お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。