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転生

会話より説明が多いですが、お楽しみいただければと思います。

彼女に記憶が戻ったのは


彼女が”生まれてから10年”経った時だった。




はやり病で命をも奪われかねない高熱に襲われ、

医者ですら、もう手遅れだと言われていた。




高熱の中意識が朦朧としているが、

どこかでここではない記憶を自分の実体験のように思い出していた。


母のぬくもり、父の厳しさ、そして最愛の旦那


自分が病気になった時に、誰よりも心配して看病してくれていた風景。


そして自分の命が失われる危険も顧みずに出産した我が子




はじめこそ困惑したが、次第に気が付いた。




自分は100年生きて、そして新しい世界に転生したことを。


自分と共に生きてくれた最愛の旦那から最後に「愛している」と言われたことを。








「ヒナ!」




不意に自分の名前を呼ばれゆっくりと重い瞼を開ける。




「…ママ…?」




前世の家族ではないが、自然と自分の母親だと反応する。


目の前で小さな我が子の手を握っている女性は、

はやり病に感染することも顧みずに


我が子の看病をしていたのだろうと見てわかる。




目の下には隈ができていて、


髪の毛もしばらく整えていないのではないかというぐらいに乱れている。


傍らには木のボウルに入った水と何度も額を冷やすために使ったであろう布があり、




そして握りしめる手は何度も水を絞り、あかぎれを起こし血がにじんでいる。




「ヒナ、意識が戻ったのね!良かった…本当に良かったっ…!」




握った手を額に付け、涙を流す母を見て


ヒナは自然と涙を流した。






この世界でも私は誰かに愛されているのだと


実感させられ、前世の家族にも愛されていたと思いだしたのだ。




「ママ私…」




かすれる声で母に感謝を伝えようとするも、これまでの高熱で披露した体力が戻っていないせいもあり、言葉が続かない。




「いいのよ、まだ寝てないさい。」




そっと頭を撫でる手が心地よい。


何歳になっても、

どの世界でも母は偉大だと感じた。


そしてまたゆっくりと瞼を閉じて眠りについた。






記憶が戻って初めての夢。


それは前世で自分の息子が、

突然の高熱に襲われた時の夢を見た。


夫婦そろって慌てて、急いで夜間の病院に駆けつけて


少しでも早く息子を襲う病を治してあげたい。


できる事ならばその高熱を自分が引き受けたいと何度も心を痛めた。




でも前世の医療技術は高度な分安心性も高かった。


そのおかげで前世は100歳まで生きることができたのだから。




ヒナが目覚めたのは翌日の朝だった。


母は意識が戻っても心配でヒナのベッドの隣で静かに寝息を立てていた。






ヒナは改めて自分の周囲を確認した。


記憶が戻ってまだたった数時間しか経過していないため


正直混乱している。




ヒナは現在10歳の少女であり、

自宅はそれなりに裕福な貴族である事。


室内の装飾品は金持ちのそのものだ。




しかし、貴族と言えども

この世界では何もしないで良いような

貴族社会ではないことは覚え居ている。




この世界にはモンスターと言われる

凶悪と言っても過言ではない生物が居ると言うことだ。


もちろん共存している家畜モンスターも居る。




そして気が付いたのは

この世界が孫と共に遊んだゲームに酷似していると言うことを。


依頼をこなして村人などの悩み事を解決していく、

確か文言は『一狩り行こうぜ!』だったはず。




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次回の投稿もお楽しみください。

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