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『アホ神話ーしょーもなと笑ってください【古事記コメディ・神様たちの黒歴史】』  作者: 杉勝啓


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最後の試練:一本の琴が招いた宮殿崩壊

「シラミですか」

「そうだ」

「お父さん、いけません。チフスになります。シャンプーしましょう」

「シャンプーじゃと?」

「ええ、スセリヒメちゃんの大切なお父さんですから」

「私もお父様の健康が心配ですわ」

「う…うん…、スセリヒメちゃんがそう言うなら」


宮殿に帰ってシャンプーを始めようとしたところ、スサノオくんの頭にはムカデくんたちがいました。

「ムカデくんたちじゃない?どうしたの?」

「なんだか、わからないんですけど、スサノオ様がここにいろって」

「何をごちゃごちゃ、言っとるんじゃ」

「いや、ムカデくんたち、なんで、お父さんの頭にいるんですか」

「そんなこともわからんのか。嫌がらせだ。わははは…」

スサノオくんはむせました。

「とにかく、ムカデくんたち、お逃げ」

オオムナジくんはムカデくんたちを逃がしてやりました。

「お…おい…」

「いいから、お父さんはここに座ってください」

オオムナジくんはスサノオくんを洗面所に座らせました。

「スセリヒメちゃんがトチでお父さんのために石鹸を作ってくれたんですよ」

「おお…そうか…スセリヒメちゃんが」

シャンプーに身をゆだねるスサノオくん。

「お父さん、痒いところ、ありませんか」

「そうだな、襟足のところかな」

「わかりました」

オオムナジくんのシャンプーが気持ちよすぎて、いつしか、スサノオくんは眠ってしまいました。

「うーん、ちょっと、髪が長すぎるなあ。そうだ。一束ずつ、柱にくくりつけて、一束ずつ洗っていこう」

オオムナジくんはスサノオくんの髪を柱にくくりつけていきました。ですが、その途中、床に落ちていた琴につまずいてしまいました。琴が大きな音をたてたので、その音でスサノオくんは目が覚めました。


スサノオくんが立ち上がると、髪が柱にくくりつけられていたので、その勢いで宮殿は崩壊してしまいました。


つづく


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