【試練】ヘビの部屋をマフラーコーディネート教室に変える神
スサノオくんのところにやってきた二柱。
開口一番、オオムナジくんは言いました。
「はじめまして、おとうさん、スセリヒメちゃんをボクのお嫁さんにください」
「なんだとお、お前みたいなブサイクに俺の可愛いスセリヒメちゃんをやれるか」
「そんな、おとうさん」
「お前にとーちゃんよばわりをされる覚えはない」
「お父様、お願い。私、オオムナジくんと結婚したいの。それにオオムナジくんはブサイクなんかじゃないわ」
「う…うん…スセリヒメちゃんにそう言われると弱いなあ。よし、これから、お前に試練を与える。それに合格したら結婚を許してやる」
「試練ですか?それに合格したらスセリヒメちゃんとの結婚を許してくれるんですね」
「まあな、今日はもう遅いから休め。おい、誰か、こいつを部屋に案内しろ」
部屋に案内される前、スセリヒメちゃんから蛇の目模様の布を渡されました。
「いい、オオムナジくん、困ったら、この布を振るのよ」
「うん、わかったよ。ありがとう。スセリヒメちゃん」
オオムナジくんが案内された部屋、そこにいたのはたくさんのヘビくんたち。
「あ、ヘビくんたちだ」
ところがどうしたことでしょう。ヘビくんたちはオオムナジくんから逃げていくのです。
「な、なんで…みんな、ボクから逃げるの」
あるヘビくんが言いました。
「ボクたちは、蛇の目模様が苦手なんです。その布をしまってください」
「え?、そうなの」
オオムナジくんは布をしまいました。
ヘビくんたちはオオムナジくんによってきました。
「ところで、ヘビくんたちは、どうしてこんなところにいるの?今の季節は冬眠してるはずじゃ」
「そうなんですよ。ボクたち、スサノオくんに捕まってここに閉じ込められていたんです。ここに入ってきたものを襲えって。命令されて。そんなこと、したくないのに」
「それはかわいそうに。そうだ、これを巻くといいよ。少しは暖くなるかも」
オオムナジくんはスセリヒメちゃんにもらった布を切り裂くとヘビくんたちにマフラーのように巻いてあげました。足りなくなったので、エプロンにした残りの端切れの唐草模様の布も使いました。
「わあ、ありがとう。オオムナジくん。とっても暖いよ。それに、とてもおしゃれだ」
「どういたしまして」
あくる朝、様子を見にきたスサノオくんが見たものは、首にマフラーを巻いて楽しそうにしているヘビくんたちとオオムナジくんでした。
ところで、根の国にも、朝、昼、夜があるんでしょうか?
つづく




