超闘祭 四日目①
『さぁ皆さん! 超闘祭四日目がやってきました!!』
クランクの声に、観客は盛大な歓声を上げる。
『さて、本日の四日目ですが、明日の休日を挿んで行われる最終日の準備の為、午前中のみ行われます。本日の内容は二対二のタッグマッチ。大いに盛り上がる事でしょう! それでは、本日の組み合わせです!』
フィールドの上空に、タッグマッチの組み合わせが映し出された。
一回戦、ゴールドスマイルVSファイヤーズ
二回戦、チーム4VS戦乙女
三回戦、ドラゴンナイトズVS光族
参加チームが次々とフィールドに姿を見せ、最後のチーム、光族が姿を見せようとした。
「俺等の相手はアイツ等か。気が利くな」
対戦相手を知ったガクラは運営に少し感謝して笑みを浮かべる。
そして統合され、新たな五人で組まれたチーム、光族がフィールドに姿を見せた。
新たに組んだ五人は、ガクラ、エスティー、アスレル、メイト、ウルファーの五名だ。
ちなみにチーム名が光の兄弟ではなく光族なのは、エスティーは光の兄弟のメンバーでは無いからだ。
姿を見せた光族に観客達は更に歓声を上げ、コロシアムが震える程だった。
だがそんな中でも、ガクラは余裕そうな表情を浮かべるスイン達を睨み続けていた。
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一回戦に参加する冒険者だけが残り、他の冒険者達は観覧席に戻っていった。
タッグマッチでは、これまでの対戦と違い、ランダムではなくチームで参加冒険者を選ぶ事が出来る。
一回戦のゴールドスマイルとファイヤーズからは、それぞれイテツとヒビィ、バーストとウォーカが出場した。
「行くぞ、ヒビィ君」
「はい。イテツさん」
「バーストさん、この試合勝たねぇと、俺達マズいっすよ」
「ヒック。なぁに、俺は燃えりゃあそれでいい」
『それでは一回戦、開始!!』
試合開始のベルが鳴り、一回戦が始まった。
「ではヒビィ君。サポートを任せたぞ」
「任せて下さい、イテツさぶおっ!!?」
試合開始とほぼ同時に地面を蹴ったバーストの掌打を受け、吹き飛ばされヒビィは地面に倒れる。
「ヒビィくぅぅぅん!!」
『バーストの一撃を受けてヒビィがダウン! ゴールドスマイル、いきなりピンチだ!』
ヒビィがやられて二対一に追い込まれてしまったイテツに、バーストとウォーカがにじり寄る。
「悪いが俺等にゃあ後がねぇんだ。勝たせてもらうぜ、おっさん!」
脚に風を纏わせたウォーカはイテツを蹴り飛ばし、続けてバーストの掌打で吹き飛ばされる。
その後もバーストとウォーカの連撃を受け続けたイテツは、バーストの掌打で吹き飛ばされ地面に倒れる。
『ゴールドスマイルのイテツ、ここでダウンか!?』
倒れたイテツを見て勝利を確信するバーストとウォーカだったが、イテツは体を震わせながら起き上がった。
「君達にも負けられない理由があるのは分かっている。だが、私も彼等のリーダーとして、チームを勝利へ導く!」
イテツは自身の体にある魔法を掛けると、体が大きくなり、更に服を破くほど筋肉が膨張した。
「な、何だ。いきなりムキムキになりやがった!?」
「へっ、面白れぇ。燃えてきそうだ!」
バーストとウォーカは止めを刺そうと同時に攻撃を放つ。
だが、パワーアップしたイテツの渾身の拳が二人の攻撃を勝り、バーストとウォーカは吹き飛ばされ、壁に激突し二人はダウンした。
『ダウーン! 形勢逆転! 勝者、ゴールドスマイル!!』
二対一の不利な状況から勝利し、イテツは観客に投げキッスをするが、観客達はドン引きした。
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二回戦のチーム4VS戦乙女。
両チームからはそれぞれユールとソルラ、カタナとミリーアが出場した。
『それでは第二回戦……開始!!』
ベルが鳴り試合が始まるが、両チームはすぐに動かなかった。
「やっぱ様子見た方がいいか?」
「うん。相手はSSランクだからね。用心しないと」
ユールは盾を前に構えると、カタナは腰の刀に手を掛けユールは攻撃に備えた。
次の瞬間、カタナの姿が消えたと思うと、ユールの背後に回り刀を振るう。
「っ!?」
刀がユールの背中に斬りつけられる寸前に、盾で防いだ。
「危なっ!」
(中々の反応速度だな。流石は最速でSSランクになっただけの事はある)
弾いて距離を取ったユールを、背後からミリーアが鉤爪を振るうが、ソルラが大剣で防いだ。
口元を笑わせ頷いたユールはカタナに目を向け、剣に雷の属性力を纏わせて振るうと、カタナも刀を振るい互いの剣がぶつかって金属音が鳴り響いた。
その後も剣の斬り合いが続くが、ユールが盾で防御する場面が多かった。
(強い、この人……!)
予想以上のカタナの強さにユールは焦りだす。
しかしそれでも、ユールは負けじとカタナに挑む。
ユールとカタナの攻防は続き、時間が過ぎた。
『試合終了!! 第二回戦は、引き分けです!』
制限時間が過ぎて試合が終わると、四人は武器を納めた。
「ミリーア。殺し合いだったら負けていたぞ」
「う、うん……ゴメン」
ミリーアに厳しめの言葉を掛け、フィールドを出るカタナを息を切らしているユールは目を向ける。
(あの人。あの子を見ている余裕があったのか。やっぱり強いな)
「……じゃあ、僕等も戻ろっか」
「そうだな。次の試合は結構注目集まりそうだし」
「うん。僕も楽しみだよ」




