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超闘祭 二日目④

『光族が二連勝し盛り上がって来ましたが、次が本日最後の試合となります! ドラゴンナイトズ、シロンと、戦乙女、カタナ!』


 今日の最終試合に出る両者がフィールドに姿を見せた。

 ドラゴンナイトズは白いローブを身に纏った白髪の人間の少女シロン。

 戦乙女は随分鋭い目つきをした黒髪の魚人族の女カタナ。


「確かあのカタナって女はSSランクなんだよな?」

「そうだよ。ユールやブラーク達と同じ最高ランクの冒険者。聞いた話だと、かなりの剣術の使い手らしいよ」

「まぁ、名前や刀を持ってるのを見れば想像出来るな。あとは、ドラゴンナイトズのアイツだが……」


 アイツが着てるローブから強いエネルギーを感じる。アレがアイツの竜装と見て間違いないな。

 竜装とSSランク。どっちが上だ?


『それでは、試合……開始!!』


 試合開始のベルが鳴ると、最初に動いたのはシロンだった。

 シロンは魔法で右手に火。左手に氷を生み出すと、ローブの胸元辺りに付いている宝玉が光った。

 すると、火と氷が同じように光り、鳥の形に変化した。


「行ってください」


 シロンがそう指示すると、火と氷の鳥はカタナへ向かって飛んだ。

 向かって来る火と氷の鳥をカタナは躱すと、二羽の鳥は旋回して再び襲い掛かる。


「あの動き、本当に生き物みてぇだな」


 俺は魔法とは違う動きをする鳥達を見てそう言うと、メイトが一冊の本を取り出して中を見ていた。


「あった。これだね、命竜のローブ。命を与える力を持った竜装。それでさっきの火と氷の魔法に命を与えたんだと思う」

「だからあんな動きすんのか」


 襲い来る二羽の鳥をカタナは避け続けると、シロンは更にもう二羽の同じ鳥を生み出すと、今度は火と氷の狼を生み出してカタナに襲い掛かる。

 火と氷で出来た四羽の鳥と二匹の狼がカタナに一斉に襲い来ると、カタナは居合切りの一閃を放つと、鳥と狼達は消えた。


「やりますね。では、とっておきのを出しましょう」


 シロンは再び右手に火、左手に氷の魔法を生み出し命竜のローブの宝玉が光ると、二つの魔法が合わさって、体の半分がそれぞれ火と氷で出来た四足歩行のドラゴンが誕生した。


「炎と氷のドラゴンか。……いいだろう」


 刀を鞘に仕舞ったカタナは居合切りの態勢で構えた。

 火と氷のドラゴンは走りだし、カタナに向かって大きく口を開いた。

 喰らいつきそうになるほど噛みつこうとした次の瞬間、地面を蹴ったカタナの一閃で、火と氷の境目を綺麗に斬られ、ドラゴンは真っ二つに斬られた。


「え……?」


 目を見開き唖然としたシロンに峰打ちが命中しシロンが倒れると、カタナは刀を鞘に仕舞った。


『試合終了! 勝者、カタナ!!』

「強ぇなあの女」

「ドラゴンの火と氷の境が弱点だって事にすぐに見抜いたんだろうね」

「流石はSSってところか。油断出来ねぇな」

『これにて超闘祭、二日目を終了致します。皆さん、明日も乞うご期待下さい!』


 今日までの結果が表示されると、昨日と比べて結構上がったな。


 一位 ジャーマス    28ポイント

 二位 ドラゴンナイトズ 18ポイント

 三位 戦乙女      17ポイント

 三位 光族       17ポイント

 三位 光の兄弟     17ポイント

 三位 ゴールドスマイル 17ポイント

 七位 チーム4     15ポイント

 八位 ファイヤーズ   12ポイント 


――――――――――――――――――――


「すみませんでした」


 パーティーメンバーの元に戻ったシロンは負けてしまった事に謝罪する。


「相手はSSランク。竜装でどこまで通じるかと思ったが……ただカタナが強かったか」

「どっちでもいいだろルーフー。今日俺達〇ポイントだぜ」

「お前ぇが午前の競技で最下位になるからだろ」

「うっ……!」


 オルグアに言われスインは顔を引きつかせる。

 そんなドラゴンナイトズの元に近づく足音が聞こえ五人が振り向くと、そこには一人の竜人族の女がいた。


「シロンよ、もう下がれ。後は(わらわ)が出よう」

「……分かりました」


 シロンが頭を下げると、ドラゴンナイトズのリーダーにしてSSランクの冒険者、ミネマが超闘祭に参戦した。


――――――――――――――――――――


「畜生……ジャーマスの奴等。俺達にまで邪魔しやがって」


 今日の試合でジャーマスの妨害を受けたソルラは悔しそうに歯を食いしばる。


「優勝する為なら相手が誰だろうと邪魔するみたいね。どうにかしたいけど……」

「アイツ等の魔法の腕は中々のもんだぞ。俺でも気付けなかったしな」

「あの後の試合は俺が睨んでたからか何もしなかったが、早いうちにどうにかしてぇのは同じだ」


 一番大事なのは証拠だが……アイツ等がコッソリ強化魔法を使ってる事にダンガンやアモセでも気付けなかった。

 他になんか良い方法でもねぇかな~。


「……もう面倒だし、アール。お前タロット占い得意だったじゃん? ちょっと占って」

「ジャーマスをどうにか出来る方法を? んー……やってみる」


 アールはタロットカードを取り出すと、シャッフルしてテーブルの上に並べて占う。


「アールってタロット占い得意なの?」

「ああ、得意だったぞ。昔な、俺に明日不幸が訪れるって出たら、ホントに次の日に俺大怪我して入院したからな」

「あったなぁ、んな事」


 俺とエスティーが微笑すると、マルナは顔を引きつかせる。


「それより、アールって強いのね。ビックリしちゃったわ」

「まぁ、訓練生時代、アールはアスレルより成績上だったからな」

「そうなの? なんか意外。……というより」


 なんかマルナの表情が機嫌悪く見えてきた。


「アンタ、あんな大衆の面前で何堂々とスカート脱ぎ捨ててんのよ!?」

「え? でも別にパンツは見せてないよ」

「そうね。ちゃんと隠す所は隠してあげてるじゃない」

「そう言う問題じゃないのよ!!」


 マルナが怒鳴ると、丁度アールの占いが終わった。


「えっとねー。『明日変化あり』って出たよ」

「明日? 明日になりゃあ何か分かんのか?」

「まぁ、明日を待ってみようぜ」


 明日か。明日にはあのジャーマスの奴等をどうにか出来んのか?

 ま、ここはアールの占いを信じてみるか。

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