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超闘祭 二日目③

 試合開始のベルが鳴ると同時に、地面を蹴ったエグラルとバーストの拳と掌打がぶつかり合った。


「ハハハハッ! 痛ぇー!」

「何で嬉しそうなんだよ。マゾか?」

「あぁ? だってよー、燃えるじゃねぇか!」


 火が付いたバーストは再び掌打を放つと、エグラルは左腕で受け止め右拳を突き出すと、バーストも左腕で受け止めた。

 再びバーストが掌打を放つと、エグラルは躱してバーストの腕を掴み投げ飛ばした。

 投げ飛ばされたバーストは空中で一回転して地面に着地した。


(また掌打か。それがアイツの戦い方か)


 バーストの戦い方を把握したエグラルは構えると、バーストは何故か構えを解いた。


「ん?」

「あ~やっぱあれだな。こっちも全力出さねえとお前も全力で来てくれねぇか?」

「何言ってんだ?」

「俺引き分けって嫌なんだよ。やっぱ勝負なんだから勝敗着けねぇと、面白くねぇだろ!?」


 するとバーストは、腰にある酒瓶を手に持つと、中身を飲み始めた。


「おいおい。何試合中に飲んでんだよ」


 酒瓶の中身を飲みほしたバーストは、「ぷはぁー」と息を吐いて酒瓶を握り割る。


「そんじゃぁぁぁ~……ヒック。行~くぜぇぇぇっ!!」


 バーストが地面を蹴った次の瞬間、バーストの掌打がエグラルの腹に命中していた。


「んぐっ!」


 防御しきれなかったエグラルは腹を押さえて数歩下がる。


「痛つつつ……。読み間違えたな。コイツの戦法は掌打じゃねぇ……酔拳だ」


 酔っぱらった動きにエグラルは読みにくくなり、少し焦りを感じた。


「これがコイツの全力って訳か。……」


 エグラルは腹に当てていた手を離すと首を鳴らす。


「確かにお前の言いたいことは分かるぜ。勝負だからやっぱ勝敗は着けてぇよな。それに、俺等も昨日は不本意の引き分けだったからな。今日はちゃんとした理由で勝ちてぇからな」


 自分の拳同士をぶつけたエグラルは右足を前に出して構えた。


「来いやぁぁぁ!!」

「ハハハハッ!! 良いなぁ!!」


 バーストが地面を蹴ると、掌打がエグラルの顔に命中した。

 その直後、エグラルは拳を振るい、バーストの腹に当てた。


「ぐおっ!」

「酔ったお前ぇの攻撃は避けんのムズいからな! だったら避けねぇでカウンター戦法で行くぜ!」

「良いなぁ、そういうの好きだぜ!」


 バーストは連続で掌打を放つと、エグラルは避けずに受け続け、隙を見ては拳を当てていく。

 連続で攻撃を受け続けるエグラルと、カウンターで重い一撃をくらうバースト。

 二人の攻防は続き、エグラルが拳を一発腹に入れると、バーストは後退して膝を着き、エグラルも息を切らして片膝を着く。


「はぁ……はぁ……。は……はは……はははははははは。エグラル……だったよな……」

「はぁ……はぁ……ああ」

「……最高だったぜ」


 立ち上がったバーストは、満足気な笑みを浮かべて後ろに倒れた。


『試合終了!! 勝者、エグラル!』


 エグラルの勝利が決まると、歓声が上がり、エグラルは拳を上げる。


――――――――――――――――――――


「痛ててて。あー痛ぇ!」

「随分嬉しそうじゃねぇか、お前」

「ああ。勝ったし、結構満足できる勝負だったからな」


 確かに、ああゆう熱い奴はエグラル結構好きだもんな。


「お前熱血だからな」

「お前ぇに言われたくねぇんだよ!」


 エグラルが怒鳴ると、歓声が上がりフィールドに目を向けると、次の試合の選手が出てきた。


「次はアールだったな」

「アールの戦い久しぶりに見るわね」


 アールの相手はゴールドスマイルのジェアっつーブランドの髪をした魚人族の女だ。

 ランクはAだが、アールも長年捕まってたから、正直どこまで戦えんのか分かんねぇな。昔は……。


『それでは第三試合、開始!!』


 試合が始まると、ジェアが鞭を取り出して振り下ろし、アールはそれを躱す。

 その後も何度も振り下ろしてくるジェアの鞭をアールは避け続けていき、鞭の攻撃が止むと、アールはなんか不満げな表情でスカートの裾を掴む。


「やっぱり動きにくいなー」


 そう言うとアールは、腰の辺りにある紐を解き始めた。


「貴女、何してるの?」

「ん? 動きにくいから外すの」

「え? ちょっちょっちょ!?」


 慌て出すジェアを尻目に、アールは紐を解くとスカートを脱ぎ捨てる。

 観客の男達から「おぉぉぉー」と声が聞こえると、露わになったのはアールのパンツ……ではなく、ブルマの様なショートパンツだった。

 そして明らかに観客の男達のテンションが下がった。


「あ、そう言う感じの服なのね」

「うん、動きやすい」


 アールは何度か軽くジャンプして杖の先端を持つと、杖の中から剣が抜き出た。


「仕込み杖なのね、それ」

「うん。じゃあ行くよー」


 アールが構えてジェアが鞭を振りかざした瞬間、アールが一閃で通り過ぎると、吹き飛ばされたジェアが頭から落ちて倒れた。


『し、試合終了! 勝者、アール!』

「腕はあんま落ちてねぇみてぇだな」

「そうね。まぁ良かったんじゃない、それは」


 これで俺とエスティー達のチームに10ポイントが入ったな。

 あとは最後の一試合だけだな。

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