新たな出会い
僕は今、何処にいるのか?僕は何故こんなところにいるのか?僕には意思も、記憶さえも無い。ただひとつ覚えてるのがあるとすれば、守らなければいけない人が居た。かばって死んでしまった人が居た。そんな光景、夢を、僕はずっと見ていた。でも、あのお方が来てからは変わった______。
「おろ?こんなところにゴー…レム?」
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僕はアルヴィン。元は響です。最近は2人一緒に出ることが多くなりました。そのおかげか、魔術の演算にはそう時間はかかりません。思考が2つあり、それぞれの性格を持っているといったほうが正しいですね。合成して同一人物にするのもできますが、すると記憶を失う事になるのでやりません。
「ととっ、わわぁっ!」
目の前の地面がボコッと崩れ、下がったら落ちたよ。ねえねえ、安心安全じゃなくて危険が危ないになってるよ。薔薇の城を使い、ぶら下がる、が、
「あれ?結合が緩くなって…」
プチン、ヒューー。
「はああああぁぁぁぁぁぁあ!?ふっざけんなああぁぁ!」
自由落下が1秒続くと、転移門と思われる魔法陣が光ると同時に何処かへ飛ばされた。地面へその状態で落ちると中々に痛かった。
「つつつ、痛ーな。なんなんだ一体。放課後だから街へフルクレ買いに行こうとしたのに」
地面を叩き:ソナー:を使おうとするが、
「あれれ、霧散してる…」
使おうとすると吸収されているかのように霧散してしまい、使えないが、
「ゴリ押しでなんとかなる」
超音波をイメージし、出口と魔物らしきものを陣に表していく。と、一際大きな反応があった。
「お、これなんだろ?見てみよっと」
(ばか!行っちゃダメだよ、そんな大きな反応は強い物だ)
「大丈夫、見るだけですしおすし」
(何言ってるのか僕には訳がわからないよ)
そんな人格の叫びを無視してそちらへ向かう。
(…絶対に逃げろよ)
「わーってる、わーってる」
軽やかな動きで洞窟内部を縦横無尽に駆け回るり、そこへ向かうと、
「おろ?こんな所にゴー…レム?」
一応部類はゴーレムなのだがどう見ても人にしか見えない。目は虚、髪はボサボサ、体には蔦が巻きついて、神聖とも言えるような雰囲気だった。
(これは…なんだろう?)
「アス…タ…ルテ…?」
響は元の世界の事を思い出す。確かアニメ「クローン」のヒロインの名前がそうだった。クローンとして作られたヒロインを主人公が庇って死なずに済んだがbadendだったな。と思いつつ、それを見ると、動き出した。
「マ、ザザ、ス、ターザザザ…」
マスター?確か主人公の事をそう呼んでいた…って、あれ?現実になってるとか、凄いな。アルヴー、任せたー。ちょ、ちょっと!
「だ、大丈夫?」
月並みな事しか言えないよ、あの野郎。責任丸投げしやがって。
「マス、ター。ど、こに…」
「君の、マスターは亡くなったよ、昔にね」
僕はそう言って彼女の足元の遺骨を見る。恐らくずっと抱いていたのだろう。
「ザ、ザザ、マ、スター。いや、いや、嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌いやぁっ!」
その子を中心として現れる魔法陣。これは、僕のと一緒?
(馬鹿野郎っ!よけろっ!」
意識を乗っ取られ、壁際まで移動する。
「サンキュー、おかげで思い出した」
(何をだ?)
「ちょっとした事だ。マッドサイエンティスト共が作った結晶、マスターは、同じクローンでもうすぐ寿命だった。だが、目の前で首が落ちて死んだのを殺された、と勘違いしている訳だ」
(なんだそれ?)
「俺がいた世界でのアニメの話だ。ま、いいや。目の前のやつをちゃちゃっと無力化しよう」
(分かった)
2人分の演算回路領域が魔術陣で埋め尽くされていく。
「うおっ、今までより相当魔力持ってくな」
下に魔法陣を撃ち込むと、ズルッと引きずられていくような感覚がしたが、抵抗しようとした時、彼女が特攻してきた。腹パンを喰らい、壁に叩きつけられる。
「ガハッ…ゴホッゴホッ」
だが、休んでいる暇もなく、また攻撃を繰り返す。
ドガンッ、ガガッ、バキッ!痛々しい音が響き、一方的に嬲られる。
(おい!大丈夫なのか、こんな作戦で)
(問題ない、これで)
飛びそうな意識の中、彼女の頬に触れる。ピタ、と動きが止まり、殴られる事がなくなった。そして、
「大丈夫、アス…タルテ。僕…が…いる…から………」
そこまで言ったら意識が黒に染め上げられた。
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人格が張っていた薔薇の城の効果で起きるのは早かった。起きると、
「マスター、おはようございます」
と、礼儀正しく挨拶するアスタルテがいた。
「おはよう、アスタルテ。回復した?」
「はい、問題もなく無事です。…それとマスターのお怪我は…」
「大丈夫、問題ないよ」
うん、良かった良かった。あ、そろそろ部屋に戻らないと。
「ねえ、アスタルテ。早く出るにはどうしたらいいと思う?」
「出る、にはですか。ちょっとお待ち下さい」
キュラアアァァァァ、という音と共に魔法陣から巨大なドリルが出てくる。
「こうすればいいと思います」
横方向に突き進み穴を開ける。
「ありがとう、アスタルテ」
「はい、マスター。私も付いて行ってよろしいでしょうか?」
「もちろん、一緒に行こう、アスタルテ」
「ありがとうございます、マスター」
薔薇の城に乗せ、外でソナーを使うと魔力消費は通常だった。やはり、吸い込むとかそこらへんの陣が組み込んであったのかな。反応があった。2㎞ちょっとだね。すぐ着くけど。僕は魔法陣を発動させ、寮へ向かった。後日、先生に滅茶苦茶怒られた。
怖かったのは、アスタルテが
「マスターに怒声を浴びせるとはいい度胸です」
と言って、銃を構えた事だった。すぐさま隠したけど、我慢してくれ。僕のみが保たないよ。まあ、新しい仲間が増えたのはいい事だなぁ。
よろしく、アスタルテ。




