魔術師は勉強が楽な様です
「よいしょっ…と、これで良し」
しびれて動かない屑を校舎裏にある森に突っ込み、自分はその場から離れる。
「屑は出荷よー、…と、そんな事やってないで早く行かないと」
薔薇の城の応用で、屋上にある出っ張りに引っ掛け、6階にある自分の教室へと向かう。もちろんこのままだと壁に激突するが、
「:液状化:」
壁に魔法陣を当てると魔法陣のある部分が光る。そこに突っ込むと、ちゃぽん、と水に入った様な音が聞こえる。だが、魔法陣が消えた時には硬質化していた。
「おお、成功した。一回成功したしね、危険だったけど試してみた甲斐はあったね」
そのまま教室に入る。すると、
「おお、最後の子が来た様だ」
先生はそう言った。だが、生徒が自分も入れて10人しかいないのはなぜ?
「アルヴィン君はそこに座りたまえ。では、授業を始める」
ノートの様な魔道具はすでに設置されており、カリカリと書くだけの作業が始まる。
「この古代言語の意味は我、これは事象、…」
え、こんな楽なの?まじかよ、古代言語全般わかるんですが……。授業は普通に受けてようか。成績トップ維持するの結構楽かも……。すると、
「この間違いに気づくものはいるかな?お、アルヴィン君」
はい、と言って立ち上がる。
「それは、『顕現』ではなく『書き換え』だと思います。顕現だと、神の降臨と同じ意味を持ち、辺りに甚大な被害が出ます。そして、魔法や魔術の要素は書き換えで顕現だと、魔力を吸い取られ死にかねません。そんなものを使った日には未熟なものでは術式が頭に逆流して魔法、魔術全般が使えなくなります。上級者でも魔力障害になります。……これでいいですか?」
あれ、先生が黙った。すると、先生が近寄ってきて、
「正解!君凄いな!この歳でそこまでの完全回答は異常だ!はっはっは。これは理事長も…おっと口が滑った。まあ、授業を再開しよう」
パチパチと拍手を受け座る。
「アルヴィンは私に勉強教えたもんねー」
小声でボソッとティナが言った。その時、ティナが近寄った瞬間目が合った女子がいた。エルフ…っぽい?顔真っ赤だ。あ、目逸らされた。あとで話しかけてみようかな?
うーん、ま、いいか。
そんな事を繰り返していただけだった。そして、自分の部屋に帰る時、あのエルフの子も一緒だったので話しかけてみた。
「ねえ、君」
「は、はい」
あれ、なんで顔真っ赤なの?
「名前教えて?」
「『エーティア=ハインツ』です」
「友達になろうよ、よろしく」
「は、はいい…」
なぜだろう、この子メチャクチャいじられキャラになりそう。可愛いからかな?
「わ、私からもよろしくです」
やったね、友達増えた。このクラス全員と友達になりたいなぁ。




