EP7「涙(るい)の涙(なみだ)」
まさかの父と住む宣言から一夜明けて、私は父親と住むことになりました。
で、今日はその帰宅日。
私はすでに帰宅準備をしていた。
どうやら、お父さんも準備をしているみたい。
「ねー、おねーちゃん、どうして帰るの?帰らないでここに残ればいいのに。」
私の妹は、そう尋ねてきた。
「私には、守らなきゃいけないものがあるの。」
妹は不思議な顔をしてこっちを見てくる。
私としては、見ないでもらいたい。
私は泣きたい。
帰る時が近づいてくる。
「さて、準備はできたか?」
父は私に聞いてきたので、私は答えた。
「だいじょ・・・」「大丈夫でーす、いきまーす!」
私の声とかぶさる様に聞こえた声の主は、家の外からやってきた。
その女を見たことはあった。
「また、またあんたは・・・。」
小姫田水奈である。
「ふっ、わたしだけだと思う?」
しかし知らない男の人がもう一方からやってきた。
「はじめまして、私は等々力士部と申します。」
等々力士部という名前に、私は聞き覚えがあった。
たしか堂場がそんな名前を言っていた。
「逃げなくていいんですか?死にますよ?・・・まぁもっともここで殺すのは霞涙ですけどね!」
男は私のすぐ右の少女を狙ってきた。
私はその少女をかばうことが、できなかった。
が、その少女をかばったのは私の母だった。
「早く、黛、ここは涙を守って、逃げてっ!」
そして外へでると、私の父が軽トラで待ってくれていた。
「俺はお前を守らなければならないと、言っただろう。」
どうやら事情もすでに把握しているらしい。
そして私と涙は助手席に2人ですわり、急いで最寄り駅まで逃げた。
すでにホームには電車が止まっていた。
私と涙は降りると、なぜか車はUターンしてもどっていった。
「まさか、突っ込むの!?」
軽トラは直線を突っ走り、後ろから来るやつらにぶつかっていった。
たぶん、もう助かってはないだろう。
私は妹を連れ、電車に乗った。
「ねぇ、ピクニック?お母さんは?お父さんは?」
私は何もいえない。
ただ黙って都心部、私の家の最寄り駅に着いたのだった。
私は家に帰る前に妹の服を買ったり、今後の食料も買った。
私は、父から軽トラの中で、50万円という大金をもらった。
が、これでは家賃などもあるので5ヶ月はもたない。
5ヵ月後にあの家を売ったとしても。
いや、そのときにはもうどうにかなっているだろう。と私は思い、家に着いた。
涙は笑っている。私は泣いている。
でも本当は涙も、泣いていたのかもしれない。
つづく
「私は、大切なものを失ってしまいました。」
「私はハンバーグステーキのBセット、飲み物は・・・水でいいや。」
「夢野中っていいます。」
「私もあなたと同じ立場なの。」
「だからこそ、私はあなたを守りたい。」
EP8「夢の中」




