EP6「私の家」
今回は、グロシーンはないですね。
内容がおもいついたので案外すらすらかけました。
ここは都心部から区間快速電車で1時間半、栃木県のある町だ。
この駅の利用客も1日だいたい250人程度で、そこまで利用客も多くない。
昔、なにかの合戦があってこの町の名前になったらしい。
町にもコンビニ、郵便局、小学校くらいしかない。
なぜ私がこんなところに来ているのかというのだろうか。
決して、気晴らしではない。
そう、私は逃げることを決めたのだ。
そして実家のあるこの町へとやってきたのだ。
そして私は、聞き覚えのある声を聞いてほっとする。
「よく帰ってきたな、久しぶりだ。黛よ!」
その声の正体は父。霞道だ。
父は、軽トラで最寄り駅まで迎えに来てくれたのだ。
「そうか、死んでしまったのか。」
父に心姉のことを話した。
「お父さんは、もう、歳だ。いつまで生きるかわからん。」
「いや、父さんまだ30代でしょ。」
「・・・そうだったかもしれん。だが、たぶん心の事だ。お前に逃げるチャンスをくれたんだろう。それならば、俺は両方を失うことになっていたかもしれん。それは俺にとって最大の悲しみだ。お前だけでも、生きていたのはうれしい限りだ。」
「父さん・・・。」
「それに、お前が死んだら、涙はどうするんだ?」
「涙は、私みたいにドジを踏まなければ、きっと大丈夫だよ。」
私は根拠もないことを言う。
そして2人だけの軽トラは目的地である、実家へと到着する。
「おねぇちゃーん!」
「うわっ!」
いきなり飛び掛ってきた小学生の少女、彼女は霞涙。トラックの中で話していた私の妹だ。
「あいたかったよ、おねぇちゃん。ってあれ?心は?心ねーちゃんはどこ?」
私はなにもいえなかった。小学生に 死んだよ・・・。 なんていえるわけない。
「ねーねー、ゲームしよーよー!」
ゲーム・・・。
私はこの前の堂場との戦いを思い出した。
ゲームは、もういやだ。
「ごめん、ゲームはまた今度。」
「えー」
「こら、涙!ごめんね、黛。久しぶりに帰ってきたんだから、東京の話、聞かせてくれない?渋谷とか原宿とかどうなの?」
この人は私の母、霞愛。
「私、そんなとこいかないよ・・・。」
「えぇ、つまんないの。お母さんもう夕飯つくらない!・・・そうだ、黛ちゃんつくってよ!」
「いやだよ、たまにはお母さんの料理を食べさせてよ・・・。」
こんな会話ができるなんて、なんて楽しい家族なんだろう。
でも、これは悲惨な事件の後の出来事なんだよね。
なんだろう・・・この嵐の前の静けさ、みたいな。
そのときだった。
「黛、ちょっとお父さんの部屋に来てくれ。」
「あっ、はい。」
私は歩いていった。
出て行こうとした瞬間、母と涙が話している声が聞こえた。
「やっぱり、実家を離れるって寂しいことだもんね。あの子一人になるなんて・・・。」
「私にはまだよくわからないけど、なんで一人にさせてあげないの?」
-------父の部屋--------
「で、お前はこれからどうする?あの家を返して実家に戻るか、あの家で一人で住むか。」
「私は・・・。」
逃げたくない。
けど中学生1人というのはとても危険だ。
「ちなみにお父さんはどっちがいいの?」
「実際は、この家にもどってきてもらいたい。だが、お前がどうしてもというのならだな・・・」
「なら・・・。それなら私は逃げない。まだ決着はついてない。だから私は、あの家にもどる。」
「・・・・・。そうか。」
「私、もう悔やまない。心姉が死んで、私は責任を感じている。だから、私はあの家にもどって、けりをつけたいの。」
「・・・。これ以上、お前には傷ついてもらいたくない。だが、この家には小学生の涙がいる。だから、俺を含むこの家のもので動けるのは、狙われているお前、だけなんだよ。」
私はこの人の言ってることがよくわからなくなってきた。
「だがな、俺はお前の親だ。だからお前をまもらなければならない。だからこそ。」
「俺もお前と一緒に住む」
つづく
「はじめまして、私は等々力士部と申します。」
「俺はお前を守らなければならないと、言っただろう。」
「私、しにたくないよぉ。」
「黛、ここは涙を守って、逃げてっ!」
「止まらないで、電車!」
次回 EP7「涙の涙」
次回も今月中には。。。




