#54 楓と魔術
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#54 楓と魔術
1月9日。
学校で楓と藍の誕生日をお祝いする私たち。
しかしフィアラは2人の誕生日が近いことを知らなかった。
それ故2人へのプレゼントを持っていなかったフィアラは魔術を使って2人を祝福。
最初はマジックということで片付いていたがやがてその本(魔術書)に興味を持つ楓。
本屋に行き、それっぽい本(マジック本)を探して
それを魔術書と同じということにしてやり過ごそうとするフィアラ。
楓にバレないようにマジック本を探して見せに行くが、
楓はフィアラの持っている本(魔術書)と同じかどうか確認しようとする。
そこのケアをしていなかった私は焦って身体を衝突させてしまい、
その衝撃で魔術書を落として楓に拾われてしまう。
するとその魔術書を拾った楓は魔術の話を聞いてしまっていたことを告白。
しかしその後カレー屋の仕事があったため話を聞けず動揺したまま仕事を続ける。
夜になってようやく店長や楓、フィレッチェ、リアン、バーランドに情報を共有。
みんなの考えが分かったところで私も何か言おうとしていたそのとき、
年始から眠っていたはずのディエルが話に割り込んできて....?!
...驚いて固まるみんな。
しばらく誰も何も言えなかった。
「...ねえ、アンタ....魔力はもう....回復したの....?」
「はあ?何言ってんだ?俺は起きたら腹が減ったんだぜ!」
「...フィアラ。コイツに話しても無駄よ....」
私は思わずそう言ってしまう。
「...けどちょうどよかったな。今の状況やこの件のことを、
楓や店長たちにも知ってもらう必要があるのだから。」
こうしてみんなで1月1日の件について楓と店長に説明することに....
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「い、1月1日が2回あった....と??」
説明後。楓はともかく、店長はますます混乱するだけだった。
「いや、私は信じるよ、みんな....」
そういえば楓は魔術についてどれくらい知っているのかまだ聞いていない。
「ね、ねえ楓...?楓は....どれくらいこの話を知ってたの...?」
すると楓は静かに魔術書を撫でながら言う。
「....そうね。1月1日の頃からなんとなく変だと思って、
みんなの様子をこっそり調べさせてもらったの....そしたら世界が危機だとかこうとか.....」
「つまり楓、お前はあの1月1日を体験していないわけだな?」
ここでフィレッチェはやれやれと息をつきながら言う。
そう....楓は魔術を感知したのではなく、ただの勘でこの事実にたどり着いたのだった。
そして今日の魔術プレゼントや魔術書を隠そうとしたことで確信したという。
「なんか...ごめんね。その....あんまり現実的じゃない感じがしたっていうか....
公にしないほうがいいのかなーと思って話し....かけれなかった....」
楓は魔術書のほうを向いたまま話し続ける。
けれどその表情はどこか寂しそうだった。
「いいえ、楓。むしろそうしてくれて助かったわ。
これは私たちの落ち度なんだから.....」
....などと話していると、厨房のほうから大きな物音がして....
ガシャンガシャン!
「...っ!」
しまった、話に夢中でみんなアイツのことほったらかしにしてしまったみたい.....!
フィアラとフィレッチェ、それに店長は急いで厨房のほうに向かう。
そしてふと時計を見ると既に夜10時を回っていた。
「....ああ、優衣奈...アンタ明日学校だっけ....
じゃあ今日はこれにて解散ってことで!
フィアラたちには私とリアンから言っておくから安心して!」
そうね、確かに今日は平日でこれ以上遅くなるっても困る....。
あとのことはみんなに任せ、ここは一旦帰ることにした.....。
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翌日。
いつものように学校に行く私。しかし....
「お、おはようっす優衣奈....」
昨日色々なことがありすぎて眠れなかった私はあまり元気がなかった。
「ど、どうしちゃったんです?優衣奈ちゃん...」
「え....?あ、ああ、大丈夫大丈夫....ちょっと眠れなかっただけ.....」
昨日は本当に眠れなくて2、3時間しか眠っていない。
「いや、全然大丈夫じゃないっすよ!!
何かあったなら自分らも助けになるっすよ?!」
美歩の隣でうんうん、と頷く藍。
このとき私は固い絆というものを知った。
しかしそれでも魔術のことはこの2人には言えない。
いや、むしろ親友だからこそ魔術のことは言えない。
この2人まで巻き込んでしまい、混乱させるのが嫌だったから.....
キーンコーンカーンコーン....
チャイムの音がして、先生がやって来た。
ところがそれ以降の記憶はなく、次に意識があったのは昼休みになってからで....
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「あ、よかった....優衣奈ちゃん、もうお昼ですよ....!」
すると藍がお弁当を持ってこちらを見ているのが分かった。
ああ、かなり寝ちゃってたみたいね....
そして今日は藍と美歩だけである。
「...あれ....楓とフィアラ....は....?」
「それがなんか福岡先生に呼ばれたらしくて、そのままどこか行っちゃったんっす。
先にお弁当食べてていいって言われたんっすけど....」
ああ...たぶん昨日のことだろうな.....
だけどここで変に動こうとすると余計怪しまれると思ったのでやめた。
「...そっか、了解。先に私たちだけでお弁当食べてよ....?」
「まあ...そうですね。待っていても仕方ないですし....。」
こうして3人でお昼を過ごすことに。
結局楓とフィアラは次の授業まで戻って来なかった....。
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放課後。
藍や美歩と一緒に校門まで歩いていると、楓とフィアラが現れる。
「やっほー、みんな。今日はごめんねー。
ちょっと話しが長くなって戻ってこれなかった....!」
平然を装う楓。
たぶんフィアラや福岡先生から色々聞かされているはずだ。
「大丈夫っすよ、楓。今度また話すっす。」
美歩も特に疑っていない。
このタイミングで私は楓やフィアラのほうに行くことにした。
「...あ、そうだ。今日も私仕事なの。だから楓たちと一緒に行くね。それじゃ!」
「分かりました。お気をつけて....!」
自然な形で藍や美歩と別れ、今度は楓やフィアラと一緒に歩く。
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「...ねえ、昨日は大丈夫だった?それから楓はもう現状を理解したの?」
私は2人のことが気になって色々質問攻めにしていた。しかし.....
「ちょっと優衣奈....外ではこの話題を出さないで.....」
「あ...ごめん....」
楓に魔術のことや世界の危機がバレたのも、
今この話を誰かに聞かれているかもという意識が足りなかったから。
おかげでフィアラや楓はいつも以上に警戒している。
「....だ、大丈夫だよ、優衣奈...ほら、別に本気で怒ってるわけじゃないから....」
「それは分かるけど....!」
フィアラに注意され、強い反省の色を見せた私のことを心配して楓はなだめようとする。
けれど私のせいで楓にバレてしまった部分もあって、フィアラの一言はいつもより重かった。
まあ....そう....
フィアラたちのためにもこれ以上混乱を招かないように気をつけよう.....
改めて強くそう思う私なのであった....。
続く....
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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