#52 楓と藍の誕生会
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#52 楓と藍の誕生会
1月9日。
昨日始業式を迎えた学校は、今日から既にいつもの生活がはじまっていた。
そして今日は駅のところで藍や美歩と出会う。
「あ、おはようございます!」「おはようっす。」
朝。
学校に入るまでにこの2人と合流するなんて珍しい。
もちろん私はそのまま2人と一緒に登校することにした。
「...それで、優衣奈。今日は藍がプレゼント持ってきたんっすよ....!」
美歩はニヤニヤしながら私のほうに近づいて言う。
それに応えるように私も藍へのプレゼントを持ってニヤニヤしていた。
「ど、どうしたの....2人とも....?」
「あ、ああ....ほら....これで誕生日をお祝いできるなーって....なあ、優衣奈。」
「ええ。そうよ。」
藍は昨日の私の失言を覚えているのかいないのかよく分からなかった。
だって藍ってば結構抜けてるところがあるから
そんなの気にしていないかもしれないじゃない。
...とりあえずまずは学校へ向かって歩き、
昼休み、楓やフィアラと合流したときに一緒に渡すことにした....!
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昼休み。
年が明けてもいつものように5人集まってくる。
「うーっす。楓、フィアラお疲れっす。」
「みんなやっほー。さて、お昼食べよ!」
楓や美歩はすっかり馴染んでいる。
おかげでまったく久しぶりな感じがしなかった。
そして....
「あ、あの....!食べる前にいいですか....?
楓ちゃん、お誕生日おめでとうございます....!」
「?!」
その言葉に、いちばん驚いていたのはフィアラだった。
いや、なんで??
「楓....今日誕生日だったの....?」
「いや、まあ....今日ってわけではないけど!
ってか....そう。確かにカレー屋ではあまり誕生日の話しなかったからね。」
「ちょっ....年末に言ったはずっすよ...?!」
ああ...なるほど....ここでも温度差が....
たぶん年末の頃も魔術書に夢中で適当に返事してただけなんだろう.....
「まあまあ。いいじゃないいいじゃない。フィアラとはまだ日が浅いんだしさ。
...あ、これ私と美歩からね。一応フィアラの分も、ってことで!」
どさくさに紛れて楓にプレゼントを渡す。
年末に買っておいた箱入りクッキーである。
「ありがとう、みんな....!」
とりあえずこれで楓に喜んでもらえた。さらに....
「...はい、じゃあ....これ!藍ちゃんも誕生日だったんでしょ?お誕生日おめでと!」
「い、いいんですか....?!ありがとうございます....!」
ちょうど楓も藍へのプレゼントがあったみたい。
すかさず私と美歩も藍へ渡す。
「じゃあ...自分らも。誕生日おめでとうっす!」「うん!おめでとう!」
「みんな....うっ....うっ.....」
サプライズからのサプライズに感激した藍は思わず泣いてしまう。
ちょっと.....そんなに喜んでもらったらこっちまで泣いちゃうじゃない....!
「分かったっすか、フィアラ....これが友情ってやつっすよ。」
そしてこの美歩の言葉に、
普段なら絶対本(魔術書)を読んだままだったフィアラがついに本を置く。そして....
[花よ、彼の2人に祝福の嵐を....]
「...?」
え....?まさか....?!
すると次の瞬間、フィアラのカバンの中から綺麗な花びらが2人の周りを飛び回り...!?
「わぁぁ....!」「な、なんっすかこれ...!」「す、すごいです....!」
私は一瞬冷や汗をかいた。
しかし花びらに気を取られた3人(や周りのみんな)は
これが魔術だとは気づいていない。
ヒラヒラヒラ......
「どう?素敵な演出だったでしょ?
プレゼント持ってくるの忘れちゃったからせめてもって思って.....」
するとこの演出の後、3人はフィアラのことを抱きしめる。
「フィアラ、すごい!!今のってマジック?もー、ほんと嬉しい!!」
「これは驚いたっす!最高のプレゼントになったと思うっすよ!」
「ありがとう、ありがとう、ううっ....うう.....!」
「お、重い...っ!ちょっと....やめてよ....!」
ふう....やれやれ....
私はこの4人のやり取りをそっと見守る。
だけどこのフィアラの行動に暖かさと友情を感じ、嬉しく思う私なのであった....。
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放課後。
カレー屋の仕事がある組の私、フィアラ、楓は一緒に帰ることになる。
学園からカレー屋に行く途中、話は今日のプレゼントについて盛り上がっていた。
「ねえ、2人とも。今日はありがとね。誕生日プレゼント!」
「ま、まあー、いつもお世話になってる分もあるし?
喜んでもらえたらならそれで十分だわ!」
「もー、優衣奈ってばー!」
楓がプレゼントを喜んでくれたようで少し照れる。
そんな私の背中を笑顔で撫でるように叩く楓なのであった。
「フィアラもありがとね!あのマジックすごく綺麗だった!」
「いや、私は別に....」
その話になった途端、私の肝が冷える。
でも助かった...。楓は今のところただのマジックだと思っているみたい。
「あ、あんなの練習すれば誰でも....」
「へー、どんな練習したの?」
しかしその方向はさすがにまずい。
私は固唾を飲んで見守る。
「練習....そう、本を読んだの。」
「なるほどなるほどー!いつも夢中になって読んでいたのは
マジックの本だったのね!今度見せてよ!」
しかしこれ以上は危ないと思った私は思わず会話に入り込んだ。
とりあえずこの話題から離さないといけない。
「い、いやー、そうだそうだ、その本、実は私も借りようと思ってたんだよねー。
だからもうちょっと待っててくれない?」
ちょっと食い気味だったこともあり、楓は戸惑っている。
[ちょっとちょっと....魔術のことがバレたらどうするのよ.....]
[大丈夫大丈夫...今度マジックの本買ってくるから....]
[そういう問題?!]
「ど、どうしたの.....優衣奈....」
さすがにやりすぎだったみたいで逆に怪しまれてしまう。
ごめん....でももう怖くて見てられなかったの....!
するとここでフィアラは小さく息をつき、こう提案する。
「分かった分かった、2人とも。じゃあこれから本屋にでも行きましょう。」
「「い、今から?!」」
カレー屋の仕事は夕方、17時半から。
ちなみに今は16時前である。
「確かに時間はあるけど.....ほんとに行くの...?」
「ええ。楓も私のマジックの本に興味あるんでしょ?」
「そりゃあるけど....」
「なら行きましょう。ほら、早くしないと時間がなくなっちゃうわよ。」
こうして放課後、町の本屋に行くことになった私、楓、フィアラ。
果たして無事に魔術のことをバレずにやり過ごすことはできるのであろうか....
続く....!
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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